『いっき』とは、1985年にサン電子が開発したアクションシューティングゲームである。農民のごんべとたごが、自動追尾する鎌を武器に悪代官へ殴り込みをかける。味方が最大2人しかおらず、敵が忍者という荒唐無稽でコメディチックな一揆を描いている。元はアーケードゲームだがファミコン版が有名で、最大16人でプレイできる『いっき団結』などリメイクが続いている。イラストレーターのみうらじゅんが初めて「クソゲー」と評した作品として広く知られ、公式も愛称として自虐的に用いるサンソフトの代表作である。
獲得すると自機が分身し、一定時間敵の攻撃を受け付けない無敵状態となる。ただし、攻撃範囲や攻撃力自体が2倍になる効果はない(アーケード版の「ピンクの巻物1」に相当)。
巻物
獲得した瞬間にプレイヤーの残機が即座に1つ増加する1UPアイテム。
煙
マップ上に鎮座する地蔵が所持している煙。これを回収した状態でステージをクリアすると、終了後にボーナスステージへ移行できる(アーケード版の「おにぎり」に相当)。
『いっき』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
さまざまなハードに移植
『いっき おんらいん』
独特な魅力で多くのプレイヤーを惹きつけた『いっき』は、時代に合わせて様々なリメイクや派生作品が展開されてきた。
2006年7月には、リニューアル版となる携帯電話アプリゲーム『いっき萌バイル』の配信が開始された。2010年6月29日には、PlayStation 3向けのオンライン配信専用ソフト『いっき おんらいん』が登場し、現代的な美麗なグラフィックへと進化を遂げたほか、最大8人によるマルチプレイという新たな楽しみ方を提供した。
翌2011年3月8日には、スパイシーソフトとの共同開発によるソーシャルゲーム『いっき〜みんなで米騒動の巻〜』がSNSサイト「モバゲータウン」で配信され、より手軽にプレイヤー同士が繋がれる環境が構築された。そして2023年2月15日には、最大16人という大規模な同時プレイに対応した『いっき団結』が発売されている。
かつては理不尽さから「クソゲー」と評されることも多かった本作だが、時代を超えて生まれ変わったリメイク作品群は、洗練されたビジュアルや多人数で賑やかに遊べるゲーム性を取り入れ、現代のプレイヤーをも熱中させる素晴らしい娯楽作品へと進化を遂げている。
クソゲーの語源となった『いっき』
『いっき』は、みうらじゅんがファミリーコンピュータ版をプレイした際に「一揆は一人や二人で行うものではない」と揶揄したことから、「クソゲー」という言葉が誕生するきっかけとなった作品として知られている。
みうらはゲーム関連書籍『仰天 B級ゲームの逆襲』において、本作のグラフィックやオープニング画面、パッケージデザインに対して否定的な評価を下しており、友人たちが集まった際に笑いのネタとして本作を利用していたことや、ゲーム内で描写されている一揆の不条理さを指摘した。その後もみうらが本作を酷評し続けたため、開発元のサンソフトから苦情が寄せられ、後年に同社の社員と対面した際にも気まずい雰囲気が流れたという。
一方で、みうらがメディア等で本作をネタにしたことで話題性が高まり、結果として売上本数の増加に寄与した側面があった。なお、後年になって発売された『いっき おんらいん』のトレーラー映像では、開発元であるサンソフト自身もこの「クソゲー」という評価を伏字にしながら自虐的なネタとして取り入れている。
![RENOTE [リノート]](/assets/logo-5688eb3a2f68a41587a2fb8689fbbe2895080c67a7a472e9e76c994871d89e83.png)