Eve(ミュージシャン)とは【徹底解説まとめ】

Eve(いぶ)とは、2009年から活動しているシンガーソングライターである。ボカロ曲をカバーする「歌い手」として活動を開始する。2017年に投稿したオリジナル楽曲「ナンセンス文学」がヒット。以降、オリジナル楽曲での音楽活動を開始する。2020年アニメ『呪術廻戦』のOPとして書き下ろした楽曲「廻廻奇譚」がYouTubeにて再生回数を1億回突破する大人気楽曲となり、一躍世間にその名を馳せる事になる。クセのない優しい歌声と、独特な世界観や登場人物で作り上げられた不思議な歌詞/MVに注目が集まっている。

ディスク1収録曲
1. ダダダダ天使
2. ハッピーになりたい(2018ver.)
3. マンネリライフ
4. ハノ
5. 眠らない街、眠りたい僕
6. お釈迦になる
7. なんとかなるくない?
8. kidding
9. 妄想ハッピーエンド
10. ワンルームシュガーライフ
11. 一生奇跡に縋ってろ
12. ひとりごと
13. インスタントヘヴン feat.Eve
14. んなわけないけど
15. メルヘル小惑星

ディスク2収録曲
1. ハッピーになりたい
2. ビビっちゃいない
3. ディスコミュ星人
4. マンネリライフ
5. 私の中の痛い子さん
6. 一生奇跡に縋ってろ
7. ダダダダ天使
8. んなわけないけど
9. メルヘル小惑星
10. ドッペルアリー
11. インスタントヘヴン feat.Eve
12. ワンルームシュガーライフ

2018年10月3日リリースした女性アーティスト、ナナヲアカリの1st ベストアルバム。
2枚組の本作において、Eveはディスク1に収録されているトラック13「インスタントヘヴン」をナナヲアカリと共に歌唱している。楽曲はEveにも楽曲提供をした事があるナユタン星人が制作したものとなっている。
また同曲はアルバムが発売される前、2018年2月25日、YouTubeにてMVが公開されている。CDジャケットの制作を担当しているイラストレーター、寺田てらによる可愛らしい絵柄のEveを目にする事ができるMVとなっている。

Eveの代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)

廻廻奇譚

アニメ『呪術廻戦』のOPとして書き下ろされた楽曲。『呪術廻戦』が持つダークな雰囲気を見事に表現しきった他、物語に関連づくと思われる単語が随所随所に散りばめられた歌詞が多くの『呪術廻戦』のファンの心を魅了した事から、一気にEveの名を世間に広めるきっかけの曲となった。
Eve自身、アニメ『呪術廻戦』原作である漫画『呪術廻戦』の読者であった事が明かされており、主題歌に起用される事になった時は「感慨深い」と感じたとのこと。
主題歌公開後に寄せたコメントでは「己に真っすぐな虎杖の生き様と葛藤には、考えさせられる瞬間が沢山ありました。エネルギーのあるこの作品にどのような形で寄り添えるのか、そういうことを考えながら音楽を作りました。」と語っており、Eve自身の『呪術廻戦』への様々な思い、考えが込められた作品になっているようだ。

ナンセンス文学

Eveがその存在を音楽界に知らしめる大きなきっかけとなった楽曲。Eveを語る上で外せない、彼の代表曲である。
投稿日は2017年5月19日。ニコニコ動画にて初音ミク歌唱のボカロ曲として公開する。その翌日20日には、Eve本人歌唱版をYouTubeにて公開。同年11月28日に、ボカロ版の再生回数がミリオンを達成し、Eve初のミリオン達成曲となる。
歌い手Eveによる初のオリジナル楽曲という事でファンをわかせた他、感性溢れる独特過ぎる世界観で作られたMVとダークでコミカルな旋律、歌詞による洗脳性の高さが話題を呼び、多くの歌い手達がカバーをするまでの人気曲となった。
MVを手掛けたMahは、以前からEveが歌う楽曲のMVの制作を務めてきたイラストレーターだったが、この作品以降、さらにEveと組む事が増えるようになる。Eveのオリジナル楽曲を詰め込んだアルバムのジャケットのほとんどは、Mahが担当していたりする。

ドラマツルギー

Eveの4作目のオリジナル楽曲。2017年10月10日にニコニコ動画にて初音ミク版の楽曲を公開し、翌日11日にYouTubeにてEve本人が歌唱した楽曲があげられている。
翌年5月7日に、初音ミク版がミリオンを達成。Eveにとって2曲目となるミリオン達成楽曲となった。Eve歌唱版も同様に翌年に1000万再生を超えた。またこのEve歌唱版は、公開から2年後の2019年にドラマ『フォローされたら終わり』の主題歌としても起用されている。
Eveの人気の火種となった「ナンセンス文学」とどこか通じるものがあるダークでノリのよい曲調の楽曲。MV内にも「ナンセンス文学」にて登場していたキャラクター達が登場する等、何かしら世界観に繋がりがある楽曲なのではないか、と推測、考察が多くされている楽曲となっており、「ナンセンス文学」と並ぶEveを代表する楽曲となっている。

