主人公がいわれのない罪をきせられる重い映画まとめ!『偽りなき者』など

ここでは主人公がいわれのない罪をきせられる、後味の悪い映画をまとめた。子どもの小さな嘘によって追い詰められる逃げ場のない主人公を描いた『偽りなき者』、1本の電話によってひとりの少女が性的暴行を加えられたという衝撃の事件を映画化した『コンプライアンス 服従の心理』などを紹介している。

『間違えられた男』予告編

ある日、突然、強盗の罪を着せられ警察に逮捕されるという濡れ衣の恐怖。しかも、ただ顔が似ているだけというのがきっかけなのでした。しかし運が悪かったのは筆跡までそっくりだったのです。

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つつましく生きてきた小市民がある時から、身に覚えのない犯罪者にされる恐怖。ヒッチコックらしさは、いささか影を潜めているとはいえ、サスペンス映画として興味深い作品である。

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精神的に追い込まれて行くヴェラ・マイルズの夢現ぶりは美しくも儚く、基となった話の方では実際に快方されるまで3年も要したのだから警察の罪は計り知れないわな。

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▼『プレッジ』

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”冤罪を信じ、真犯人を狂信的に追う元刑事が徐々に常軌を逸していく...。”

ショーン・ペン監督、ジャック・ニコルソン主演、ロビン・ライト・ペン、アーロン・エッカート、ベニチオ・デル・トロなど出演による2001年の作品。引退を迎えた刑事ジェリーは、ある事件で殺された少女の母親に懇願されて犯人捜しを約束してしまう。間もなく知的障害のある男が犯人として逮捕されて自白するが、真実が明らかになる前に自殺してしまう。これによって事件は解決したように思えた。そして定年を迎えて引退したジェリーだったが、何かに憑りつかれた様に一人で事件の足跡を辿り始め、確信に迫っていく。しかし、彼の精神は母親との約束と誓いに追い詰められ、常軌を逸していくのだった...。

映画「プレッジ」日本版劇場予告

頼まれもしない約束を自分に課し、徐々に約束を守ることに憑り付かれたとすれば、約束の意味は本末転倒となりはしないか?そんな狂気を静かに描いたアンチ・ハリウッド主義を貫く骨太な作品。

正しいはずのジェリーが、泥沼に落ちていってしまう。そんな完全なる不条理を楽しむ作品なのです。とても奥が深い作品だと思います。

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冒頭で早くもラストを暗示しちゃってるんです。それなのに、少しも興味を失わせない。穏やかな展開の中でも、ヒリヒリするような緊張感が全く途切れず、衝撃のラストシーンへとなだれ込んでいく。

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▼『それでもボクはやってない』

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”ちょっとした誤解が大きな事件に発展。冤罪であっても容疑者の扱いは...”

周防正行監督が11年ぶりにメガフォンを取った2007年の作品。今作が映画初主演となる加瀬亮、瀬戸朝香、役所広司ら共演。全く身に覚えのない痴漢で訴えられてしまった冴えないフリーターの青年と、彼を弁護する弁護士を中心とした社会派人間ドラマ。フリーターの青年が、通勤ラッシュの電車の中で女子中学生から痴漢で訴えられてしまう。身に覚えのなかった彼の訴えも虚しく、警察に逮捕され、その日から刑務所に収監されてしまう。そして、法廷を舞台に、彼と担当した女性弁護士による闘いがはじまるのだった...。

『それでもボクはやってない』予告編

この映画の美点は、監督の、日本の刑事裁判に対する激しい怒りが込められているにもかかわらず、悲壮感にとらわれず、悲観的にもなることなく、ユーモアたっぷりに描いていることだ。

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ああ、これは本当に凄い映画です。ぜひ一人でも多くの人に観ていただきたい。過剰な演出が無いかわりに、ムダなシーンも全然ありません。凄い緊張感、そして、観終わったあとのとてつもない脱力。

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ほとんど裁判所のシーンにもかかわらず、飽きさせないで見せる演出はすごい。そして、ラストがいい。このラストがあってこそ、内容がより一層生きる。

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▼『約束 名張毒ぶどう酒事件』

"白黒つかない事件の容疑で50年も独房生活を強いられた男の人生とは?"

齊藤潤一監督、仲代達矢、樹木希林主演による2012年の日本映画。昭和36年に三重県で5人が死亡した「名張毒ぶどう酒事件」の犯人として死刑宣告を受けながら、無罪を主張し続けている奥西勝の歩みを描くドラマ。農村の懇親会で起こった毒ぶどう酒事件の容疑者として連行された奥西は、妻と愛人の毒殺を計画し、ぶどう酒に農薬を入れたと自白した。しかし、奥西の言葉はその後一転、自白を強要されたとして、無罪を主張する。度重なる控訴は棄却され、協力者も次々と離れていく...。

『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯』劇場予告編

普段何気なく信じているものが、本当に正しいのかどうか。何が本当で何が違っていたのかなんて、しょせん結果からしか分からないのではないか。なんていうことを考えてしまいます。

出典: d.hatena.ne.jp

「ほかに犯人がいるのか」くらいの思いしかなかった。しかし今作を見て事件の奥深さに唖然とし、おのが無関心を恥じた。これは冤罪事件であり、司法が仕組んだ犯罪ではないのか。

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