罠ガール(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『罠ガール』とは、電撃マオウで2017年7月号より連載が始まった罠猟をする田舎のJKを主人公としたマンガ。若い女性の猟師が増えた昨今の「狩りガール」ブームにあやかって作られた作品である。山間部の農家であり、罠猟免許を所持している朝比奈千代丸を中心にした女子高生たちが、農作物に対する鳥獣被害の対策のために奮闘する姿を描く。キャラクターや舞台などは架空のものだが、農業従事者の高齢化や、山間の農地の鳥獣被害の深刻さ、猟師や役所の鳥獣被害対策などは現代日本の農業の姿をありのままに描いている。

つむじの母「たぶん世の中のほとんどの人が動物の解体なんて関わらないわ。だからこそこういう体験って貴重だと思うのよ。命をいただくってどういうことか、直に感じられるから」

つむじの祖父に誘われて、つむじの家でシカの解体をすることになった千代丸とレモン。しかしレモンはその作業が怖くて遠くから見ているだけだった。それに気づいたつむじの母はレモンに、自分も最初はそうだったと話しかける。
野生動物が肉になる解体作業は、生き物が食べ物に変わる重要シーン。これを言葉にして語る大事な場面。

『罠ガール』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

罠猟免許取得年齢は18歳以上

罠猟免許取得の年齢が20歳から18歳に引き下げられたのは、このマンガが連載される2年前の2015年のこと。また、猟銃免許は20歳以上のままである。

日本の農作物の鳥獣被害金額は150億円以上

日本の野生鳥獣による農作物被害金額は平成29年度で163億円。平成30年度で158億円となっている。県別に見ても、億を超える県が圧倒的に多い。

『罠ガール』の舞台は関西地方

天橋立の地名のおかげで、つむじの従姉妹の旅館「山吹荘」が京都北部にあることがわかる。千代丸たちが収穫を手伝ったのも黒枝豆であり、京都北部の丹波で有名な農作物である。
また、コミックのおまけマンガで清水夏芽が天橋立に車で日帰りした話をしている。このことから、普段千代丸たちが住む地域も関西かその周辺だと言うことがわかる。ちなみに、千代丸が学校に通う時に使用しているバス停の表示は「田舎町」となっている。
なお、作者の緑山のぶひろは、福岡県で農家をやっているそうで、なぜ舞台を関西にしたのかは不明。

romanesco687
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