最果てのパラディン(ラノベ・漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『最果てのパラディン』とは、柳野かなたによる小説投稿サイト『小説家になろう』で2015年5月1日に連載開始された日本のライトノベル。2017年9月25日には、奥橋睦によるコミカライズ版がWebコミック誌『コミックガルド』で月刊連載開始。また2021年10月からはテレビアニメが製作されている。「転生もの」に分類される作品であり、前世の記憶を持ちながら、辺境の地で不死者(アンデッド)に育てられた少年が主人公の異世界ファンタジー。その重厚な世界観に圧倒されると人気がある作品だ。

第11話”「獣の森(ビーストウッズ)」の奥の谷での戦闘における一コマ。

いまだ戻らない冒険者の捜索に出たウィル一行。待ち受けていたのはキマイラ率いる魔獣たちの罠だった。応戦するが、メネルがキマイラの不意打ちを受けてしまう。怒りに任せて魔物を殺していく様は、それまでにないウィルの表情が描かれており、異世界最強主人公の闇堕ちシーンのようでかっこいいウィルを見れる。

ウィルとメネルの友情

第12話”キマイラを倒し、魔獣たちの指揮官を討伐し終えた後の一コマ。

作品を通して、ウィルとメネルの微笑ましい友情が感じられる絡みはオススメだ。特に、キマイラの襲撃から帰還した後のシーン。他の者より飛び抜けて強いことで周りに迷惑をかけてしまうと思ったウィルは、全て1人で解決しようとメネルの怪我を祝祷術で治した後1人で魔物討伐へ出向こうとする。そこにメネルが登場し放つ言葉は、自らの気持ちを素直に伝えようとしない普段からは絶対に出ないストレートすぎるセリフ。まさに終盤一番の山場だろう。

ブラッドのマリーへのプロポーズ

第5話”エンディング後の回想シーンでの一コマ。

「上王(ハイキング)」との戦いが繰り広げられており、戦況を有利に進める。そんな中、ブラッドはマリーに今後の戦いには参加させない事を強いる。マリーは、愛故だと理解していたためこれを拒否し最後まで共にいる事を伝える。そこでブラッドはマリーにプロポースし、マリーはそれを承諾。女性キャラや恋愛シーン自体少ないこの作品では、珍しい男女の幸せが溢れるシーンだ。

『最果てのパラディン』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

『無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜』の影響を受けている

原作者である”柳野かなた”がTRPG及び古典ファンタジーのファンであることから、それらの作品群をリスペクトしたネタが作中に散りばめられている。小説家になろう発の作品としては大人気の『無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜』のファンとして影響を受けたことを公言している。

打ち切りが噂されていた

2018年、小説投稿サイト『小説家になろう』での更新がされなくなった事を理由に打ち切りの噂が出回り始めた。しかし2020年11月に活動報告が約4年ぶりに更新され作者が体調を崩し2年ほど療養していたことが明らかになった。「適応障害」「不安神経症」から原稿等に向き合うのに異常な不安や恐怖があるため治療を専念。その結果、完全な復帰はいまだにできておらず、再開の目処が立っていない状況である。心配の声が多く、皆が気長に再開を待ち望んでいる。

『最果てのパラディン』の主題歌・挿入歌

OP(オープニング):H-el-iCal//「The Sacred Torch」

「The Sacred Torch」

多くのヒット作品において主題歌を担当したKalafina(梶浦由記プロデュースによる3人組ヴォーカルユニット)のメンバーであるHikaruが、H-el-ical//の名でソロ活動をしている。Hikaru//はアニメとマンガを愛しており、Kalafinaとして約10年間活動してきた彼女の表現力や歌唱力は凄まじい。それが物語の世界観を盛り上げる曲調と合わさることで、物語(アニメの)の始まりを感じさせ、主人公を旅に強く押し出すようなOPとなっている。

ED(エンディング):やなぎなぎ「標火」

標火

ソロデビュー10周年を迎える音楽家・やなぎなぎさんが手掛ける楽曲。自分のやってきた事の標(しるし)やもらった愛情が、灯火となり続いていくイメージで曲が作られており、まさに、ウィルの人生とも言えるような歌詞。「標火」というタイトルは、自分の歩いたものが標になって誰かを照らしているという意味であり、1人の主観を軸に歌詞が書かれているためどこにもない造語からきたものだ。やなぎなぎさんの中毒性ある歌声とこのような世界観が合わさっており、走っているかのような疾走感やピアノとのユニゾンの瞬間は見どころの一つである。

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