ニル・アドミラリの天秤(第3話『第参章 焔の神を名乗る者 -カグツチ-』)のあらすじと感想・考察まとめ

ツグミは、学術書を燃やされた医学生・鷺澤累と知り合う。書物を燃やしたのは、カグツチを名乗る一団だった。同じころ、ツグミはカラスの存在を知る。カラスは、稀モノを作る技術を持ち、悪意でそれを利用しているという。
今回は「ニル・アドミラリの天秤」第3話『第参章 焔の神を名乗る者 -カグツチ-』の内容(あらすじ・ストーリー)と感想・考察を紹介。
「ニル・アドミラリの天秤」第3話『第参章 焔の神を名乗る者 -カグツチ-』のあらすじ・ストーリー

鷺澤累は、暴漢に医学書を奪取されて燃やされたところを、フクロウに助けられる。
朝、「青い眼の人形」を口ずさみながら、ツグミが料理をしている。台所をのぞくフクロウ三人や紫鶴に、ツグミは朝食をふるまうことにした。四人は口を揃えて、ツグミの手料理と歌をほめた。
フクロウの職員アパートでは食事は用意されない。隼人たちは朝食は近くの定食屋でとっているという。
仕事終わりに隼人がツグミたちをカフェに連れていった。カフェの主人は隼人の留学時代の友人で、店の名前はフラマンローズという。四人で夕食をとりはじめると、外で言い争う声が聞こえた。
ツグミたち四人が見に行くと、路地で学生らしい数名が本の奪い合いをしていた。隼人たちは学生らを追いかけ、ツグミは後に残った。
若い男が一人路地に倒れ、書物が燃やされていた。男は、ツグミに帝都大学医学部の鷺澤累と名乗った。「危険な本は燃やし尽くす」という名目で、男たちは鷺澤の医学書に火をつけたという。鷺澤は面倒事を嫌い、警察には届けなかった。
ツグミたちフクロウは帝国図書館に戻り、朱鷺宮に報告した。その最中、警察官が訪れる。警視庁保安部の燕野太郎という若い巡査である。今後、燕野は警察との連絡係となり、フクロウを補佐するという。自分たちの監視に来たのかとからかう隼人たちに、燕野はカグツチの件で協力体制をとりたいのだと生真面目に答えた。
カグツチとは、稀モノと思われる書物を燃やす活動家たちである。市民から被害届を出され、警察も手を焼いている。

警察から派遣された燕野太郎(右)を紹介する朱鷺宮
ある日、ツグミは一人で巡回に出かけた。立ち寄った万屋で、ペリが万華鏡を持ち出して遊びはじめた。万華鏡を作っているのは医学生だという杙椰の話を聞いていると、制作者が納品に来た。万華鏡を作っていたのは鷺澤だった。
二人は、フラマンローズで話をする。
鷺澤は、稀モノ自体を知らなかった。先日の鵜飼首相の子息の自殺未遂が引き金となり、世間では所持すると自殺するという本が一層怖れられていた。鷺澤は、稀モノやフクロウについて知りたがった。

地下鉄に飛びこんだ男が遺した稀モノとカラスの羽根。
隼人たちとツグミが合流すると、目の前を稀モノを抱えた男が通り過ぎて行った。男は、何かに怯えているようだった。隼人たちが追いかけると、男は地下鉄の構内に逃げこみ、轢死する。
回収された稀モノは、研究部に預けられた。研究部の猿子と隠が、保管されていた別の稀モノを持ち出してきた。二冊の稀モノは、似たようなどんよりと澱むようなアウラを放っていた。
研究部では、二冊の稀モノは意図して作られたものと見なしていた。本来の稀モノは、著者の情念が偶発的に宿ったものである。暗いアウラを持つ稀モノの事件には、烏の羽根が残されている。作られた稀モノに関わるものたちを、管理局ではカラスと呼んでいた。
別の日の早朝、ツグミは自宅から連絡を受ける。弟のヒタキが意識を取り戻したという。

ツグミ(左)に生い立ちを話す鷺澤累。
ツグミが一人で巡回していると、柾小瑠璃に声をかけられた。幼なじみの小瑠璃は、帝都新聞で記者見習いをしている。小瑠璃は、ツグミがフクロウの制服を着ていることに気付いた。話ははずんだが、小瑠璃は書店から出てきた男を追って去った。
小瑠璃を見送るツグミに、鷺澤が声をかける。鷺澤は、ツグミに万華鏡を渡したくて巡回しそうな場所で待っていたのだ。先日、フラマンローゼでツグミが話したフクロウや稀モノについて、鷺澤は自分でも調べたという。稀モノの見分け方に疑問を持つ鷺澤に、ツグミは、自分には判別する能力があり、それを活かすためにフクロウに入ったと話した。
鷺澤は、ツグミと親しくなりたい、名前で呼んでほしいと頼む。頬を染めながら「累」と呼びかけるツグミに、鷺澤は生い立ちを話した。町医者の父親と助産師の母親は、三年前に事故死したという。鷺澤は、両親の背中を見て医師を志したということだった。

