心がヒリつく青春映画まとめ!『ウォールフラワー』など

ここでは爽やかさとはほど遠い痛さを前面に打ち出した青春映画をまとめた。それぞれに秘密や苦悩を抱えた3人の若者を描いた『ウォールフラワー』、男同士の友情ものと思いきや現実と妄想の区別がなくなっていく衝撃作『ベルフラワー』などを紹介している。

足りない何かを埋めようとして、恋とかエロに走ってもロクなことにはならないんだけど、でもそれでもやっちゃって、苦しんで。ダメなんだけど、そういうダメな人間の姿は素敵だよね。とても生きている感じがする。

出典: coco.to

処女作にはその監督のすべてが出るといわれるが、『ベルフラワー』はその作家性はおろか、エヴァンの人生そのものが刻印されており、ある意味では直木賞も狙える純文学のよう。

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▼『16歳の合衆国』

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”16才の高校生が陥った、不安定な青春時代に存在する孤独な絶望感の闇...。”

マシュー・ライアン・ホーグ監督・脚本、ライアン・ゴズリング、ドン・チードル主演、脚本に感激したというケヴィン・スペイシーが製作と共に出演もしている2003年の作品。16歳の少年リーランドは、ある日突然に恋人であるベッキーの弟で、知的障害を持つライアンを刺し殺してしまう。逮捕されたリーランドは矯正施設に入れられるが、殺人の理由について何も語ろうとしない。むしろ自分も理由が分からないようだった。作家志望でもある更生施設の教官パールは、彼のカウンセリングを始めるが、真相は中々見えてこなかった...。

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16歳の少年リーランドとベッキーは、仲の良い恋人同士だった。しかしある日、リーランドが起こした殺人により、関係は一変する。殺されたのは、彼女の弟だったのだ。リーランドは矯正施設に入れられるが、殺人の理由を明かそうとしない。一方、哀しみに明け暮れるベッキーのポラード一家は、それぞれが心のバランスを崩しつつあった。一度は麻薬を断ち切ったはずのベッキーも、再びドラッグに溺れていく。

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リーランドを演じたのは、若き日のライアン・ゴズリング。テレビの子役出身の彼だったが、今作をきっかけに『きみに読む物語』『ラースと、その彼女』『ブルーバレンタイン』『ドライヴ』『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命』など、非常に良作に恵まれた俳優キャリアを築いている。最新作は再びニコラス・ウィンディング・レフン監督と組んだ『オンリー・ゴッド』。

『16歳の合衆国』予告編

負の連鎖の被害者となったのはライアンなのだろうか。それともリーランドなのだろうか。それともアレンなのだろうか。これは誰にでも起こりうる悲劇かもしれない。

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答えを出さない結末は、自分が16歳の多感な時期かどうかで、ずいぶんと印象が変わってくる。もう自分はそこまで繊細ではないのかも…

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知識と知恵のアンバランスを乗り切ってみんな大人になっていくんだろうな。全体的にすっきり感ないですし、だから何?って感じなんですが、忘れかけていたティーンエイジャーの自分に戻れた気がします。

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▼『ドニー・ダーコ』

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”風変わりな青年ドニー・ダーコの奇妙でピュアで混乱した不条理な青春...。”

リチャード・ケリー監督・脚本、ジェイク・ギレンホール主演による2001年の作品。頭脳は明晰ながら、情動障害を抱えて精神科医に通う、ちょっと変わった高校生ドニーの前に、彼だけが見える不気味な銀色のウサギのフランクが現れ、世界の終わりを告げる。時を同じくして、ドニーの周囲で奇妙な出来事が起こりはじめる。

難解で何度見ても分からないという人が多数存在する作品だが、これは不安定すぎる精神を持った若者を描いた、紛れもなくイタイ青春映画の傑作。不条理ラストは、この作品が好きな方こそ、好きになれない、という人が多そうです。別のラストも存在しますが。

ちょっとフツーじゃない精神を持ったティーンエイジャーの、恋と狂気とタイムトラベルを、革新的手法で非常に”分かりづらく”描く。銀色ウサギの強烈なビジュアルや奇想天外でダークな映像やストーリーで、カルト的な人気を維持している。主人公のドニーを演じたのはジェイク・ギレンホール。劇中でフューチャーされる印象的な『マッド・ワールド』は、ティアーズ・フォー・フィアーズの名曲のカヴァー・ヴァージョン。

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