
Foo Fighters(フー・ファイターズ)は、1995年に結成されたアメリカのロックバンド。カリスマ的人気を誇ったバンド、NIRVANA(ニルヴァーナ)のドラマーを務めたデイヴ・グロールが同バンドの解散を機に、フロントマンとして新たに結成。男臭く、力強いサウンドと熱いライブパフォーマンスで人気を誇り、常に世界中のスタジアムを席巻している。グラミー賞へのノミネートが31回、うち15回の受賞で「最もグラミー賞を獲得したバンド」として知られ、2021年には「ロックの殿堂」入りを果たした。
Foo Fighters(フー・ファイターズ)の概要
Foo Fightres(フー・ファイターズ)は、1995年に結成されたアメリカのロックバンド。
カリスマ的人気を誇ったロックバンド、NIRVANA(ニルヴァーナ)でドラマーを務めていたデイヴ・グロールが1994年ごろから独自でレコーディングを開始。リリースと同時にバンドとしての活動を始めようと、自身がフロントマンとして立つ形で1995年にFoo Fighters(フー・ファイターズ)を結成した。
活動から間もなくポスト・グランジグループの一角として名前が知られるようになり、NIRVANAのグランジの精神を受け継ぎつつも、よりメロディックでポジティブなエネルギーに満ちた、スタジアム級のアンセムを数多く生み出すバンドとして世界的な人気を獲得する。特にライブパフォーマンスは高く評価されており、常に世界中のロックフェスやスタジアムで待ち望まれ、その多くでヘッドライナーを務めている。
楽曲そのものも非常に高い評価を得ており、グラミー賞では「史上最もグラミー賞を獲得したロックバンド」として名を刻んでいる。さらに、2021年には「ロックの殿堂」入りも果たしたことで、名実ともに偉大なロックバンドとして位置づけられるようになった。
2022年3月、ドラマーのテイラー・ホーキンスが南米ツアー中に急逝するという最大の悲劇に見舞われるが、バンドは新たなドラマーとしてジョシュ・フリーズを迎え、再び活動を再開。常に前向きな姿勢で困難を乗り越え、不屈のロック魂を世界に示し続けている。
Foo Fighters(フー・ファイターズ)の活動経歴
バンド発足
NIRVANA(ニルヴァーナ)のドラムとして活動をしてきたデイヴ・グロールは、同バンドのフロントマン、カート・コバーンの死とバンド解散という悲劇的な出来事を経験した後、自ら制作した楽曲を携えて、ほぼ独力でレコーディングに臨んでいた。
こうして完成したアルバムを、デイヴはFoo Fighters(フー・ファイターズ)という名義でリリースすることを決める。バンドとして活動するため、NIRVANAのツアー・ギタリストを務めていたパット・スメア、Sunny Day Real Estate(サニー・デイ・リアル・エステート)のネイト・メンデル(ベース)、さらにウィリアム・ゴールドスミス(ドラム)を迎え、デイヴはフロントマンとして新たなキャリアをスタートさせた。
こうしてリリースされた、バンド名と同じタイトルを冠したデビューアルバム『Foo Fighters』で見せた音楽性と、精力的なツアー活動が高く評価され、彼らはロック界での新たな地位を確立していく。
メンバーの変遷と黄金期ラインナップの確立
1997年、2作目の『The Colour and the Shape』のレコーディング中、ドラムのウィリアム・ゴールドスミスが脱退を表明。後任としてテイラー・ホーキンスが加入する。しかし、間もなくギタリストのパット・スメアも脱退を発表し、代わりにフランツ・ストールが参加するも、彼もまた短期間で脱退してしまう。後任のギタリストとしてクリス・シフレットが加入する。
紆余曲折はあったが、これ以降、バンドのラインナップはデイヴ・グロール、ネイト・メンデル、テイラー・ホーキンス、クリス・シフレットという「黄金期」を迎えることになった。
2006年には脱退していたパット・スメアもツアーメンバーとして復帰し、後に正式メンバーとして再加入を表明する。この強力なラインナップはバンドの地位を不動のものとし、ツアーや音楽活動も活発化していくようになる。
ワールドクラスのバンドへと躍進
メンバーが固定化された彼らは、瞬く間に世界中のスタジアムを席巻するロックバンドへと成長していった。熱いライブパフォーマンスは伝説的なものとなり、FUJI ROCK FESTIVALやSUMMER SONICといった、日本の大型ロックフェスイベントでもヘッドライナーを務め、多くのファンを魅了した。こうして世界的な人気バンドへと成長した彼らは、音楽的な成功だけでなく、数々の権威ある賞も総ナメにする活躍を見せる。特に、グラミー賞ではロックバンド史上最多のノミネートと受賞を果たしており、「史上最もグラミー賞を獲得したロックバンドの一つ」としてその名を刻んでいる。2021年には「ロックの殿堂」入りをしたことで、バンドの歴史における大きな節目を迎えることとなった。
テイラー・ホーキンス逝去と新たな旅
2022年3月に敢行された南米ツアー中、ドラマーのテイラー・ホーキンスが急逝するという、バンドにとって最大の悲劇が訪れる。彼らは残りのツアーをキャンセルし、活動そのものも一時的に休止することを余儀なくされた。その後、テイラーの死を悼む追悼コンサートをイギリスとアメリカで開催。このコンサートには多くのミュージシャンが参加し、テイラーの早すぎる死を惜しんだ。
2023年5月、元A Perfect Circle(ア・パーフェクト・サークル)のドラマー、ジョシュ・フリーズが新たに加入することを発表。同年にはテイラーに捧げられたアルバム『But Here We Are』をリリースし、フジロックのヘッドライナーを務めるなど、再び精力的に活動を再開する。2025年には17年ぶりとなる単独来日ツアーも決定しており、彼らはロックを牽引する存在として輝き、多くのファンに愛され続けている。
Foo Fighters(フー・ファイターズ)のメンバー
現メンバー
Dave Grohl(デイヴ・グロール)