あの娘シークレット

Eveの3曲目のオリジナル楽曲。2017年7月13日に、ニコニコ動画にてボカロ版を公開。2日後の15日にYouTubeにてEve歌唱版の公開を行っている。
前作の「ドラマツルギー」とは真逆に、爽やかで疾走感の溢れるロックラブソングとなっている。「先輩」が好きな事を秘密にしている「僕」の、少し捻くれているけど一途で真っ直ぐな恋心を歌った歌。今までのどの曲よりもわかりやすく、ストレートに物語が伝わる歌詞となっており、そこに「僕」目線で綴られる恋物語を描いたMVが加わる事でさらに物語に深みが出てくる楽曲である。

平行線

ボカロP、n-bunaが音楽コンポーサーを務めるバンド、ヨルシカ。そのヨルシカの女性ボーカルsuisとコラボをする形で作られた楽曲。ロッテ「ガーナチョコレート」のテーマソングとして作られた楽曲になっており、暖かくもどこかほろ苦い、切ない恋愛ソングとなっている。
またYouTubeにて公開されたMVは、『電車男』や『世界から猫が消えたなら』で有名な作家、川村元気を脚本に迎える形で制作されたアニメーションMVとなっており、楽曲にあわせたショートストーリーが展開されている。その他にもMV冒頭と終わりには、「バレンタインデー」をテーマに雑談するEveとsuisの声が収録されており、ここでしか聞けない貴重な2人の話を耳にする事ができるようになっている。

Eveの名言・発言

「チームで何かすることが好きなんです。」

EveがWebサイト『音楽ナタリー』のインタビューにて、この発言をした時に発売したアルバム『文化』。

音楽ニュースを取り上げるWebサイト『音楽ナタリー』にて行われたEveのインタビューにて、Eveが発言した言葉。

この発言が行われた記事では、Eveがその存在を大きく音楽界に知らしめる事になった楽曲「ナンセンス文学」のルーツに迫るインタビューが行われている。そのなかでEveは自身のこれまでの音楽活動を振り返っていくような質問を受けている。この言葉は、その質問に対しEveが返答したものである。

様々な人々とのコラボの実績があるEve。その活動実績について訊ねられたEveは、その自身の活動の根本に「スポーツ少年」だった自分がいる事を語っている。学生時代、スポーツに明け暮れる生活を送っていた彼は、その当時から「チームで何かをする事が好き」だったのだという。
「誰かと一緒に1つの目標に向かっていく感じとか、成功したときの気持ちを誰かと共有できる感じが好き」と語るEveからは、誰かと何かを一緒にする事が好きだという純粋な気持ちが伝わってくる。また同インタビューにてEveは「ナンセンス文学」が収録されたアルバム『文化』に関しても、1人で作ったというより皆(アレンジやMV等の映像を作ってくれる人々)がいたからこそできた「チームでの作品」という意識が強いという事も語っている。彼自身の音楽活動を共にしてくれる仲間や支えてくれる周囲の人々に対する姿勢・感謝の気持ちを感じられる発言だといえるだろう。

「なんでしょうね……「好きなことをしてる人」って感じかな。」

EveのMVに登場するキャラクター達で作られたLINEスタンプ。Eveがやっている「好きなこと」の1つ。

『音楽ナタリー』にて行われたEveのインタビューにて、Eveが発言した言葉。

音楽活動以外にもLINEスタンプの制作やMVに出てくるキャラクターのデザイン等、様々な活動を行っているEve。そんな音楽家以外の一面も持つEveが、「自分自身を言い表すのに適切な言葉」は何かと訊ねられた時に返したのが、この発言となっている。

音楽の枠にとらわれず、様々な「やりたいこと」を行ってきたEveは、そんな自分の活動に対し、「僕のボカロ曲を聴いてくれてる人からしたら僕はボカロPになるのかもしれない。もちろんシンガーソングライターだと思ってくれてる人もいるだろうし、昔から僕の歌を聴いていてくれた人からしたら僕は歌い手。」だと、インタビュー内で語っている。そして、そんな風に色々な捉えられ方ができる自分だからこそ、自分自身が「これだ」と決めなくていい、と思ってるとのことだ。

自分の「好きなこと」を1つのジャンルにとらわれず挑戦し続ける、Eveのクリエイターとしての姿勢を強く感じられる発言である。

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