MIX(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『MIX』は『ゲッサン』で連載されるあだち充による野球漫画。舞台は『タッチ』から約30年後の明青学園。すっかり低迷した明青学園の野球部に入部した、同い年の義兄弟である立花投馬・走一郎たちが、上杉達也らを擁して以来の甲子園出場を目指す。
『タッチ』のアニメはテレビスペシャルとして独自の続編が放送されたが、これは本作と関連性はない。こちらはアニメスタッフからの要望を受け制作の許可を出したもので、あだち充は“ノー・タッチ”である。

CV:高木渉

投馬の実父で、走一郎と音美の義父。明青学園高校野球部OBで、明青学園を甲子園優勝に導いたエース上杉達也の3学年下。学生時代の野球の腕は、万年控え投手止まりだった。澤井圭一が怪我をした際にマウンドへ上がり一時善戦するも、結局は敗退する。上杉達也への憧れは強く、甲子園での勇姿が映ったビデオテープを大切にし、長年繰り返し見ていた。ビデオテープはついに擦り切れてしまったが、映像そのものは音美が事前にDVDへダビングしていたため無事である。

明青学園

夏野一番(なつの いちばん)

CV:小林大紀

中等部1年生。
投手としての能力に自信があり中等部野球部入部時にも投手志望をアピールする。しかし監督から外野に回るよう指示されて反発した。
名前の通りに夏の甲子園でエースとして活躍するのが目標。音美に度々恋心をアピールし、他の男子や嫉妬する女子からも守ろうとしているが、さほど関心を持たれていない。だが、野球に対する真剣な姿勢は音美にも評価されている。

今川正(いまがわ ただし)

CV:金光宣明

中等部3年生で主将を務めている。打者としては主に4番を任される。
選手としての目立った活躍は少ないが、人柄が温厚で同級生や下級生から信頼されている。ただし上級生からデブ呼ばわりされた際には激怒した。
二階堂とは小学校以来の友人で、昔は二階堂が投手・今川が捕手のバッテリーを組んでいた。二階堂が横暴なエースとして振る舞うようになり距離を置いていた際も、自分は親友だと信じていると語る。二階堂が病を隠していたことを知った後には関係を修復し、現在も親友付き合いは続く。

二階堂大輔(にかいどう だいすけ)

CV:安元洋貴

中等部3年生。
野球部で1年の秋からエース投手だったが能力は高くなく、他の部員たちからの評価も低かった。いつも他の部員たちよりも早く練習を切り上げる、練習試合であっても一時間経過したら帰ってしまう、試合ではスタミナ切れで打たれる、と選手として問題のある行動が多い。ただし、そのような状態でも走一郎のリードには従い、最後まで黙々と投げ抜くなどプライドは持っていた。
実は心臓病を抱えており、監督の協力の下でそれを隠して無理をしながら部活動を続けていた。手術の成功は絶望的であり、少しでも多くの活躍を父に見せることが唯一の親孝行だと考えたのだという。
成し遂げたい目的のためなら手段を選ばずに家の権力なども利用する。
父の耕三は一人息子の大輔を溺愛している。会社社長、OB会長でもあり、野球部に多額の寄付をしている。外見で敵を作ることが多いが、まっすぐな性格の好人物。

黒柳(くろやなぎ)

CV:伊藤和晃

中等部野球部監督。二階堂の父とは中学高校以来の付き合いがある。二階堂の父に気を遣って息子を重用し、他の投手をぞんざいに扱っているかのような態度から部員に嫌われていた。だが二階堂の代が引退すると言い訳をせずにチームを離れる。ただ何の説明もしなかったことは退部者の続発を招き、立花兄弟の3年生での活動に苦労をかけることにもなってしまった。
性根が悪い人間ではないが、指導者として内外共に評判が悪く、中等部の野球部にとってマイナスな結果ばかりを残している。

『MIX』の用語

明青学園

かつて『タッチ』の主人公である上杉達也が在籍した学校。上杉達也たちが甲子園出場を決めて以降、野球部は低迷して1度も甲子園の土を踏んだことはない。

バッテリー

野球においてバッテリーはピッチャーと捕手のコンビのことを指す。本作では、投馬と走一郎がバッテリーを組み、甲子園を目指していく。

『MIX』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

二階堂「残された時間で自分にできる親孝行は、一試合でも多くマウンドで背番号1を背負った姿を見せてやることだった」

明青学園中等部の野球部に所属していた投馬と走一郎は、優れた力のない二階堂がエースとを務めていることに不満を抱いていた。しかしある日、二階堂が重い病を患っていることを知る。二階堂は2人に「残された時間で自分にできる親孝行は、人試合でも多くマウンドで背番号1を背負った姿を見せてやることだった」と自分の考えていたことを話した。この二階堂の覚悟を聞き、そして彼から背番号1を託されたことで、投馬と走一郎は明青学園高等部へ進むことを決める。

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