ねこ・ねこ・幻想曲(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ねこ・ねこ・幻想曲』(ねこ・ねこ・ふぁんたじあ)とは高田エミによる漫画作品。タイトルの「・」部分は、猫の足跡模様が用いられている。集英社『りぼん』で連載された。本誌での連載期間は第1部が1986年6月号〜8月号・1986年11月号〜1992年5月号、第2部が1994年3月号〜8月号となっている。単行本は全16巻。
人間に変身できる不思議な力を持つ黒猫・シロが仲間や飼い主・里子(さとこ)と過ごしていくファンタジーコメディである。

お月様がシロ出生時に授けた力。ルナと月見町の猫たちがシロの幸せを願い、それをお月様が受け入れて与えた。シロはお月様に願うことにより、光を当ててもらい人間に変身することが出来る。シロ以外の猫もその光を浴びれば人間に変身することが出来るが、一度に変身する猫の数が多い場合は時間制限が生じることもある。
お月様が雲に隠れていたり、新月の場合は変身ができない。昼間のお月様にお願いすると、お月様の夢に入ってしまう。
人間に知られると力は消えてしまう。当初はシロもそれを知らず樹村家の人間に「私が猫のシロだよ」と何度も言っていたが、「猫野白(ねこの しろ)」という名前の少女だと思われ、信じてもらえなかったため助かっていた(しかし、里子は「シロ=猫野白ではないか」と考えてしまうこともあった)。ジェドとの戦いの際、シロと里子の絆の深さを認めたお月様は、里子が銀のしずくの力を知ることも認め、ムーンクリスタルのブレスレットを里子に与えた。
人間に変身した猫が写真を撮られると、猫の姿で写ってしまうため、人間に変身した仲間猫・ララが写真に撮られた際、人間に知られそうになった。
また変身する際の光は、近くに鏡があると吸い込まれてしまいお月様も消滅し始める。また、月が消え始めることにより生死の秩序が乱れ、世界中で異変が起こってしまう。

ムーンクリスタルのブレスレット

里子が左手につけているのが「ムーンクリスタルのブレスレット」。

お月様が里子に授けたブレスレット。ドロップ型のクリスタルがついている。身につけていると猫と会話することができる。里子以外の人間でも身につければ同様に猫と会話が可能。学校に馴染めなかった淳子が拾った際、このブレスレットがきっかけでいじめっ子の綾子とも仲良くなり学校に馴染めるようになった。

月見町(つきみちょう)

シロの生まれた町。ボスとシエルは月見町に住んでおり、用事がある時にシロの住む町にやって来ている。シロが住んでいる町の名前は明かされていない。

緑ヶ丘高校(みどりがおかこうこう)

里子、香川、太田の通う高校。里子のパパが理科の教師をしている。人間に変身したシロも何度か入り込んでいる。
里子を励ますために町中の猫が集まってしまった時は保健所も入って大騒ぎになっていた。

『ねこ・ねこ・幻想曲』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

里子のママ「ねぇ里子、人を好きになるって素敵なことだと思うわ。そのプレゼントを渡すも渡さないもあなたの自由だけど、けして後悔することのないようにね。17歳のあなたの想いは今一度きりのものなのよ。」

ママが直してくれた膝掛けを抱きしめ、香川への告白を決意する里子。

里子が片思いをしている先輩の香川に思いを伝えるかどうか迷っている時、ママが里子に「ねぇ里子、人を好きになるって素敵なことだと思うわ。そのプレゼントを渡すも渡さないもあなたの自由だけど、けして後悔することのないようにね。17歳のあなたの想いは今一度きりのものなのよ。」と語りかける。それを聞いた里子は自分の思いを伝える決心をする。
今の思いを大切にするようにと、母親の優しい思いが伝わるシーンである。

ケン「でもねシロ、悲しいさよならのあとには必ずとびきりうれしいこんにちはがやってくるものだよ」

左のおかっぱ頭の少女は人間になったシロ、右の猫がケン。

ケンが町を離れることを知り、泣きじゃくるシロが「さよならなんて大嫌いだよぉぉ。いつもこんにちはばかりだといいのに」と言ったことに対してケンが「でもねシロ、悲しいさよならのあとには必ずとびきりうれしいこんにちはがやってくるものだよ」と慰める。
娘であるシロの言葉を反復しながら、優しく諭すケンが印象的なシーンである。

シロがケンに対して「お父さん!」と叫ぶシーン

ケンは闇の国と永遠に戦い続けなければならない宿命を持っている。そのためシロに自分が父親だと明かすことはなかった。ジェドを倒した後、思い出作りとしてシロと一緒にサーカスを見に行き、その後ひっそりと旅立つ。
シロはサーカスを見に行った際に、人間の女の子とお父さんの肩車が好きだと言う話をし、その日だけはケンをお父さんだと思うなどケンを慕っていた。
ケンが旅立ってしまった事を聞いたシロは、ケンを追いかけ「ケンおじさん」と叫ぶうち、最後に「お父さん!」と叫ぶのだった。
ケンはシロが優しい里子や仲間たちに囲まれて幸せに暮らしていることを知り、嬉しく思っていた。しかし本当は自分が父親であると明かし、シロと一緒にいたかったのだろうと窺い知れる悲しいシーンである。またシロは別れを経て、成長を見せるきっかけのシーンでもある。

『ねこ・ねこ・幻想曲』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

作者は猫嫌い

作者は猫が主人公の漫画を描いているため、猫好きだと思われがちだが、実は猫嫌いである。
単行本の柱トークでは「猫の目が苦手で嫌い」と語っている。猫を飼ったことも一度もない。

連載初期との違い

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