
OK Go(オーケー・ゴー)は、1999年にアメリカのシカゴで結成されたインディー・ロックバンド。コマ撮りや長回し、一発撮り、ピタゴラ装置のような仕掛け、無重力空間での撮影、プリンターを使った映像など、緻密でユーモア溢れる、独創的なMVで話題となった。特にトレッドミル(ウォーキングマシン)を使った「Here It Goes Again」のMVは大ヒットとなり、2007年にグラミー賞を受賞。単なるバンドという枠を超えた、クリエイティブな映像表現集団として世界的な人気を誇っている。
OK Go「The Writing's On the Wall」
目の錯覚を起こすトリックアートをテーマにしたMVとなっている。1台のカメラで一発撮りで撮影されたようだが、ビデオの最後には撮影成功に喜ぶスタッフが一斉に登場してくることから何度もNGテイクが出ているものと予想される。
OK Go「I Won't Let You Down」
ホンダのパーソナルモビリティ「UNI-CUB(ユニカブ)」に乗り、多数の日本人チアと一緒に傘を使ったマスゲーム風のダンスを披露している。マルチコプターを使い、全編ワンカットで撮影されたとのこと。なお、映像の始めには彼らと親交のある日本のテクノポップアイドルユニット「Perfume」(パフューム)がスタッフ役として出演している。
おそらくバンド至上最大規模のMVであるといっても過言ではない作品で、ロケ地はなんと日本の千葉県だという。楽曲もMVのインパクトに喰われない、ファンキーポップな一曲となっている。
OK Go「White Knuckles」
白と青を基調にしたMVで、たくさんのかわいい犬たちと共に芸の習得に勤しむメンバーを見ることができる。
OK Go「Needing/Getting」
メンバー自身が乗り込んだ車がカーアクションに挑むことで大きな話題となったMV。そんな激しい絵面とは裏腹に、ダミアン・クーラッシュの高い歌唱力が光る、美しい楽曲である。
OK Go「This Too Shall Pass - Rube Goldberg Machine」
大がかりなピタゴラ装置が全面押し出されたMV。まさに「大人のピタゴラスイッチ(バンド編)」といえる傑作の1本である。本当にミュージシャンかと疑わしいほどの体の張りようを披露している。「最初のカットが血まみれかと思って焦ったけど、絵の具だった」という声も。
OK Go(オーケー・ゴー)の名言・発言
ダミアン・クーラッシュ「ビデオで他の人に見てもらう前から僕たちにとってはもっと豊かな命を持っているんだ。映像世界にはめ込む頃には全く違うものに変化しているから、それは最後の層であって芯ではないんだ」
斬新で独創的なMVと絡めて次々とヒットを飛ばし続ける彼らだが、2016年に楽曲「ザ・ワン・モーメント」のビデオがYouTubeに公開された最、ダミアン・クーラッシュは「音楽と映像との融合については“組み合わせる食べ物を想定しながらワイン作りを行わない”のと同じで、ビデオのコンセプトに合わせて曲を書いたことはなく、作曲には常に注意を払い、全神経を注いでいる」と話していた。
そして自身らが作ってきた曲について「ビデオで他の人に見てもらう前から僕たちにとってはもっと豊かな命を持っているんだ。映像世界にはめ込む頃には全く違うものに変化しているから、それは最後の層であって芯ではないんだ」と続けていた。自分たちの音楽が持つ幅と、作曲という表現手法への想いはどこまでも真摯で、彼らが音楽という「芸術」をひたむきに愛していることが伝わってくる。
OK Go(オーケー・ゴー)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
ダミアン・クーラッシュの姉が振付を担当した「Here It Goes Again」のMV
彼らの代表作ともいえるトレッドミルを使った「Here It Goes Again」のMVにおけるダンスの振付は、ボーカルのダミアン・クーラッシュの姉で振付師のトリシア・クーラッシュが担当した。
また、同じ2ndアルバム『オー・ノー』に収録されている楽曲「ア・ミリオン・ウェイズ」のメンバーが踊るMVのダンスコンテストをYouTube内で行ったことでも話題となった彼らだが、同曲のPVはダミアンの自宅の裏庭で撮影された。さらに、このビデオでもトリシアは振付に関わっている。
教育現場でも役立っているMVの数々
OK Go(オーケー・ゴー)のMVは、その視覚的な面白さから、科学や物理の原理を学ぶ教材としても注目されているという。
実際に、彼らは「OK Go Sandbox」という教育プロジェクトを立ち上げており、MVを題材にしたSTEAM(科学・技術・工学・芸術・数学)教育のコンテンツを提供している。
目次 - Contents
- OK Go(オーケー・ゴー)の概要
- OK Go(オーケー・ゴー)の活動経歴
- 結成からデビューまで
- 個性的なMVでヒット
- メンバー脱退と自主レーベル設立
- OK Go(オーケー・ゴー)のメンバー
- 現メンバー
- ダミアン・クーラッシュ (Damian Kulash)
- ティム・ノードウィンド (Tim Nordwind)
- ダン・コノップカ (Dan Konopka)
- アンディ・ロス (Andy Ross)
- 旧メンバー
- アンディ・ダンカン (Andy Duncan)
- OK Go(オーケー・ゴー)のディスコグラフィー
- スタジオアルバム
- オーケー・ゴー
- オー・ノー
- オブ・ザ・ブルー・カラー・オブ・ザ・スカイ
- ハングリー・ゴースト
- アンド・ジ・アジェイセント・ポッシブル
- OK Go(オーケー・ゴー)の代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)
- OK Go「A Million Ways」
- OK Go「Here It Goes Again」
- OK Go「The Writing's On the Wall」
- OK Go「I Won't Let You Down」
- OK Go「White Knuckles」
- OK Go「Needing/Getting」
- OK Go「This Too Shall Pass - Rube Goldberg Machine」
- OK Go(オーケー・ゴー)の名言・発言
- ダミアン・クーラッシュ「ビデオで他の人に見てもらう前から僕たちにとってはもっと豊かな命を持っているんだ。映像世界にはめ込む頃には全く違うものに変化しているから、それは最後の層であって芯ではないんだ」
- OK Go(オーケー・ゴー)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- ダミアン・クーラッシュの姉が振付を担当した「Here It Goes Again」のMV
- 教育現場でも役立っているMVの数々