罠ガール(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『罠ガール』とは、電撃マオウで2017年7月号より連載が始まった罠猟をする田舎のJKを主人公としたマンガ。若い女性の猟師が増えた昨今の「狩りガール」ブームにあやかって作られた作品である。山間部の農家であり、罠猟免許を所持している朝比奈千代丸を中心にした女子高生たちが、農作物に対する鳥獣被害の対策のために奮闘する姿を描く。キャラクターや舞台などは架空のものだが、農業従事者の高齢化や、山間の農地の鳥獣被害の深刻さ、猟師や役所の鳥獣被害対策などは現代日本の農業の姿をありのままに描いている。

千代丸たちの暮らす地域でシカが増えていると話題になる。そんな中、生徒会長のつむじの元に、園芸部の部長・花巻薫と副部長・比嘉涼子が相談に来る。園芸部の畑がシカに荒らされ困っているとのことだった。そこを通りかかった千代丸とレモンがつむじに助けを求められ、昼休みに現場を見に行くことに。
園芸部の畑はひどいもので、ブロッコリー、白菜、大根などが、軒並みシカに食べられていた。千代丸たちが状況を確認していると、五島先生が見回りに来て、放課後園芸部を手伝って欲しいと重ねてお願いされる。五島先生は罠と銃の狩猟免許を持っていて、学校の鳥獣被害対策を任されていた。
放課後、千代丸はレモンやつむじ、園芸部員と共に獣害対策として電柵の設置を行う。これで安心だという園芸部員に、千代丸は不安を隠せない。
翌日、千代丸の予感は的中し、電柵の鋼管が一本倒され、折れ曲がっていた。しかも放課後、折れた鋼管を取り替える際、シカが畑に入り込んでいた。自衛だけでは対応できないと五島に訴えると、学校側で囲い罠を用意することになった。五島は千代丸に対策チームのリーダーになって欲しいと依頼する。
囲い罠は使用したことがないため、不安から態度を保留する千代丸。しかし翌日、仲良くなった比嘉が通学中にシカと激突し、片腕を骨折したことを知り、千代丸は一時的に園芸部に在籍し、シカ捕獲対策チームのリーダーになることを決意する。
千代丸たちは罠が届く前の場所選びを始める。シカの足跡や糞などの痕跡を調べる「フィールドサイン調査」をみんなでした後、五島は夜間に照明で動物の種類や頭数を調べる「ライトセンサス調査」も行うと聞き、千代丸は一人でそれにも参加する。
設置場所が決定してから、シカの餌付け作業を行うこと数日、協力してくれた罠メーカーが囲い罠を学校に運んできた。千代丸たち園芸部員総出で囲い罠設置を行い、いよいよシカの捕獲作戦が始まった。

『罠ガール』の登場人物・キャラクター

朝比奈 千代丸(あさひな ちよまる)

高校3年生。罠猟免許を所持している。実家が農家で、父親も駆除に詳しいことからレモンの先生役となっている。元々農作業や農機具が好きで、罠猟は獣害対策のために仕方なくやっている感じだった。しかし、何度も経験を重ねることによって、徐々に積極的になっていく。

昼間 レモン(ひるま れもん)

高校3年生。千代丸の近所に住んでいて、学校に通うバスの停留所が同じ。罠猟について素人だったが、千代丸に教えてもらううちに免許取得するまでになる。始めは千代丸に無理やり手伝わされていた感じだったが、免許取得後は教えてもらうために積極的に千代丸に手伝うようになった。

夜空 つむじ(よぞら つむじ)

高校3年生で学校の生徒会長。学校の獣害駆除で千代丸やレモンと仲良くなる。罠猟に参加することはほぼないが、祖父が猟師であるため、肉の解体や解体した肉の料理が得意。解体する場所も彼女の家である。千代丸に清水夏芽を紹介したのも彼女。

清水 夏芽(きよみず なつめ)

銃と罠の両方の狩猟免許を所有している猟師で、つむじの祖父の弟子。狩猟が好きで道具や駆除する動物にも詳しく、話しだしたら止まらない。一方で人見知りが強く、初対面の相手には自分から話しかけられない。役所の担当者や学校教師の五島など、狩猟関係者には顔が広い。

つむじの祖父(つむじのそふ)

清水夏芽の師匠。銃と罠の狩猟免許を所持している。本編中で最も腕が良いらしく、大物がとれた時の止め刺しによく登場する。頼れる人で忙しいらしく、出番は少ない。

つむじの母(つむじのはは)

つむじと同じく肉の解体や料理が得意。見た目が若くキレイなので、千代丸やレモンに驚かれる。車の運転もできて、旅行編の千代丸たちの移動は彼女の運転だった。

山吹 桜子(やまぶき さくらこ)

旅館山吹荘で暮らす夜空つむじの従姉妹。千代丸たちと同じ高校3年生。見た目は派手だが、家の旅館や農作業の手伝い、地域の人たちとサルの追い払いも積極的にする真面目な子。

桜子の母(さくらこのはは)

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