タッチ(アニメ・漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『タッチ』とは、『週刊少年サンデー』において1981年から1986年まで連載されたあだち充による日本の青春漫画。題材は高校野球であるが、双子の上杉達也、和也と幼馴染である浅倉南の関係など登場人物らの恋模様も多く描かれる。甲子園出場を夢みる南、南の夢を叶えることを目標とする和也、そんな2人を見守る達也という構図で物語は進むが、甲子園予選の決勝に向かう途中で和也は交通事故で亡くなってしまう。達也は「南を甲子園に連れていく」という和也の目標を背負うことを決め、南や残された仲間たちと甲子園出場を目指す。

達也が子供の頃におもちゃ屋に言ったセリフ。和也と2人で遊ぶために、達也は同じおもちゃを2つ予約していたが店主が誤って1つを別の人に売ってしまった。2人で買えないなら意味がないと達也はいらないという。このセリフは達也の基本的な考え方を示唆しており、一人しかいない南を和也と取り合ったり、一人で独占するくらいなら自分は身を引こうという考え方につながる。

達也「おれは上杉達也でなきゃいけないんだ。おまえと一緒に甲子園にいくためには― だろ?和也…」

甲子園予選の決勝で本調子が出ない達也だったが、その理由が今まで以上に上杉和也の代わりになろうと意識しすぎていたことに気が付く。和也のコピーとしてでは和也と一緒に甲子園に行けないと思い、和也の真似は辞め、上杉達也として戦うことを決意するセリフ。

英二郎「だったら、甲子園に行くんだな」

甲子園予選決勝も終盤の時、明青学園野球部に対する恨みが和らいだ英二郎は達也に対して「おまえも忘れるな。おれはおまえがきらいだってことをな」と言い、達也は「どうせなら徹底的にきらわれてみたいもんですね」と返事する。そんな達也に対して英二郎は「だったら、甲子園に行くんだな」と告げる。今まで恨みの気持ちから明青学園野球部が甲子園に行くことなど全く望んでいなかった英二郎が、部員たちにより心を動かされた結果出てきたセリフである。

英二郎「夏は好きなんですよ」

野球部を壊すためにやってきた柏葉英二郎監督が、最後は共に甲子園を目指すようになる。だが病気が進行し失明してしまい入院中に発した一言が「夏は好きなんですよ」だった。心の中にある夏の思い出を感じさせるさりげない名言。

達也「上杉達也は浅倉南を愛しています。世界中のだれよりも」

甲子園開会式を抜け出して南に会いに行き、告白する達也のセリフ。長い間、和也への遠慮の気持ちや自分の不甲斐なさから南への気持ちを言葉にしてこなかった達也。ようやくはっきりとした言葉で想いを伝えることができる。

『タッチ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

和也の死は連載前から決めていた

人気主要人物である和也の死は読者に衝撃を与えた。ただ作品の構想段階で和也の死は作者の中で決まっており、担当編集もそれを知っていた。そもそもタイトルの『タッチ』は和也から達也に対するバトンタッチから取ったものであったのである。しかしそれを知らされていなかった編集長は、和也の死が描かれる前回である『ピッチャー黒木君の回』を読んで本来であればピッチャーは和也であるはずのことから、「まさかこれ、死んでるんじゃねぇだろうな?」と担当編集に確認をし、「もし死んでるんだったら、載せねぇからな」と忠告していた。担当編集者は「死んでるわけないじゃないですか!」とその場しのぎの返事をしたが、原稿が上がってきた後に校了紙(修正がもうできない状態)を編集長の机に置き2日間姿をくらましたという。

カナヅチだったはずの由加が突然いつの間にか見事な泳ぎを習得

由加が登場しはじめた頃は彼女は泳げないとのことで、川で溺れそうになっている姿を描いたシーンがある。しかし授業のプールで見事な泳ぎを披露するシーンが後から登場し、その矛盾を担当編集に指摘されたことを作品内の一コマで報告している。

『タッチ』の主題歌・挿入歌

OP(オープニング):岩崎良美『タッチ』(第1話-第27話)

作詞:康珍化、作曲:芹澤廣明、歌:岩崎良美

OP(オープニング):岩崎良美『愛がひとりぼっち』(第28話-第56話)

作詞:康珍化、作曲:芹澤廣明、歌:岩崎良美

OP(オープニング):岩崎良美『チェッ!チェッ!チェッ!』(第57話-第79話)

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