サバイバル(さいとう・たかを)のネタバレ解説・考察まとめ
『サバイバル』とは、原作・原案さいとう・たかを、作画さいとう・プロダクションによるサバイバル・ファンタジー漫画(劇画)作品である。
1976年から1978年にかけて『週刊少年サンデー(小学館)』にて連載されていた。
ある日、突如として世界中に発生した巨大地震を生き残った日本人少年・鈴木サトルが、文明の壊滅した世界で己が生存をかけて抗う姿を描く。
大自然に放り出された人間が、人類原初の生活に戻り、そこから創意工夫と勇気をもって少しずつ元の文明を取り戻そうとしていく様が読者を大いに惹きつける。
サブ
村人。神主の腰巾着だったが、山火事の際に食料を盗み逃走。その途中で川に溺れて死んだ。
火守りじい
村人。山火事発生の際、向かい火(延焼する物質をあらかじめ焼き払ってしまうことによる鎮火方法)によって延焼を防いだ種火達人でもある。
学校廃墟で関わるキャラクターたち
シゲオとユウジと洋子
学校廃墟でサバイバル生活を営んでいた少年少女。廃墟になった学校に通っていた。
洋子は、仕掛けられていた罠にかかってしまったところをサトルに救出され、彼の理解者となった。
ユウジとシゲオは双子の兄弟であり、震災時に兄ユウジが偶然隣町に遊びに行っていたことで命を長らえ、そのまま人としての矜持を失い獣同然になったと批難。ユウジも弟シゲオは口先で他者を丸め込み、のうのうと生きながらえているだけの弱者だ、として反目しあっていた。
だが本当に仲違いした理由は、震災時、自宅にいたシゲオが両親を見捨てて助かってしまった事実を兄に知られまいとして、ユウジを一方的にのけ者にしたことで彼の心を荒ませてしまったからだったのだ。
そのこともあってユウジは人さえ平気で殺すほどになってしまったが、後に川の氾濫で溺れたシゲオを助けてほしいという洋子の叫びに、逡巡はしたものの決死の覚悟で応えたことで和解した。
旅の最後の村で関わるキャラクターたち
ツネ
サトルがサバイバルの果てにたどりつく村に暮らしていた大男。
知恵は回らずしゃべる言葉も子供のようにたどたどしいが、良いものと悪いものを見分けられる青年であり、サトルの父にはじめて大人の男として扱われたことからその味方となった。サトルの父の死後も、サトルの母と姉が村人から迫害を受けないように隔離して保護していた。
岩造一家
ツネの家族。サトルの家族をかくまったために、迫害に巻き込まれることになった。
岩造はサトルの家族が礼儀正しかったこと、そしてサトル自身のひたむきな姿を見て、最後まで彼を信じた。
その他のキャラクターたち
不良の友人
サトルの震災前の回想中に登場する友人。少年鑑別所に入れられていたようで極度の問題児だが、ポケットにたまった綿埃を利用して火をおこしたり(ナイフを硬い物質に擦りつけた時に発生する摩擦熱で火種を作った)ナイフの投げ方を伝授するなど、サバイバルに役立つ技術を伝えてくれたおかげで、サトルは獲物を捕り、火を使うことができた。
結果的に命の恩人といえるが、回想以外には登場しない。
鈴木信一郎
サトルの父。42歳。
地質学者であり、大地震を生き延び妻とサトルの姉を連れて、東京から脱出するも、脱出先であった山奥の村を土石流から救うための計画と行動を起こしたことが、かえって村人の不信を買う形になり、やがて事故に巻き込まれ死亡した。
非常な人格者でもあり、父の死を知ったサトルは自然とその遺志を継ぎ洪水の阻止に奔走する。
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目次 - Contents
- 『サバイバル』の概要
- 『サバイバル』のあらすじ・ストーリー
- 物語序盤~大地震の発生とサバイバルの始まり~
- 物語中盤~本州上陸、次々とサトルへ襲いかかる脅威~
- 物語終盤~家族を追ってのサバイバル旅~
- 物語最終盤~父の死去。そして母・姉との再会へ~
- 『サバイバル』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- 鈴木サトル
- 島で関わるキャラクターたち
- アキコ
- フライデー
- ネズミ
- 廃墟の東京で関わるキャラクターたち
- 東京で出会った男
- 志賀
- 富士の樹海で関わるキャラクターたち
- シロと母犬
- ウィリアムとロバート
- 富士の樹海脱出後から村の到達までに関わるキャラクターたち
- マリとその父
- インコ
- ゲンと脱獄犯たち
- 辰野
- 東京流民たち
- 小見山博士と瀬川助手
- カラス(カー公)
- 神主が支配する村で関わるキャラクターたち
- 和夫と松じい
- 神主
- さつき
- サブ
- 火守りじい
- 学校廃墟で関わるキャラクターたち
- シゲオとユウジと洋子
- 旅の最後の村で関わるキャラクターたち
- ツネ
- 岩造一家
- その他のキャラクターたち
- 不良の友人
- 鈴木信一郎
- サトルの母と姉
- 『サバイバル』の用語
- DANGER-○
- 地殻変動
- 生きる
- 食料・飲料
- 住居
- イーグルス
- 東京流民
- 『サバイバル』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「これだけが俺の生きていくための"道具"ってわけだ! ……心細いかぎりだけど……たよりにしてるぜ諸君!」
- 「なにが可哀想なものか!! あんただって平気で牛や豚の肉を食べてきたんだろ!?」
- 「これじゃ、コンクリートジャングルどころか……ほんもののジャングルになっちゃったぞ……」
- 「く…………食えねえかな、これ…………」
- 「がんばるんだ! がんばって生き抜くんだ! 希望を持って!! …………」
- 『サバイバル』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- さいとう・たかをの少年漫画(劇画)
- 劇画の技術が漫画へ伝わった時期の主要作品
- ザリガニ食が(なぜか)失明を治す
- ムキムキになったシロ
- 熊殺し超人サトル
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