ねこ・ねこ・幻想曲（漫画・アニメ）のネタバレ解説・考察まとめ

2023.02.20

『ねこ・ねこ・幻想曲』（ねこ・ねこ・ふぁんたじあ）とは高田エミによる漫画作品。タイトルの「・」部分は、猫の足跡模様が用いられている。集英社『りぼん』で連載された。本誌での連載期間は第1部が1986年6月号〜8月号・1986年11月号〜1992年5月号、第2部が1994年3月号〜8月号となっている。単行本は全16巻。
人間に変身できる不思議な力を持つ黒猫・シロが仲間や飼い主・里子（さとこ）と過ごしていくファンタジーコメディである。

『ねこ・ねこ・幻想曲』の登場人物・キャラクター

CV：渡辺菜生子
第1部主人公の黒猫の女の子。天真爛漫で何事にも一生懸命な性格。母猫ルナやその仲間猫の願いにより、出生時にお月様から人間に変身することのできる「銀のしずくの力」を与えられた。
人間に変身した後はおかっぱ頭で三頭身、セーラー服姿になる。変身後も中身は猫のままで、虫やネズミを追いかけたり爪研ぎをしてしまうため樹村家の家族からは「ちょっと変わった子」と思われている。また人間の姿のシロが「私は猫のシロだよ」と言っていたため「猫野白」（ねこのしろ）という名前の女の子だと勘違いされている。また猫仲間のサスケから聞かされるまでは、他の猫もみな人間に変身できると思っていた。
中盤で飼い主の里子（さとこ）に人間に変身できることを知られてしまうが、お月様に里子との絆を認められ「銀のしずくの力」は消えることはなかった。
チャームポイントの赤いリボン付きの首輪はパパからのクリスマスプレゼントである。

サスケ

赤茶色の縞猫の男の子。優しい性格だが気弱で、本人は強くなりたいと願っている。物語中盤以降はジェドへの服従を拒んだり、シロの命を救うために1人でも奔走するなどその成長が描かれており、頼もしくなっている。人間に変身した際も後半になるに連れ身長が伸びており、成長がわかる。最後はシロと結ばれ、4匹の子供をもうける。
飼い主は生花店を営むチヨおばあちゃんで、たくさんの洋服や立派なトイレを用意してくれてるなど溺愛ぶりが伺える。

セディ

レンガ色でアビシニアンと日本猫のハーフの男の子。シロやサスケよりは少し年上である。少し意地悪でぶっきらぼうなところがあるが根は優しい。樹村家の隣に引っ越してきた中島家に飼われている。シロに一目惚れしており、サスケとは長らくライバル関係でいつもからかっていた。物語が進むにつれサスケの一生懸命さ・強さを認め、シロの命を救うため共にヒカリ池を目指して旅立った際には、シロの救出をサスケに託している。
初めて人間に変身した際、シロに飼い主へのお礼を伝えたいと言っていたが実際はキャットフードを最高級のものにするように伝えていた。

ボス

雉トラのオス猫。本名トム。左目に傷があるのが特徴。シロが生まれた月見町のボス猫である。以前は人間に飼われていたが、身を挺して飼い主の子供を守った際、子供を襲ったと誤解され捨てられてしまったため人間を嫌っている。
シロの母猫・ルナとも親交があり、出生の秘密をシロに伝えるという役割も担った。面倒見が良く、仲間が困った時は助けてくれるため信頼も厚い。
物語の最後、エレナという猫と結婚している。

長老

白色・長毛の老猫。本名は雪之助（ゆきのすけ）。シロの住む町にある空き家に住んでいる。以前はそこで葉子（ようこ）という名の女性と暮らしていたが、葉子は病で亡くなってしまった。今でも思い出を忘れられず、空き家の取り壊しが決まっても離れられないでいる。
猫の仲間内では最年長であり、誰かが困った時にはアドバイスを送るなど優しい性格である。

ルナ

シロの母親。シロは「世界一きれいな猫」と言っている。以前は人間に飼われいていたが、飼い主の転居先が動物が飼えなかったため捨てられた。
ジェドとの戦いで傷ついた風の猫・ケンが月見町にやって来た際に看病をしたことで恋仲となり、シロを身籠る。難産でシロを出産後亡くなってしまう。

ケン

白と黒の長毛猫。闇の国からやって来る使者と戦い、猫たちを守ることを使命とする「風の猫」。お月様から永遠の命と聖なる力を授かっている。そのため1箇所に留まらず、世界中を旅しなければならないため誰も愛さないと誓っていた。しかしルナと出会って愛し合うようになり、シロをもうける。
ジェドとの戦いでシロの町へ来た際に、シロが自分の娘だと気づくが、父親だと明かすことはなかった。町を離れる前には人間の姿でシロとサーカスに出かけ、密かに親子の思い出を作った。