熱帯魚は雪に焦がれる(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『熱帯魚は雪に焦がれる』とは萩埜まことによる日本の漫画である。『電撃マオウ』(KADOKAWA)にて2017年8月号から2021年5月号まで連載された作品。
東京から田舎に引っ越してきた高校1年生の天野小夏が、同じ高校の先輩・帆波小雪と高校の水族館部を通じて出会うところから物語は始まる。孤独を抱える2人の女子高生が、学校生活を共に過ごすことで徐々に惹かれあっていくガールズシップ・ストーリーである。

小雪の弟。日頃から我慢ばかりの小雪を心配している。家族仲は良く母親と出かける機会が多いが、出先で同級生と合うと恥ずかしがるといった年相応な姿も見せる。少し背伸びをしてクラスの打ち上げに向かう小雪を心配して後を付けるなど姉想いな一面を見せるが、友人からは「シスコン」と言われている。夏祭りで同級生から告白されたときは上手く返事ができず恋愛には疎い様子だったが、夜に行われた水族館部の一般公開で楓と出会ったときに一目惚れしてしまう。本人は気持ちを隠しているが、母親にはバレていてからかわれている。家ではよくゲームをしていて、中学ではサッカー部に入っている。

帆波先生

小雪の父で、小雪の通う七浜高校で教師をしている。小雪が成長するにつれ、周囲の期待に応えようと自分を隠していることを心配している。小雪の力になりたいと思っているが、上手くいかず悩むことも多い。穏やかな性格である。

天野家

小夏の父

海外転勤のため小夏と離れているが、毎日メールで小夏と連絡を取り合う。明るく陽気な性格だが心配性で、ことあるごとに小夏の心配をしている。帰国するときは事前に連絡をせず、いつも突然帰ってきてサプライズだと小夏を驚かせることが多い。

友人

山岸

楓の親友で、家庭科部員。マイペースでお気楽な楓の面倒をよく見ているしっかり者。楓とは本音をズバズバ言い合いとても信頼しあっていて、小夏からはそのことを羨ましがられている。家庭科部との関わりが増える中で小夏とも友人関係になる。

近藤

小夏と楓のクラスメイト。夏休み明けに楓と仲のいい様子を見て、自分も小夏と仲良くなりたいと話しかけてきた。体育祭の時に小夏が水族館部と知り、小雪と二人なのを「気まずくないか」と尋ねる。近藤は小雪のことを周囲の人と同じく「完璧な優等生」と決めつけていて、小夏の語る本来の小雪を「イメージが崩れるしそんな先輩は見たくない」といい、初めは信じてもらえなかった。その言葉を聞き小夏は嫌な気持ちになったが、すぐには言い返せなかった。その後小夏は、「小雪のことを決めつけないでほしい」「どんな小雪でも私は好きだから」と自分の気持ちを伝える。それを聞き否定するつもりはなかったと近藤は謝罪した。きちんと本音を話したことでわだかまりもなくなり、小夏と近藤は友人関係になる。

『熱帯魚は雪に焦がれる』の用語

サンショウウオとカエル

七浜高校の1年生が現代文で習う井伏鱒二の『山椒魚』に登場する「山椒魚」と、水族館部にいる「サンショウウオ」を小夏が重ね合わせている。孤独を抱える「山椒魚」が小雪と重なったため、小夏は水族館部のサンショウウオを「こゆき」と名付けた。山椒魚の側にいつも一緒にいたのが「蛙」だったので、小夏は小雪にとっての「カエル」になりたいと思うようになったのである。

七浜高校

小夏と小雪の通う高校。二人の所属する水族館部があり、小雪の父が顧問をしている。七浜高校水族館部は月に一度無料で水族館として部室を開放し、一般公開をしている。水槽の展示やハマチショーを行い市民を楽しませている。部員の小雪だけでなく、楓や山岸など他の生徒も協力して開催される。夜に行うこともある行事である。

ハマチショー

水族館部の恒例行事で、一般公開や文化祭で披露している。ハマチにアジの切り身をつかって芸を仕込み、誘導して輪をくぐらせたりしている。ハマチは近隣の海から釣ってきて増やすこともあり、動物のように一から芸を教えている。

サプライズ

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@8zmog_libock

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