カグツチのリーダーはツグミを仲間に引き入れようとする。
その夜、燕野がカグツチ出現を知らせに来る。
銀座八丁目のビルの一室に、カグツチはいた。その中の一人が、稀モノを手にしていた。男たちは逃げ、隼人が一人で追った。別室を調査中の鴻上たちに応援を頼みに行く途中、ツグミは、人気のない部屋に置かれた稀モノを見つけた。
隼人に追い詰められた男は、外からの合図で、ガラス窓を蹴破って逃げた。男がロープを伝って下りた部屋には、ツグミがいた。
男は、「本当にわかるんだね?」と、床の稀モノを取り上げた。ツグミは保管と研究のためにフクロウに渡すように言うが、男は、それは理想論だといなす。月明かりに照らされて、ツグミは男が鷺澤だと気付いた。
鷺澤は、カグツチは稀モノを悪用するカラスを排除すると主張し「僕たちには、いや、僕には君が必要だ」と、ツグミにカグツチに誘う。ツグミは、カグツチの正義は間違っていると批判し、拒否した。
隼人が部屋に駆けこんでくると、鷺澤は本を放り投げ、仲間とともに逃げ去った。残された稀モノは燃え、アウラを失っていた。
「ニル・アドミラリの天秤」第3話『第参章 焔の神を名乗る者 -カグツチ-』の感想・考察
ニル・アドミラリの天秤第3話見た。イベントの連射だったが意外と整理されていて見やすい。カグツチが絡みだす顛末の見せ方もスマートで、警視庁や新聞記者の子までひっくるめて相関関係が一気に浮上した。面白くなってまいりました。
— 光線銃 (@QQQQQQs) April 29, 2018
ニル・アドミラリの天秤 3話。情報ペラペラ喋りすぎでは。フクロウ、カグツチ、カラスの三つ巴の関係なんでしょうか。考え方の違いで対立するのは面白いですね。カラスにもイケメンいるのかな? #ニルアドアニメ
— ぺら (@pera0579) April 22, 2018
やっとニルアド3話観てるよ。
— ぽんちょ@ぴおふぃ始めました (@poncho_49) May 11, 2018
みんなでお味噌汁飲んでるの笑ってしもうた。
ツグミちゃんの割烹着姿堪らんね…
朱鷺宮さんやっぱりかっこよい…美人…好き…
カラスとカグツチ同時に絡めて来たと思えば小瑠璃ちゃんも出てきてふぉおおってなった…語彙はない
うっうっ累ツグ…名前呼ばせんの早いな…笑
ニルアド3話をニコ動で見てきたけど鷺沢出るたびに(あやしい)ってコメが大量発生してるww
— カホ (@kaho005) April 29, 2018
そりゃ櫻井さんやるキャラだいたいあやしいもんなぁ(^_^;)
ニルアドのアニメで毎日見てるシーン3話の隼人がツグミちゃんが見ないように庇う所とこの滉の表情がすごい好き pic.twitter.com/LD5o7zk1mV
— 紘夜 (@mihane0) May 8, 2018
【ニル・アドミラリの天秤 3話感想】
— 結大(ゆいひろ) (@v_a_music) April 29, 2018
突然の襲撃の被害者は累
絶対モテ男であると確信
それでいて医学生とかそのスペック狡い!
でもなんか隠してるっぽい?
と思ってたら困った集団カグツチ
逃げる準備良過ぎ
ちょっと出来過ぎ?
燕野君は真面目な性質
小瑠璃ちゃんはかしましい#ニルアドアニメ
にゅあど3話
— OMG📰👒通販 (@ohmegyu) April 22, 2018
・鴻上がゲームより元気な気がする
・ぺり
・燕野太郎がかわいい
・ねぇ~!小瑠璃~!くるってした!!どやがお!!かわいい!かわいい!こんなにかわいくて大丈夫!?葦切大丈夫!?私は大丈夫じゃない!
・葦切のサスペンダーがコミカライズと違う!!
・累ツグだった
ペリアニ3話のよしこるの話をするけど、あのシーン小瑠璃は「大変!先輩に置いていかれるわ!」的に去って行くけど、葦切としては小瑠璃が友達と楽しそうにしてるから自分は余計な圧力かけないように離れたとこで待ってるか的なやつだと思うので実質よしこるですね(?)
— OMG📰👒通販 (@ohmegyu) April 22, 2018
ツグミさんの人柄の初々しさも「本」への熱い思いも、より明らかに描かれているアニメ版3話。
— 明 (@kmzwakr) May 7, 2018
そしてカグツチとしての鷺澤さんに誘われたとき「行かない」と明瞭に選択したツグミさん。…ここ、ひょっとしてあちらでは分岐なのじゃ…と考えの視聴の叶い楽しかったときたら。感謝いたします。
ニル・アドミラリの天秤 3話。カグツチのやり方に今は本が好きという私情で抵抗したのがいいね。フクロウの仲間たちまだ掴めないところ多いし、稀モノを敢えて排除しない理由に悲痛な過去が乗っかってくれば見応えは相当。恨みや憎しみの度合いで言えば一見カグツチのやり方のが上ってのもそそる。
— カナーナ (@rs9217) April 24, 2018
ニルアドはほんとに個別ルートごとに話のオチ違うし、キャラとの関係性も変わっちゃうから、アニメにするの難しそうって思ってたけど、アニメのスタッフは優秀だなと3話目で確信した。安心して見れる。
— 紫木れゆ (@re_yuu) April 25, 2018
「ニル・アドミラリの天秤」アニメ全話のネタバレ解説まとめ
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