ホームルーム(漫画・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ホームルーム』は、作者・千代による学園が舞台のサイコ・ラブコメ漫画である。講談社が運営しているwebコミックサイト『コミックDAYS』にて2018年3月から2020年2月まで配信され、ドラマ化もしている。漫画全8巻、全87話。学校の人気者ラブリンこと愛田凛太郎は英語教師。いつもいじめられている地味な女子高生・桜井幸子を助けている。しかし、実は桜井のヒーローになるため愛田先生自ら桜井に対するいじめを仕掛けている。それを知らない桜井は愛田先生に恋をし、その中で先生の秘密を知っていく物語である。

寝ている桜井のベッドの下に潜んでいる愛田先生。

『ホームルーム』にはサイコなシーンがいくつもある漫画である。愛田先生の異常なストーカーや変態行為などの描写がたくさんあり、どれも印象的で不気味だが、その中でも話題になったのが、1巻の愛田先生の正体が明かされた時のシーンが印象的である。桜井が眠っている時にベッドの下にいる愛田先生。二ページに大きく描かれたそのシーンは気持ち悪さと狂気さが凄まじく読者を圧倒させる。その後、桜井が寝ている時にベッドの下から出てきて勝手に桜井の身体を触ったり性行為をしている。

桜井が金髪になったシーン

変わった桜井。

7巻で愛田先生が好きだった天然素材の桜井が金髪になったシーンである。愛田先生を好きすぎるがあまりに、どんどん性格が歪んでいく桜井が、もっと先生に近づきたい好かれたいと、逆に愛田先生の嫌いな加工物へと生まれ変わった。

愛田先生「変態だ」

8巻の最終話で愛田先生がこれまで桜井にしてきた過ちに気づいた心の中のセリフ。今まで長い間ずっとストーカー行為及び変態行為をしてきて、後悔し病室で涙を流しながらやっと自分のしてきたことに気づいた。
母親の呪いから解けたように、この「変態だ」のセリフのコマでは、カラーになっており一ページ大胆に描かれている。

『ホームルーム』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

異才の新人「千代」

作者の千代は、小学校時代から漫画家になるのが夢だったという。高校卒業後には、代々木アニメーション学院の漫画プロ養成科に入学。絵はキャラクターものよりも写実的に描かれている。作風は気持ち悪いものが好きだという。
当時から画力が素晴らしく高いが、20代後半に出した雑誌のコンテストでは努力賞止まりだった。その後、なかなか成果が出せないで焦っていた頃、専門学校時代の先生に「あなたは『ヤンマガ』向き。」だと言われたのを思い出して、ヤングマガジンの編集部に『フィルター』という作品を持って行った。画力や幅広いストーリーが描けるとのことで、編集者を魅了させ見事に採用された。

それ以降、次々と作品を発表し月間新人漫画賞など、数々の賞に選ばれた。
『シェアー』月間新人漫画賞の佳作、『そんなのいりません』月間新人漫画賞、『少女と銀杏』ちばてつや賞の優秀新人賞などを出し、異才の新人として注目を浴びた。ちなみに、一番最初に描いた『シェアー』は『ホームルーム』も原点作品だという。

アシスタントなしでの作業

通常、漫画家といえばアシスタントが付いているイメージだが、2018年5月17日の『コミックDAYS』の編集者担当とのインタビューにて、実はアシスタントなしで漫画を描いていることがわかった。遠方に住んでいる為、なかなかアシスタントが付けられない状態だったとのことだった。

――そして連載に至り…最新話までで、苦労したポイントはありましたか?

白木:辻褄合わせに苦労していますね。だから毎回振り返りながら、丁寧に作っています。
千代:僕はほとんど全部苦労してます(笑)。初めての連載なので、ぶつかっては乗り越えての繰り返しです。何より白木さんが言ったように矛盾が一番怖いですから、単行本になった後で気づいても描き直せないので、いつも気は抜けません。
白木:なので週刊連載ですけど、ネームはいつも2・3回は直してもらっていたり…。千代さん、ネームが超早いんですよね。でも毎回必ず工夫があって、「こんな演出してくるか!」と驚かされることも多いです。
千代:打ち合わせの段階で盛り上がれたら、ネームは早いですよね。展開や演出も、口で説明するよりもネームで見てもらうのが一番早いので。ただ、背景や生徒達を描くのがかなり面倒くさくて…。いよいよアシスタントを入れないとヤバイ状態です(苦笑)。
――えっ…アシスタントさんいないんですか!?

千代:ゼロなんです。地獄です(笑)。遠方に住んでいるので、なかなか…。

出典: comic-days.com

『ホームルーム』の主題歌・挿入歌

OP(オープニング):SHE'S『Unforgive』

ED(エンディング):パピスエ『まだら』

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