GANTZ(ガンツ)のネタバレ解説・考察まとめ

『GANTZ』とは、奥浩哉による『週刊ヤングジャンプ』で2000年から2013年まで連載された日本のSF漫画である。高校生玄野計は幼馴染の加藤勝と出会うが、交通事故に巻き込まれてしまう。目が覚めると、そこはマンションの一室だった。部屋の中央には大きな黒い球があり、見知らぬ男女がいた。黒い球の「星人をやっつけてください」という指令に、玄野たちは強制的に参加させられる。そこに待っていたのは想像もつかない死闘だった。戦うこと、愛する人を守ることをテーマにした本格SFアクションストーリーである。

桜井がクラスメイトの不良を殺害した後、教師に呼び出された時に、桜井が発した発言。桜井はいじめられていた時、「こいつら全員死ねばいい」と願っていた。担任の教師はいじめられていた桜井に無関心だった。その担任は「お前、あいつらにいじめられていたよな?」と問い詰めるシーンは、緊張感漂うシーンである。そんな担任に対し「殺す勇気がなかったら……い……いじめられてないかも……」と言う桜井は、もういじめられる桜井ではなくなっていた。桜井はその後超能力を使って、強力な星人に挑み続ける。このセリフは西に続き、読者の共感を多く集めたセリフでもある。

加藤「根拠とかないけど、俺自身くらい俺のこと信じてなきゃ何事も成すことはできないだろ」

大阪チームに馬鹿にされながらも、自分のことを信じ続ける加藤

大阪編で加藤が山咲に向かって言うシーンである。ぬらりひょん編で大阪チームが100点クリアの猛者揃いだと判明する中、加藤は一度も100点をクリアしたことがないため、メンバーに嘲笑される。そんな中、「なんでそんなに根拠のない自信があるのか」と問いただす山咲に対し、加藤は「根拠とかないけど、俺自身くらい俺のこと信じてなきゃ何事も成すことはできないだろ」と返す。明確な理由を持たなくとも、自分の信念を曲げずに果敢に挑もうとする、加藤らしいまっすぐなセリフである。

山咲「そんなら‼約束‼生き残ったら4人で一緒に住もう‼」

大阪編で山咲が加藤に向かって言うシーンである。初めて大阪で加藤に出会った山咲であったが、始めは加藤のことを「偽善者星人」と言い、からかっていた。しかし被害者を助けようとし、「100点を獲ったらケイちゃんを生き返らせる」と言う加藤に、山咲はだんだん恋心を抱きはじめる。一匹100点のぬらりひょんは、星人の中でかなり最強の部類であり、大阪チームの歴戦の猛者をあっという間に惨殺してしまった。
ぬらりひょんに立ち向かう加藤に、山咲は「そんなら‼約束‼生き残ったら4人で一緒に住もう‼」と提案する。加藤はそんな山咲に「分かった。一緒に暮らそう」と言うのだった。
最終的に山咲はこの戦いで加藤を庇い、亡くなってしまう。だがその思いは、カタストロフィ編で加藤の戦闘力に火をつけることになる。

カタストロフィ編で玄野が決意するシーン

カタストロフィ編で玄野が決意するシーン。異星人の戦士を退治した玄野だったが、実はその星人は、「軍神」と呼ばれる星人の弟だった。世界は「玄野計は救世主か」「はたまた巨人を怒らせた悪か」と物議を醸し始める。宇宙船に人々が連れ去られていき、何メートルの巨人サイズの星人が立ちはだかるという絶望的な状況で、玄野は笑みを浮かべ「絶ッてェあきらめねえ‼最後の‼最後まで‼死んでたまるかよ、生き残ってやる‼」と心に誓う。このシーンは、加藤の回想シーンにも出てきた、幼少期の玄野を連想させるシーンといえる。

『GANTZ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

岸本役・夏菜は撮影時、マネージャーに全裸を見せていた

実写版で岸本恵を演じた女優、夏菜は、作品内で全裸で部屋に転送されるシーンを見事に演じ切った。その際、夏菜は全身を剃毛し、ニップレスをつけた。そして、自分のマネージャーにガウンの下を見せた。

「ニップレスとか前貼りとかした後に、ガウンを着るしかないからガウンを着るんだけど、まず最初に伊藤さんにチェックしてもらったよね。どう!?って」とデビュー当時からのマネージャーに確認してもらったことを回顧。伊藤マネージャーは「僕はそんなセクハラなマネージャーじゃないんで、『俺に見せろ』なんてことは言わないんですけど、いきなりガウンを脱ぎ始めて『どうだ!?』みたいな」

出典: mdpr.jp

また、夏菜は玄野役の二宮和也について、「本当にお芝居が上手い。天才だと思う!」と語った。

原作者の奥浩哉は、最初ファンレターをほとんどもらっていなかった

原作者の奥は、あまりファンレターを貰ったことがない。自分の読者が、作品に対しどういう感想を抱いているのかわからないまま描いていた。アンケート順位も聞かず、「自分がやりたいことだけ、見たいものだけ描く」というスタンスを貫いていた。『ヤングジャンプ』の中で浮いているのではないかという不安もあった。

大阪編は加藤が頑張る話を考えよう、という話から始まった

原作者の奥浩哉は、加藤が一番のお気に入りである。奥は「死んでしまった玄野を生き返らせるために、加藤ががんばる話を考えよう」というところから始めた。

『GANTZ』の元ネタは『必殺仕事人』だった

『GANTZ』は時代劇『必殺仕事人』をSF風にして作った話だと、原作者の奥は語った。『必殺仕事人』とは、池波正太郎原作の時代劇シリーズ。昼間は普通の仕事をしている登場人物たちが、夜になると暗殺の仕事に向かう。「ガンツ」の構造もこれと同じである。「ガンツ」の主人公玄野は、昼間は大抵やる気のない姿をしているため、クラスメイトから「昼行灯」と呼ばれる。『必殺仕事人』の主人公が昼行灯と言われているからなのでは、と指摘するファンもいる。

『GANTZ』の主題歌・挿入歌

アニメ主題歌:RIP SLYME『Super Shooter』

映画主題歌:ドレスコーズ『人間ビデオ』

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