Creepy Nuts(R-指定・DJ松永)とは【徹底解説まとめ】

Creepy Nuts(クリーピーナッツ)は、MCバトル「ULTIMATE MC BATTLE(UMB)」大阪大会で5連覇、「UMB GRAND CHAMPIONSHIP」で3連覇を成し遂げた経歴を持つ大阪出身のラッパー・R-指定と、DJの世界大会「DMC WORLD DJ CHAMPIONSHIP FINALS 2019」バトル部門で優勝した新潟出身のDJ 松永による1MC・1DJの実力派HIP-HOPユニット。音楽活動の他、ラジオパーソナリティ、俳優、バラエティなどマルチに活躍している。

ヒップホップ界に対する「悪そう」なイメージからドラッグなどの闇の一面を垣間見る人は少なくない。そのイメージをユーモラスに皮肉ったこの曲は、曲名通りあくまで合法的にハイになれる音楽を楽しむ作品。ほぼ同ループのトラックにのったR-指定のキラーワードを秀逸に組み込んだラップは正に中毒性のあるリリックとなっている。昭和レトロな服装のDJ松永がラジカセを持って街中を駆け抜け危険な現場に乗り込むという、ツッコミどころ満載のMVも見どころ。

助演男優賞

“オリゴン”1位獲得を目指すために、R-指定とDJ 松永が事務所からメンバー変更を強いられるというストーリー仕立てのものになっていて、事務所の強引なてこ入れによってスタイリッシュに進化したCreepy Nutsが大ヒットするものの、R-指定とDJ 松永のもとに衝撃的な結末が訪れるというストーリー展開の本作。ジャスティン・ビーバーがPPAPをいいね、恋ダンス、薬物、不倫、など2016年に話題を呼んだキーワードをパロディとして盛り込んでいて、芸能界を風刺しているような内容とも見れるMVは必笑だ。

よふかしのうた

もともとは「オードリーのオールナイトニッポン10周年全国ツアー」の公式テーマソングとして書き下ろされた曲だが、のちにメジャー1枚目のミニアルバムのタイトルにもなった。リリックには『オードリーのオールナイトニッポン』の要素も多数散りばめられているて、MVもオードリー春日の旧住居「むつみ荘」で撮影された。

阿婆擦れ

曲名や歌詞から阿婆擦れ女に首ったけで「女」の性格や特徴をラップに乗せたような曲であるが、すべてHIPHOPシーンに置き換えても成立するリリックになっている。流行り廃りが激しいHIPHOPシーンを阿婆擦れとして擬人化した意味の深い一曲。ひと昔前の歓楽街のような雰囲気の街でいかがわしいお店に入っていくスーツを着たR-指定と面々、店の前で見張りをしているDJ松永、何ともどこか大人っぽく危険な香りのするMVであるが、撮影の際はCreepy Nutsをムーディで艶っぽく見せるために、Creepy Nuts(DJ松永を除く)、監督、カメラマン、すべてのスタッフが賢者モードで撮影するという前代未聞の手法がとられ、MVはフィクションではなく実際にお店で遊んでいた。MV最後にはお世話になった女の子の名前をクレジットするという今までにない衝撃作だ。

サントラ

『菅田将暉のオールナイトニッポン』にCreepy Nutsがゲスト出演したことを機に実現したコラボレーション作品。菅田の「“今夜はブギー・バック”のような曲にチャレンジしたい」というハードルの高い要望に見事に応えた、R-指定の緻密なフロウで交互に繰り出されるリリック、菅田のパワフル且つストレートな歌声を巧みつかった曲構成が魅力だ。撮影は実際のラジオブース内で撮られ、菅田将暉のラジオにゲストとしてCreepy Nutsが呼ばれた設定となっている。リスナーからのお便りを猛々しく唄い上げる菅田将暉の演技にも注目だ。

かつて天才だった俺たちへ

Creepy Nutsの知名度も上がりきった2020年8月に、満を持して放たれたメジャー2枚目のミニアルバムの主役曲。プライドが邪魔していろんな選択肢と可能性をつぶしてしまった、かつて天才だったすべての人へ送るCreepy Nuts流のメッセージソング。MV内の屋上で上空から撮影されたシーンや道の真ん中でドリフトする車をよそに歌うシーンは、他人の目を気にせず生きていく姿勢、どんな状況にも流されず自分の道を進む意志を表現しており、今を生きる若者へのメッセージ性溢れた作品となっている。

Creepy Nutsの名言・発言

R-指定「普通に出しても面白くないから、ちょっとビックリされるようなものを作りたいなあ」

せっかくのメジャーデビューシングルは何か変わったことをしたいと思ったR-指定は思いつきでラジオで曲に対する気持ちをしゃべった内容をそのまま組み込もうと提案する。その案は採用され、シングルの1曲目に「メジャーデビュー指南」、2曲目にラジオパートを収録した「“悩む”相談室メジャーデビュー特別編」、3曲目に「だがそれでいい」を収録した。またラジオパートではリスナーからデビューに失敗した黒歴史のエピソードを募集して紹介し、最後にそれらをすべて肯定する「だがそれでいい」に入る流れを作ることで、ラジオ自体が曲フリになるというコンセプチュアルな仕上がりになった。

DJ松永「あればやる!」

テレビ朝日『関ジャム 完全燃SHOW』にて練習はどれくらいしているのか、という質問に対してのDJ松永の一言。DJ世界一でありながら常におちゃらけている様子で努力家のイメージは薄い松永。この一言から松永のDJに対する変わらない愛と努力家の一面が見える。

R-指定「ヤ〇マンは概念」

7ctamakichi2017
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@7ctamakichi2017

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