いちご100%（河下水希）のネタバレ解説・考察まとめ
『いちご100%』とは、河下水希が週刊少年ジャンプにて連載していた漫画作品、あるいはこれを原作としたアニメ作品である。ジャンルはラブコメディー。
頼りないが夢に対してはまっすぐで情熱的な少年真中淳平をめぐって様々な恋模様が展開される。それらを通じて人間関係のすれ違いや将来の夢への苦悩を経験する中で登場人物が内面的に成長していく様子が描かれている。本筋に関わる部分でのヒロインたちの繊細な心情の描写とそれ以外の部分でのお色気、ギャグといったコメディ要素とのギャップが大きな魅力の一つである。
真中が西野と復縁したということを知った東城が中学から胸に秘めてきた真中への想いを打ち明ける場面。
東城が真中のことを一途に想い続けてきたこと、そして東城と真中の恋愛以上の強い信頼関係はこれまでの本編中の描写などから読者にも明らかであったがために、より切なさが際立つ。画像中にある数字の書かれた紙は前述のラブ・サンクチュアリというイベントで配られるもので、数字の一致する相手が運命の相手であるということを示すもの。このコマから真中と東城の数字が一致していたことがわかり、真中の運命の相手は東城であったのにも関わらず、真中は東城ではなく西野を選んだという事実も切なさを助長するポイントである。
東城の答辞
泉坂高校の卒業式、答辞を読んだのは東城だった。真中は東城の答辞を聴きながら、東城やその他の映研部員たちとともにあった思い出に浸る。画像は答辞を読み終えた東城が真中に向かって笑いかける場面である。
中学3年生から一途に想い続けてきた恋が実らなかったことを小説という形で見事に昇華させ、未来に向かって歩き出す東城の成長が感じられる。
卒業から4年後、真中と西野の再会シーン
卒業から4年後。映研部との再会を済ませた真中はフランスから帰国した西野と再会し、再度交際を申し込む。画像は真中の告白に対する西野の返事である。
左手につけている指輪は真中が高校3年生のクリスマスにプレゼントしたもの。このことから別れていた間も西野が真中のことを想い続けていたことがわかる。映研部との再会の中でも、もう4年前のように東城やさつきに心を揺さぶられることなく西野を迎えに行った真中の成長が感じられるまさにエンディングにふさわしい場面である。
『いちご100％』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話
『いちご100％』というタイトルは連載当初の担当編集が名付けたもの
このタイトルは1話の屋上で東城が落ちてくるシーンを見た当時の担当編集が名付けたものである。
「いちご」とは言わずもがな本編にもたびたび登場する「いちごパンツ」のことである。「100％」とは果汁の割合のような意味ではなく、降水確率などを表すパーセンテージで屋上からいちごパンツを履いてきた東城が「降ってきた」ことにかけている。
登場人物に関する裏話
メインヒロインに「東」「西」の字を名前に与えたのは主人公の「真中」の両隣にいるという意味から
登場人物の名前は「恋愛中心の漫画作品を制作するように」という当時の担当編集の提案から連想する形で決まった。まず中心には主人公である「真中」、そしてその両となりにいるという意味合いで「東」と「西」の字を与えられたメインヒロインという形で構想が練られた。
その他のサブヒロインにも「外」「向」「端」など位置を表すような漢字が名前に与えられている。
一部の登場人物は作者河下水希の過去作や実在の人物をモデルにしていた
話は変わっていちご100%の裏話。
— 桃栗みかん≪群青にサイレン≫河下水希 (@m_momokuri) April 12, 2017
東城のキャラデザは当時の担当さんが信じていた「男は黒髪セミロングで優しい女の子が好き！」という意見を元に作りました（いえ、私もそんな気しますが💦）
一方つかさは私が勝手に作ったイレギュラーなキャラなのですが、実は彼女にはモデルがいるのです…→
東城 綾：作者談によると担当編集の助言からできたということだが東城のデザインは同作者の『りりむキッス』に登場するりりむというキャラクターに酷似しており、こちらがモデルではないかとする説もある。
西野 つかさ：同作者が集英社『ぶ～け』およびその増刊誌にて短期連載されていた『あかねちゃんOVER DRIVE』という作品の萩原あかねというキャラクターがモデルとされている。
