アフロ田中(高校・中退・上京・さすらい・しあわせ・結婚・マイホーム)のネタバレ解説・考察まとめ
『アフロ田中シリーズ』とは、2001年よりのりつけ雅春が『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)で連載を開始した青春ギャグ漫画。主人公である田中広(たなかひろし)は天然のアフロヘアーという特徴を持った平凡な中身の青年。そんな彼の成長に応じて、『高校アフロ田中』、『中退アフロ田中』、『上京アフロ田中』、『さすらいアフロ田中』、『しあわせアフロ田中』、『結婚アフロ田中』、『マイホームアフロ田中』とタイトルを変更しながらシリーズ化されている。2012年に実写映画化、2019年にテレビドラマ化された。
田中と同級生。メインキャラクター5人のうち他の4人がかなりぶっ飛んだ性格の中で、岡本は随一の常識人である。ボクシング部内における実力は最強クラス。高校卒業後は郵便局に就職した。
そこそこに整った容姿と生真面目な性格の持ち主であり、中学時代は割とモテていた。しかし、田中たちと関わりを持ってからはあまり異性との交遊がない。女性に興味がないというわけではなくむしろその逆で、「女性から体を取ったら、何も残らない」と豪語するほど性欲が非常に強い。田中が高校を中退してからはまた女性との接点が増え、後にさなえと交際し、メインキャラクター5人の中でもっとも早く童貞卒業を果たした。しかし、さなえの浮気が原因で破局し、酒に逃避するようになる。酒癖は非常に悪い。
その後も新たな彼女ができるが、またも彼女の浮気により破局。恋人に裏切られ続けた結果、女性を信じられなくなってしまう。そんな中、マッチングアプリを通してハナという女性と出会う。彼氏がいるにも関わらずマッチングアプリを使っているハナに当初は嫌悪感や罪悪感を抱く岡本だったが、デートを重ねていくうちに真剣な想いへと発展。ハナが彼氏と別れたことでより互いの想いが深く通じ合い、できちゃった婚で結婚することになる。
村田大介(むらた だいすけ/演:遠藤要)
田中、岡本より1学年上で、ボクシング部のキャプテンを務める。だが、キャプテンとは名ばかりでリーダーシップは皆無であり、ボクシングの実力も無い。
決して頭が良いとはいえず、突拍子もない言動が目立つ。高校卒業後はなかなか定職に就かず、長らく無職期間が続いた。しかし、父親が亡くなったことにより、何らかの心境の変化はあったようである。
『上京アフロ田中』で田畑かおるという女性と付き合うが、後に破局した(このことを田中は知らなかった)。『さすらいアフロ田中』では、田中のさすらいの旅に同行している。旅の資金が尽き、沖縄のパチンコ店でアルバイトをしていた。田中が旅を終えて帰った後も村田は沖縄に残り、田中と一緒に泊まっていた月見荘で4年間生活する。その間、同じ宿に住んでいたルミに猛アタック。当初は拒絶されていたが、やがてアタックが実り交際に至った。
『しあわせアフロ田中』では、ゲストハウスのオーナーを目指している。ゲストハウスの手伝いに来ていたミホと運命的な出会いを果たし、やがて結婚することになる。ミホとの間には、子どもも授かっている。田中の結婚式では友人代表としてスピーチを担当。高校時代からの田中との友情に想いを馳せ、涙するシーンがあった。
大沢みきお(おおさわ みきお/演:堤下敦)
村田と同学年で、ボリュームのある天然パーマと青髯が特徴。普段は弱気な性格だが、自分が有利な場面になると急に強気になる一面がある。将棋が大好きで、その腕前は大会に出場するほど。また、将棋好きが昂じて高校卒業後は将棋クラブでアルバイトをしていた。
メインキャラクター5人の中で最初に運転免許を取得。これを活かして、後に屋台ラーメン屋を開業した。ある時、セクシー女優を務めているかつての同級生の女の子がたまたまラーメンを食べに来る。大沢は中学生の頃に彼女に片想いしており、その時の気持ちを告白。自身が経営するラーメン屋の店員として雇い、肉体関係まで持つようになる。しかし、彼女自身はセクシー女優として仕事を続けていきたいことを望んでいたため、交際が実ることはなかった。ラーメン屋はその後も続けるも、『さすらいアフロ田中』の終盤で妻が運転するベンツが屋台に突っ込み炎上。廃業を余儀なくされた。