ボーカル、ギター、ドラムを担当。バンド創設メンバーであり、主宰者。世界的人気バンドだったNIRVANAやScreamに所属していた経験がある。
エネルギッシュで情熱的な音楽スタイルと、気さくでユーモアあふれる人柄で世界中の音楽ファンの心を掴んでいる。また、NIRVANA時代に培ったパワフルで独特なドラミングは、Foo Figthtersのサウンドの根幹を形成する上でも重要な役割を担っている。ソングライターとしても優れた手腕を発揮し、キャッチーで大合唱を誘うようなアンセム的な楽曲を数多く生み出している。
Foo Fightersでは、ボーカル&ギターを担当しているものの、元々はドラマーであったデイヴ。今でもFoo Fighterとは別名義のバンド等でドラムを叩く事もあるが、その卓越した技術はもはや職人ともいえる域に達している。世界基準でも技術のあるドラマーとして認められており、更にドラム以外の楽器も演奏できるというマルチなプレイヤーでもある。
映画監督やプロデューサーとしても活躍し、自身が監督を務めたドキュメンタリー映画『サウンド・シティ -夢の男たち-』がグラミー賞を受賞するなど、高い評価を得る。
自伝『THE STORYTELLER』を出版し、自身の人生や音楽への思いを綴ったことでも話題となった。
Chris Shiflett(クリス・シフレット)

1999年に加入したギタリスト。デイヴ・グロール、ネイト・メンデルに次ぐ、バンドの黄金期を支える重要なメンバーとして知られている。
Foo Figthtersに加入する前は、パンクバンドのNo Use for a Nameや、ポップパンク・スーパーグループのMe First and the Gimme Gimmesなどで活動していた。パンク・ロックを基盤とした経歴がうかがえる、メロディックでキャッチーなリードパートを弾きこなす。デイヴ・グロールのリズムギターと組み合わさることで、サウンドに力強さと奥行きを与える役割を担っている。
Pat Smear(パット・スメア)

ギタリスト。元はNIRVANAのツアーメンバーを務めており、デイヴ・グロールの誘いでFoo Figthtersの創設メンバーの一員として加入した。1997年に一度脱退するが、2006年にツアーメンバーとして復帰、2010年からは改めて正式メンバーとして活動を共にしている。
Nate Mendel(ネイト・メンデル)

目次 - Contents
- Foo Fighters(フー・ファイターズ)の概要
- Foo Fighters(フー・ファイターズ)の活動経歴
- バンド発足
- メンバーの変遷と黄金期ラインナップの確立
- ワールドクラスのバンドへと躍進
- テイラー・ホーキンス逝去と新たな旅
- Foo Fighters(フー・ファイターズ)のメンバー
- 現メンバー
- Dave Grohl(デイヴ・グロール)
- Chris Shiflett(クリス・シフレット)
- Pat Smear(パット・スメア)
- Nate Mendel(ネイト・メンデル)
- Rami Jaffee(ラミ・ジャフィー)
- Josh Freese(ジョシュ・フリーズ)
- 旧メンバー
- William Goldsmith(ウィリアム・ゴールドスミス)
- Franz Stahl(フランツ・ストール)
- Taylor Hawkins(テイラー・ホーキンス)
- Foo Fighters(フー・ファイターズ)のディスコグラフィー
- スタジオ・アルバム
- Foo Fighters
- The Colour and the Shape
- There Is Nothing Left to Lose
- One by One
- In Your Honor
- Echoes, Silence, Patience & Grace
- Wasting Light
- Sonic Highways
- Concrete and Gold
- Medicine At Midnight
- Foo Fighters(フー・ファイターズ)の代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)
- The Pretender
- Monkey Wrench
- Best Of You
- Learn To Fly
- Foo Fighters(フー・ファイターズ)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- FUJI ROCK FESTIVAL '15で話題をさらった「デイヴが立った」事件