ホーリーランド(漫画・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『ホーリーランド』とは、2000年に森恒二により『ヤングアニマル』にて2008年まで連載された日本の格闘漫画であり、また漫画を原作としてドラマ作品である。不良たちが闊歩する夜の繁華街を舞台に「ヤンキー狩り」と噂される気弱な高校生神代ユウが様々な強敵と対決し路上の喧嘩での格闘技の恐ろしさをリアルに描く。
どこのグループに属することもなく、下北沢で圧倒的存在感を持ち「路上のカリスマ」と呼ばれる。喧嘩の腕前も尋常ではなく空手、ボクシングをベースに路上の戦闘スタイルにカスタマイズされている。また、囲まれたときや乱戦の時など様々なケースにも立ち回る冷静さや状況判断能力もあり街の不良たちにも一目おかれた繁華街の有名人でもある。街で神代ユウの噂を聞き、最初は興味本位,といったところだったが次第にユウの成長、戦闘スタイル等に興味を持ちユウのピンチを幾度となく救ってきた良き理解者でもあり憧れの存在でもある。またユウの喧嘩をしっかり観戦し、解説も担っている。
元々彼は中学生まで実践向けのフルコンタクトの空手をやっており、高校生の時はボクシング部のエリートだった。その一方中学生の時父が仕事で失敗し蒸発してしまい残された母と妹とマスコミの言及や世間の厳しい目で苦しんでいた。全て捨てて逃げた父が存在がコンプレックスであり自分は父と違い逃げたりしないと日々強く思っていた。更に部活で成功を収めていたが彼の成功を妬む先輩たちにより集団でリンチに遭い自信を無くしてしまう。失った自信を取り戻すために一人一人闇討ちをかけて復讐を果たすも大事になり退部に追い込まれ彼の栄光は崩れ去ってしまった。そうして街で喧嘩を繰り返しいくうちにだんだんメンタルも崩れていき自殺を踏み切る。一命は取り留めたがその後も過去から逃げるかのように街で喧嘩に明け暮れ、暴走族を一人で壊滅させるほどにまで強くなりこれが所以で路上のカリスマとまで言われるようになる。物語終盤で脱法ドラッグが街に広がった事件の際にはユウや今まで刺客として登場してきた人物たちと協力し街をドラッグの魔の手から救い、街を出て表舞台に出る前にユウと最後に決着をつける為に戦う。成長したユウに敗北するも再戦の約束をし街を出る。最終的にはキックボクシングのタイトルマッチに出るほど表舞台で活躍するようになった。
井沢マイ(いざわまい/演:水谷妃里)
本作のヒロイン。井沢マサキの実の妹。ユウとシンイチのクラスメイトでもある。明るく、元気な性格でクラスでもかなり人気がある。物語序盤ではユウを変わった人程度にしか思っていなかった。しかし夜の街の噂や、喧嘩の後で傷だらけのユウをみたりまた自殺未遂にまで陥った兄の姿をユウに重ねてしまったりと次第に彼女の中でユウの存在が大きくなっていた。兄のマサキに頼まれ傷ついたユウの看病をしたり悩んでいるユウに寄り添ったりと機会を重ねるごとにユウに恋心を抱き最終的には恋仲とになる。
土屋(つちや/演:梅宮哲)
代沢高校の留年生。留年しておりマサキより年上で使う技はレスリング。実家はパン屋さんでたまに店番をしている。物語序盤ではあまり活躍せず、ショウゴやユウにも敗北。レスラー故に路上での喧嘩にはやや不向きではあるが足場がアスファルトではなければ絶大な強さを誇る。街で高校の後輩が絡まれているのを見て助けたり、悩んだユウに対して砂場でじゃれあう程度ではあるがレスリングを教えたり等頼れる兄貴のような存在。物語終盤では井沢と共闘しゲリラ戦を行い見ているものからは最強コンビと言われる。マサキの良き友人でもある。
世田谷商業
吉井(よしい/演:三元雅芸)
不良たちが集う世田谷商業高校のトップに君臨する男。かなりの謀略家でもある。過去に世田谷商業のを治めていた三年生全員をナイフで切りつけて頂点に上り詰めた。不良であることの特権に固執しそれに害を及ぼす存在に容赦なく敵対する。ユウに対し同じ学校の武道家を刺客として仕向けた張本人。ナイフを使った戦闘が得意。策により負傷した井沢と対決するも敗北。
岩戸(いわど/演:植木紀世彦)
世田谷商業に通う柔道部員。当然戦闘スタイルは柔道を使う。ユウに差し向けられた初めての刺客。アスファルトに思い切り叩きつけたり、締め技で容赦なく締め落したりと非常に恐ろしい柔道家であるがユウに敗北。その後ユウと度々街や公園で出会い喧嘩の助言を与えたりと自分を倒したユウの強さをを認めている。基本何か食べながら登場する。
タカ(たか/演:宮田大三)
世田谷商業に通う剣道部員。戦闘スタイルは剣道。竹刀ではなく木刀を使い相手を圧倒する。過去に三年生に生意気な一年はシメると呼び出しをくらい袋叩き似合うも落ちていた木刀を手にし三年生に襲いかかったところ全員叩きのめした。この時に実は吉井も一緒にいて木刀をタカに渡したのは吉井である。タカは三年を生叩きのめした後その場を立ち去る。そして弱った三年生をナイフで切りつけたのが吉井である。この事件で吉井がタカの名前を一切出さずにいたため吉井に恩義を感じている。