外村 美鈴：キャラクターのモデルは本作の最初の担当編集。ちなみに名前は『熱血硬派くにおくん』に登場するみすずというキャラクターだとされている。
実は最後に選ばれるヒロインは直前まで迷っていた
主人公の真中は最終的には西野つかさと結ばれるわけだが実はこのエンディングに関して作者は最後まで迷っていたという。作者自身は当初東城綾と結ばれることを想定していたものの高校生編まで描くことになった結果、西野と結ばれることになった。
ちなみに連載当時寄せられていた作品への要望の中で最も多かったのは最終的に主人公と結ばれるヒロインに関してであったと作者が明かしている。
『いちご100％』の主題歌・挿入歌
アニメ版OP（オープニング）：dream『SHINE OF VOICE』
【BD画質】 SHINE OF VOICE/いちご100%
作詞 - 川原京 / 作曲 - ササキオサム / 編曲 - TATOO
アニメ版ED（エンディング）：HINOIチーム『IKE IKE』
いちご100%
作詞・作曲・編曲 - Accantino-Rimonti-Festari / 訳詞 - kenko-p
OVA版OP（オープニング）： 南戸唯（水樹奈々）、西野つかさ（豊口めぐみ）、北大路さつき（小林沙苗）、東城綾（能登麻美子）『君色100％』
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目次 - Contents
- 『いちご100％』の概要
- 『いちご100％』のあらすじ・ストーリー
- 中学3年生編
- 高校1年生編
- 高校2年生編
- 高校3年生編
- エピローグ
- EAST SIDE STORY
- 番外編 京都初恋物語
- 『いちご100％』の登場人物・キャラクター
- メインキャラクター
- 真中 淳平（まなか じゅんぺい）
- 東城 綾（とうじょう あや）
- 西野 つかさ（にしの つかさ）
- 北大路 さつき（きたおおじ さつき）
- 南戸 唯（みなみと ゆい）
- 外村 美鈴（そとむら みすず）
- 端本 ちなみ（はしもと ちなみ）
- 向井 こずえ（むかい こずえ）
- 外村 ヒロシ（そとむら ヒロシ）
- 小宮山 力也（こみやま りきや）
- 泉坂高校の登場人物
- 大草（おおくさ）
- 天地（あまち）
- 黒川 栞（くろかわ しおり）
- 高木（たかぎ）
- 冬田 涼子（ふゆた りょうこ）
- その他の登場人物
- 浦沢 舞（うらさわ まい）
- 右島（みぎしま）
- 佐竹（さたけ）
- トモコ
- 東城 正太郎（とうじょう しょうたろう）
- 東城 遥（とうじょう はるか）
- 日暮 龍一（ひぐれ りゅういち）
- 豊三郎（とよさぶろう）
- 東尾 繭子（ひがしお まゆこ）、西園寺 めぐみ（さいおんじ めぐみ）、北原 沙恵（きたはら さえ）
- 角倉 周（かどくら しゅう）
- 内場（うちば）
- OVA版オリジナルキャラ
- 更殖 わたる（こうしょく わたる）
- 式部（しきべ）
- 久原（くはら）
- EAST SIDE STORY
- 中間（なかま）
- 外山（そとやま）
- 『いちご100％』の用語
- 泉坂高校
- 桜海学園
- テアトル泉坂
- 『いちご100％』の名言・名セリフ／名シーン・名場面
- 互いの夢を語り合う東城と真中
- 真中が西野に別れを告げようとしたデート
- 真中のさつきとのファーストキス
- 唯の真中離れ
- 西野の告白シーン
- 東城から真中への告白シーン
- 東城の答辞
- 卒業から4年後、真中と西野の再会シーン
- 『いちご100％』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話
- 『いちご100％』というタイトルは連載当初の担当編集が名付けたもの
- 登場人物に関する裏話
- メインヒロインに「東」「西」の字を名前に与えたのは主人公の「真中」の両隣にいるという意味から
- 一部の登場人物は作者河下水希の過去作や実在の人物をモデルにしていた
- 実は最後に選ばれるヒロインは直前まで迷っていた
- 『いちご100％』の主題歌・挿入歌
- アニメ版OP（オープニング）：dream『SHINE OF VOICE』
- アニメ版ED（エンディング）：HINOIチーム『IKE IKE』
- OVA版OP（オープニング）： 南戸唯（水樹奈々）、西野つかさ（豊口めぐみ）、北大路さつき（小林沙苗）、東城綾（能登麻美子）『君色100％』
- OVA版ED（エンディング）： 橋本みゆき『ペパーミント』