ラーメン屋廃業後はなかなか就活がうまくいかず、せっかく見つけたアルバイトも辞めてしまっていた。ラーメン屋への想いを捨てきれず、単身ロサンゼルスに渡ってのラーメン屋開業を試みる。自身の名を冠したラーメン屋(RAMEN OHSAWA)を開いたが、結局失敗して495万円の借金を背負って日本に戻ってきた。帰国後は旭工務店で田中たちと一緒に働き、借金の完済を無事に果たすことになる。
岡本の結婚に伴い、主要メンバー5人の中で最後の独身となった。
井上真也(いのうえ しんや/演:駒木根隆介)
村田、大沢と同学年。肥満体である。
高校卒業後は、「大学デビュー」を狙って大学へと進学。しかし、思っていたような成果は得られなかった。とはいえ大学生活はそれなりに充実しており、学内に友人もいる。大学は無事に卒業し、主要メンバー5人の中で唯一の大卒者となった。
大学卒業後は一般企業に就職。高校時代に付き合っていた女性・二階堂麗子と再会を果たす。井上は太ってしまっており、「痩せたら迎えに行く」と彼女に宣言するも、結局痩せないまま麗子と対面することになる。しかし、そんな井上を麗子が否定しなかったことで復縁が実り、結婚まで至る。第一子の誕生、マイホームの購入、第二子の誕生など、幸せな家庭生活を送っている。『結婚アフロ田中』では妻が第三子を妊娠していることから、かなり円満な様子がわかる。なお、井上は家族のことを心から愛しており、妻と子どもたちのためなら命を捨てることも辞さない覚悟がある旨を発言している。
『アフロ田中』の用語
立華高校
『高校アフロ田中』の主要舞台で、最寄は花崎駅。田中たちが通う公立高校である。偏差値はあまり高くない。花崎駅は実在する駅だが、ここを最寄とする公立高校そのものは現実には存在していない。
旭工務店
東京都に拠点を置くシールド工事会社。『上京アフロ田中』以降から田中が勤務している。
さすらい
あてもなくさまようこと。
火事場のミーム
火事現場に集まった野次馬たちが「消防車の到着が遅い」と言って号泣し始めるも、実際は誰も消防車を呼んでいないという現象。「きっと誰かが119番しただろう」とその場にいる誰もが思い込んでおり、実際は誰も何も行動していない状態であることがこの現象が起こる原因である。
『アフロ田中』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
・結婚式は女にとっての風俗
・「行く」か「行かない」か、迷ったときは必ず「行く」方を選べ。童貞の心はブレーキをかけすぎる
・男ってバカだからな。「好き」と「SEXをしたい」を時々勘違いしてしまうのだよ
・どーせ童貞だからヒマだろ?
・なんだろう、おかしなもんだな、 人間て 自分の長所はまったく見ようとせずに、 なぜ他人の長所ばかり見てうらやましがってるんだろう
『アフロ田中』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
立華町は埼玉県加須市がモデル
目次 - Contents
- 『アフロ田中』の概要
- 『アフロ田中』のあらすじ・ストーリー
- 『高校アフロ田中』
- 『中退アフロ田中』
- 『上京アフロ田中』
- 『さすらいアフロ田中』
- 『しあわせアフロ田中』
- 『結婚アフロ田中』
- 『マイホームアフロ田中』
- 『アフロ田中』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- 田中広(たなかひろし/演:松田翔太)
- 岡本一(おかもとはじめ/演:田中圭)
- 村田大介(むらた だいすけ/演:遠藤要)
- 大沢みきお(おおさわ みきお/演:堤下敦)
- 井上真也(いのうえ しんや/演:駒木根隆介)
- 『アフロ田中』の用語
- 立華高校
- 旭工務店
- さすらい
- 火事場のミーム
- 『アフロ田中』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 『アフロ田中』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 立華町は埼玉県加須市がモデル
- 小規模スケールでの公開ながら大成功を収めた劇場版『アフロ田中』
- 作者の実体験が散りばめられた本作
- 『アフロ田中』の主題歌・挿入歌
- 映画版
- 主題歌:鶴「夜を越えて」