NOIR(ノワール)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『NOIR』とは、2001年にテレビ東京で放送されたテレビアニメ。孤高の暗殺者ミレイユ・ブーケと記憶を失った謎の少女夕叢霧香(ゆうむら きりか)の二人組による暗殺ユニット「ノワール」が殺しの依頼や襲い来る刺客と立ち向かう。最初は噛み合わなかった二人の関係性は依頼をこなすうち利害とは関係のない真のパートナーとなる。そんな二人に迫る数多の謎を精緻な描写で描いたダーク色の強いガンアクションアニメ。全26話。

霧香はクロエから話を聞いた後「とても嫌な予感がする」とミレイユに手紙を書いていた。
襲撃者によってボロボロになったアパルトマンの掃除をしている際に偶然発見されたもので、霧香から直接渡されたものではない。
多くを語らなかった霧香がミレイユに対して抱いている想いが「どうしてもうまく書けません」という言葉通りつたなく綴られた手紙にミレイユは一人涙する。
霧香が荘園へ向かう前、この部屋でミレイユは霧香に対して苛立ちをぶつけていたのだが、霧香は恨み言一つこぼさずただミレイユに感謝しているばかりであった。
そんなバカみたいに優しい霧香と、あれほど冷たく接していた己に向けて呟いた重みのある一言。

アルテナ「愛で人が殺せるなら、憎しみで人を救えもするだろう」(第24話)

アルテナ。慈母とも呼ばれるその瞳は常に穏やかで慈愛に満ちている。

アルテナの信条であり、彼女のすべてを形作っている言葉。
幾度となくこの言葉を己の中で唱え、霧香にも優しく語りかけている。
この言葉は、戦乱の中生まれ育ち見知らぬ兵士に狼藉を受けた過去を持ったアルテナが自ら作り出したもの。
アルテナは人を憎むことによって、辛い時代を乗り越えていたのかもしれない。

オデット「ミレイユを、お願いね」(第25話)

ミレイユの母オデット。ミレイユは母親似だったようだ。

ブーケ一家を処分しに来た幼い霧香にオデットが告げた一言。
ソルダに逆らったことにより自らの死を覚悟したであろうオデットは霧香を前にしても命乞いすることなくミレイユの未来を思いやっていた。
「お願い、あの子の力になってあげて」と霧香を見つめるオデットは最期まで娘を案じる母であったことが分かる言葉。

ミレイユ「道を開けなさい、闇の暗さを怖れるなら」(第26話)

霧香とミレイユ。互いを支え合いながらしっかりと前を向いている。

荘園を出た二人を見たソルダ最高評議会の男たちに対して、そこを通すようにとミレイユが言う。道が開けられると、二人は評議員の男たちには目もくれずその場を歩いて去っていく。
闇の暗さを知っているミレイユだからこそ発言できた言葉であろう。
毅然とした二人の態度はこれから先の未来を暗示しているようだ。

『NOIR』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

ミレイユが好きな色は赤色

第3話のミレイユ。

いつもの私服、傘、果ては水着までとミレイユは赤色を好んで着用している。

霧香はミレイユに髪を切ってもらっている

第8話のミレイユと霧香。

第8話でミレイユが霧香の髪を切るシーンがある。ミレイユは楽しそうだが霧香は仕上がりが心配そうな顔を見せている。
なお、ミレイユは行きつけの美容室がある模様。

クロエはアルテナの前では子供のようにふるまう

第10話のアルテナとクロエ。

おそらく霧香と同じ年頃であるクロエ。普段は冷徹なまでの眼差しで人を殺していくが、アルテナの前では無邪気に笑い甘えた様子を見せる。

『NOIR』の主題歌・挿入歌

OP(オープニング):ARI PROJECT『コッペリアの柩』

ED(エンディング):新居昭乃『きれいな感情』

樋口ヤサト
樋口ヤサト
@higuchiyasato

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