SMASH(海外ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『SMASH』とは、2012年2月よりアメリカ合衆国で放送開始されたテレビドラマ。ミュージカル制作の裏側を描いた、ショービズ・サバイバル・ドラマである。劇中では数々のヒット曲のカバーの他、魅力的なオリジナル楽曲が多数登場する。過酷なショービズ界の裏側を描きつつ、登場人物たちの恋愛模様も楽しめるのも魅力的である。主人公のカレンは、マリリン・モンローを題材とした新作ミュージカルの主演オーディションに挑む。落選はしたが、高い歌唱力が審査員の目にとまり、アンサンブルとして稽古に参加することとなる。

デレクとジミーの衝突がありながらも、なんとか新作ミュージカル『ヒット・リスト』の稽古は進んでいく。一方、『ボムシェル』の制作チームは、ジュリアと新たな脚本家であるピーターとの対立や、資金不足など、様々な課題を抱えていた。アイリーンはブロードウェイ上演を実現させるために身を引き、彼女の元夫であるジェリーが、『ボムシェル』の新しいプロデューサーとしてチームに参加することとなる。カレンは、オフ・ブロードウェイでの『ヒット・リスト』公演に向けて稽古に励んでいたが、ジュリーから『ボムシェル』以外の作品への出演はできないと止められてしまう。カレンは迷いながらも両作品の稽古に励むが、『ヒット・リスト』に全力を注ぐジミーと衝突する。一方、覚悟を決めたデレクは『ボムシェル』の演出家を降板し、本格的に『ヒット・リスト』の演出家として稽古に身を入れる。デレクの降板後、演出家はトムが務めることになるが、デレクの演出が染み込んでいるカレンとトムは食い違い、お互いにストレスを感じる。カレンは悩んだ末、『ボムシェル』を降板し、『ヒット・リスト』への出演を選ぶ。めでたくアイリーンはジュリーからプロデューサーの座を取り戻す。主演女優のカレンが降板したため、マリリン役としてアイヴィーを再び呼び戻すことになった。

カイルの死

恋人関係となるジミーとカレンだったが、ささいな誤解から衝突してしまう。一方で『ヒット・リスト』のチケットは完売と、売れ行きが好調であったが、精神的に不安定なジミーの素行の悪さに、デレクたちは振り回される。それぞれが問題を抱える中、カレンはデレクと飲み明かして一晩を過ごし、カイルはジミーとの決別を決意し荷物を届けるためジミーの兄アダムの家を訪ねる。その帰り道、カイルは交通事故に遭い死亡する。翌朝、反省したジミーがカレンの部屋を訪ねるが、デレクの姿を見たため再び行方をくらましてしまう。カイルの訃報により、『ヒット・リスト』のメンバーに悲しみと動揺が広がる。

トラブルの中で迎えるトニー賞授賞式

トニー賞の授賞式で、2人の女優が再び火花を散らす。

ジェリーの後ろ盾を得て『ヒット・リスト』のブロードウェイ進出が決まった。カイルの遺志を継ごうと頑張るジミーに、ジュリアも協力を惜しまない様子を見せる。トニー賞を意識するアイリーンはトムの演出でライブを開き、トムとジュリアにデュエットさせて仲の良さもアピールすることで『ボムシェル』を盛り上げようと画策する。一方でアイヴィーは過去の失態を暴かれゴシップに悩んでいた。トニー賞に絡む大事な時期に、デレクの子供を身ごもったことが判明したのである。一人で悶々と悩む中、前哨戦となる賞では『ボムシェル』を制して圧勝だった『ヒット・リスト』は追い風を受ける。両陣営の関係者によるマスコミを介した舌戦も加速していく中、トニー賞のノミネート発表が迫ってくる。その頃、デレクと肉体関係を結ぶ代わりにディーバ役を約束されたデイジーに役を奪われたアナが、不当解雇でプロダクションを訴えると言ってきたことからデレクは窮地に陥る。
『ボムシェル』は12部門、『ヒット・リスト』は13部門でノミネートされ、トニー賞の授賞式を迎える。離婚条件でもめるジュリアや、妊娠という深刻な悩みを打ち明けられないアイヴィー、スキャンダルを自ら暴露し、引きこもるデレクと、それぞれが深刻な悩みを抱えていた。ジミーは当日のパフォーマンスをドタキャンし、デイジーが勝手にリハーサルを仕切る稽古場にカレンは頭を抱える。カレンはジミーを説得し、アイヴィーはデレクを励まし、トムとジュリア、アイリーンら関係者一同は華やかな授賞式の会場へと向かうのだった。

『SMASH』の登場人物・キャラクター

『ボムシェル』関係者

カレン・カートライト(演:キャサリン・マクフィー)

日本語吹き替え:小林沙苗
本作の主人公で、アイオワ出身の新人女優。有名女優になるために、カフェで働きながらオーディションを受ける日々を送っている。純情な性格と、新人であるがゆえの経験不足を、舞台の仲間から度々からかわれる。女優としての経験は少ないが、整った顔立ちと圧倒的な歌唱力を持ち、マリリン役のオーディションで演出家であるデレクの目にとまる。ニューヨーク市長室で働く恋人のデーブと同棲中。

アイヴィー・リン(演:メーガン・ヒルティ)

日本語吹き替え:たかはし智秋
主役の座をめぐって、カレンと火花を散らすライバルである。歌、ダンス、演技、どれも確かな実力を持つ中堅女優。才能もあり努力家であるが、中々主役を演じる機会がなく、悩んでいた。トムとは親しい友人関係であり、彼が手掛ける舞台のコーラスとして出演している。大女優を母に持ち、自分と比べることで度々プレッシャーを感じ、精神的に追い詰められる場面もある。

ジュリア・ヒューストン(演:デブラ・メッシング)

日本語吹き替え:勝生真沙子
有名作詞家であり、作曲家のトムと長年コンビを組んでいる。夫のフランク、息子のレオと共に暮らしており、反抗期のレオとの接し方に悩んでいる。舞台俳優のマイケルと不倫した過去を持ち、彼が『ボムシェル』のディマジオ役の第一候補となった際は複雑な心境となる。

トム・レヴィット(演:クリスチャン・ボール)

日本語吹き替え:山口勝平
作詞家のジュリアと長年コンビを組んでいる、売れっ子作曲家。デレクとは犬猿の仲で、『ボムシェル』の制作や稽古において意見が対立することが多い。友人思いの性格で、ジュリアが過ちを犯そうとした際には厳しくも優しく諭したり、アイヴィーが悩んでいると優しく寄り添うなど、周りにとっての良き理解者である。同性愛者で、後に『ボムシェル』の出演者であるサムと交際する。

デレク・ウィルズ(演:ジャック・ダウェンポート)

日本語吹き替え:内田直哉
才能溢れる演出家。トムと仲が悪く、女性関係のトラブルが絶えないナルシストである。マリリン役のオーディションのときから、カレンの才能に一目置き、稽古中に度々カレンと自分の中にあるマリリンのイメージ像が重なる現象が起きる。

アイリーン・ランド(演:アンジェリカ・ヒューストン)

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