アンという名の少女(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『アンという名の少女』は、カナダのCBCとNetflix共同製作の、ルーシー・モード・モンゴメリの小説『赤毛のアン』を基としたドラマシリーズである。シーズン1から3までの全27話。2017年~2018年にシーズン1、2が、シーズン3が2019年~2020年にかけてカナダCBC放映・Netflix配信された。NHKでも2020年9月からシーズン1が全8話構成で地上波放送され話題を呼ぶ。小説『赤毛のアン』は何度も映像化されて多くのファンを魅了してきたが、ついに「新生・赤毛のアン」が誕生した。

ジョセフィンおばさん「いいのよ。どうぞ座って。彼女は涙が好きだった。私と違って感性が豊かな人だったのよ。私は気持ちを抑えがちだけど、彼女は幅広い感情を表現できたわ。彼女の目を通すと世界は色とりどりに輝くの。私の世界も染めた。自分らしさを出せたのは彼女の前が初めて」

シーズン2、第7話。パーティ会場の隣の部屋でジョセフィンおばさんはガートルードを想い、独りで涙を流していた。そこへコールが通りかかり、コールに思い出を打ち明けるシーン。
それまで古い慣習に従って生きていたジョセフィンおばさんはパリでガートルードと出会い、彼女の自由奔放さ、その時代としては珍しかったであろう「自分のやりたいように生きる」という、自我を大事にする考え方に大いに刺激を受けたのである。

マシュー「アンも予想外だった。愛というのは勝手に乗り込んできて、引っかき回す。それまで平穏に流れていた生活を。戻りたくはない」

シーズン3、第2話。グリーンゲイブルズの納屋ではマシューとステイシー先生が印刷機の調整をしている。ステイシー先生がロマンスは期待していないと話すシーンでのマシューの言葉。
「手違い」という、ほんの小さなきっかけからアンという宝物を授けてもらった感謝の気持ちが、この言葉にしっかりと表現されている。

ステイシー先生「愛は無限のものであり、たとえ新しい愛がやってきても、あなたとアンの絆は揺るがない。でも同時に愛は脆い。大切に育てないと失われてしまう」

シーズン3、第4話。マリラがアンの先祖探しを恐れ、アンと仲たがいをしているのを知ったステイシー先生のセリフ。
お互いに心を許し合っていても、わずかなほころびからすれ違いが起こる可能性があることを教えてくれている。

バッシュ「ハチだって踊る。何が問題だ?」

シーズン3、第5話。バーンダンスでのアンとの視線の絡み合いに戸惑い、本心とは裏腹にダンスは嫌いだとバッシュに語るシーンでバッシュが放つセリフ。
ユーモアがあるバッシュのひと言は周囲を和ませる効果を持っている。生真面目なギルバートは、バッシュのものの見方、考え方からいろいろな教訓を学ぶことも多い。

バッシュの母・ヘイゼル「白人のメイドを雇ったのか」

シーズン3、第8話。ブライス家に到着した母・ヘイゼルのセリフ。
長年、黒人奴隷として白人家庭で奉公してきたヘイゼルにとって、白人が家事をしているのは信じがたい出来事だったのだろう。「労働」=「黒人」という概念が植え付けられていることがうかがえるセリフである。

名シーン・名場面

シーズン1、第5話。アンとダイアナが初めてのお茶会で木いちごジュースと間違ってお酒を何杯も飲んでしまい酔っ払って羽目を外してしまうシーン。
アンはともかく、いつもはしとやかなダイアナが、我を忘れて大騒ぎをしでかすさまは、意外性に溢れている。

シーズン1、第6話
ギルバートの父・ジョンがマリラにプロポーズする

シーズン1、第6話。ギルバートの父・ジョンが亡くなり、マリラがブライス家でジョンの帽子を見つけ、ジョンからプロポーズされた過去を思い出すシーン。今でもジョンを愛していることを実感した瞬間の心の動きに、自分でも驚いている。

バリー家での金採掘の資金集めパーティで、ネイトが棚の上から小物を盗もうとしたところをミニー・メイが見つけ、ネイトの足を蹴っ飛ばすシーン。

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