猪方兄弟
吉井に金で雇われた兄弟。格闘技は全くの素人だが喧嘩の腕は吉井お墨付き。二人とも大柄で好戦的な性格でありコンビネーションを駆使した襲撃は井沢を負傷させるほどである。吉井の策により井沢を襲うが敗北。その後井沢に逆襲を試みるもユウと遭遇し襲い掛かるも技のキレを取り戻したユウにあっという間に敗北。その後も金で今度は脱法ドラッグの売人の用心棒になる。井沢の友人を圧倒するも通りすがりの土屋と戦うことになる。アスファルトでない街の空き地でボコボコにされる。特徴として鼻の付近に傷があるのが兄で額にバツ印の傷があるのが弟。
ケンジ
吉井の手下の一人。過去にユウやタカに敗北した経験がある。特に何か格闘技をやってるわけではない。吉井の手下ということもあり多少喧嘩慣れはある。吉井が引退した後世田谷商業をまとめあげる為にタイマン力が必要だと思い過酷な練習を経てショウゴをうならせるまで力をつける。しかし脱法ドラッグ売人グループの用心棒に関節を極められて敗北。
代沢高校
八木(やぎ/演:渡来敏之)
Related Articles関連記事
自殺島(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ
『自殺島』とは2008年より森恒二が『ヤングアニマル』にて連載していた作品。政府によって、自殺未遂の常習指定を受けた者は自殺島に送り込まれてしまうという、近未来の日本を舞台に物語が展開されていく。島に流された未遂者のセイは、同じ未遂者と共に過酷なサバイバルや人間同士の争いに巻き込まれていくが、そこで生き抜くための覚悟を決めた時、本物の友情や、愛を手に入れるセイの成長を描いていく。また生きる意味、幸せとは、という生きていく上で誰もが一度は考えるテーマに、真っ向から問いかけてくる作品でもある。
Read Article
いじめられっ子は読むべき!ホーリーランド。
いじめによってとても辛い思いをしている方は是非とも読んで欲しいのがこの漫画です。このホーリーランドに出てくる主人公もいじめられていました。しかしボクシングの本を読んでから練習したことで人生が一変しました。ただ強くなったのはいいけれどもそれが正しいかどうかということをわかりません。ただこの本を読むことであなた自身が少しだけ強くなれるかと思います。
Read Article
目次 - Contents
- 『ホーリーランド』の概要
- 『ホーリーランド』のあらすじ・ストーリー
- 「ヤンキー狩り」の噂
- 井沢マサキとの出会い
- ユウの過去
- 路上のカリスマの闘いとショウゴとの出会い
- 新たな仲間と忍び寄る魔の手
- 暴走するヤンキー狩りとカリスマとの対決
- 拳に宿す力の意味
- 格闘家達との闘い
- ショウゴとの闘い
- 長田との闘い
- 山崎との闘い
- 小原ヨシトとの闘い
- カリスマの過去
- 脱法ドラッグ「トゥルー」
- 闘う意味
- キングとの決戦
- 本当の最終決戦
- 『ホーリーランド』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- 神代ユウ(かみしろゆう/演:石垣佑磨)
- 神代ユウの仲間
- 金田シンイチ(かねだしんいち/演:青山草太)
- 緑川ショウゴ(みどりかわしょうご/演:鈴木信二)
- 井沢マサキ(いざわまさき/演:徳山秀典)
- 井沢マイ(いざわまい/演:水谷妃里)
- 土屋(つちや/演:梅宮哲)
- 世田谷商業
- 吉井(よしい/演:三元雅芸)
- 岩戸(いわど/演:植木紀世彦)
- タカ(たか/演:宮田大三)
- 猪方兄弟
- ケンジ
- 代沢高校
- 八木(やぎ/演:渡来敏之)
- 加藤(かとう/演:弓削智久)
- 白泉会
- 長田
- 中村
- 晃陽高校ボクシング部
- 山崎
- 街のキックボクシングジム
- 小原ヨシト
- 脱法ドラッグ密売グループ
- キング
- 鉄
- 竜
- 『ホーリーランド』の用語
- ホーリーランド
- ヤンキー狩り
- 路上のカリスマ
- 白泉会
- トゥルー
- 『ホーリーランド』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 神代ユウ「だから抵抗するんだ。気を失って倒れても最後まで抵抗する。」
- 井沢マサキ「傷一つなく生きている奴なんていやしない。誰一人な!」
- 加藤との闘い
- シンイチとユウの友情
- ショウゴと竜の闘い
- 路上のカリスマVSヤンキー狩り
- 『ホーリーランド』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 神代ユウの名前の由来
- 戦闘シーンにおける作中のコメント
- 作者の言葉
- コミックス『ホーリーランド』第6巻の巻末コメント
- コミックス『ホーリーランド』第15巻の巻末コメント
- 『ホーリーランド』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):POSCOIZM『自分のこころ』