ガメラ 大怪獣空中決戦(平成ガメラ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ガメラ 大怪獣空中決戦』とは、大映製作、東宝配給で1995年3月に公開された特撮怪獣映画。1980年の「宇宙怪獣ガメラ」から15年ぶりとなる”ガメラ誕生30周年記念”作品。平成ガメラシリーズ第1弾。 九州の五島列島で巨大な鳥型の生物・ギャオスが確認され、環境庁は捕獲のためギャオスを福岡ドームに誘導、そこへ永い眠りから目覚めた大怪獣ガメラが現れた。二大怪獣の熾烈な戦いは東京へと舞台を移し、想像を絶する大空中バトルが展開される。

海上保安庁で米森の上司。
米森と共に「海竜丸」を警護していたが、環礁に乗り上げたという報告を受け、船から離れていく岩礁をレーダー画面で確認。「海竜丸」の船長と連絡を取り合う。

輸送船「海竜丸」船長(演:久保明)

プルトニウムを輸送中、謎の環礁に乗り上げ座礁。
「のじま」の船長に状況を説明する。

タクシーの運転手(演:松尾貴史)

JR三島駅に待機しているタクシーの運転手。
富士山への道は通行規制が掛かっているからと乗車拒否したが、浅黄のしつこさに折れて警察が封鎖していた富士山スカイライン料金所を強行突破した。
強行突破の際に「一度こういう事やってみたかったんだ」 と表情が一変する。

道弥(みちや/演:袴田吉彦)

真弓の後輩で、九州大学の大学院生。
真弓に頼まれギャオスの染色体を調査し、米森を交えて真弓に報告する。

『ガメラ 大怪獣空中決戦』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「こんな環礁があってたまるか……!」

海上保安庁の巡視船「のじま」はプルトニウム輸送船「海竜丸」の警護にあたっていたが、突然「海竜丸」から座礁したとの連絡が入った。そこは水深が3000メートルある場所なのだが、確かに環礁に乗り上げているのが確認される。するとその環礁はまるで生き物のように「海竜丸」から離れて行った。すぐに米森が動く環礁をレーダーで確認し、「今、本船の真下です。」と言うと、レーダーには巨大な動く何かが写っていた。それを見た船長が放ったセリフ。
ガメラの登場を予感させるワクワクのオープニングシーンである。

船長役の本郷功次郎は『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』『大魔神怒る』『大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス』『ガメラ対宇宙怪獣バイラス』と、1960~70年代の大映特撮映画に主演した俳優。本郷は「あの頃ガメラをやってた本郷さんに出てもらおうって話が来た」と聞いたときは嬉しかったといい、かつての自分を思い返し、感慨無量の想いだったそうだ。

「あれが犯人なら、俺たちの仕事じゃなか…!」

鳥類学者である真弓は、県警の大迫に姫神島で消息を絶った恩師の捜索依頼に行く。そして、その島で島民が「鳥!」という言葉を残して嵐の中を消息不明になった事件を聞いた。興味を持った真弓は、大迫とともに島に渡ると、破壊しつくされた島の変わり果てた姿を見ながら、島の奥へと探索する。すると突然奇妙な鳴き声と共に二人の頭上を巨大な鳥が通過する。思わず腰を抜かした大迫が言った九州弁のセリフ。

普通の女性なのにまったく物怖じしない真弓と、警察官のくせに妙に怖がりでおどおどした大迫との対比が何とも可笑しいシーンである。

「朱鷺は人を喰いませんよ」

福岡ドームでのギャオス捕獲作戦が失敗に終わった後、草薙・米森・真弓の3人は防衛庁から今後の対策会議に呼ばれ、環境庁の斎藤審議官や自衛隊の佐竹陸佐らと今後の対策を話し合う。そこで真弓が、ギャオスはすべてが雌であるという報告をすると、相変わらずギャオスを捕獲を考える斎藤審議官は「繁殖しないのなら、朱鷺以上に重要な野鳥と言えるかもしれん!」と嬉しそうに言う。その言葉にムッとした米森が反論するセリフ。

言われた後に、不服な表情でコーヒーをすする斎藤審議官を演じる本田博太郎の特異なキャラクターが活かされた、会話のやり取りが絶妙なシーンである。

「助けたのは俺じゃない。草薙さん、ガメラは味方です!」

木曾山中に現れたギャオスを追って調査を行なっていた真弓は、逃げ遅れた現地の子供と一緒にギャオスに狙われていた。吊り橋に足を取られて動けない真弓。草薙と一緒に後から駆け付けた米森が二人を救助に向かう。そしてギャオスが空中から3人を襲おうとしたとき、突如ガメラが出現。ガメラはプラズマ火球でギャオスを木っ端微塵に粉砕。もう1匹現れたギャオスが3人に向かって超音波メスを発すると、ガメラは自分の手を犠牲にして3人をガードした。ギャオスはそのまま空中へ逃げ去り、ガメラも飛行して後を追って行った。米森に助けられた真弓は「ありがとう、あなたが来てくれなかったら」と彼に言うが、米森はこの言葉を返した。

「海竜丸」の一件もあり、それまでは人間に害を与える怪獣だと思っていた米森が、ガメラに助けられたことでガメラは人間の味方だと確信する大事なシーンである。

hibiki-shiokawaq9
hibiki-shiokawaq9
@hibiki-shiokawaq9

Related Articles関連記事

ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒(平成ガメラ)のネタバレ解説・考察まとめ

ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒(平成ガメラ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』とは、大映制作の平成ガメラシリーズ第3弾。前2作を受けての完結編として作られた。1999年3月東宝系公開。監督は前2作に引き続き金子修介。前作『ガメラ2 レギオン襲来』から3年後の世界を舞台に、ガメラによって両親を殺された少女の憎しみが生んだ謎の生命体イリスとガメラとの壮絶な戦いを描く。京都駅での最終決戦は怪獣映画史上初の屋内決戦となった。キャッチコピーは「わたしはガメラを許さない。」

Read Article

ガメラ2 レギオン襲来(平成ガメラ)のネタバレ解説・考察まとめ

ガメラ2 レギオン襲来(平成ガメラ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ガメラ2 レギオン襲来』とは、前作『ガメラ 大怪獣空中決戦』に続き、金子修介が監督した平成ガメラシリーズの第2弾。1996年7月に東宝洋画系にて公開された大映製作のモンスター・パニック・ムービー。惑星の生態系を侵略しようとする宇宙からの異生物レギオンが日本に飛来。地球の生態系を守ろうとする大怪獣ガメラとの壮絶な戦いを、前作から1年後の日本を舞台に自衛隊の活躍を交えて描く。

Read Article

GAMERA -Rebirth-(ガメラ リバース)のネタバレ解説・考察まとめ

GAMERA -Rebirth-(ガメラ リバース)のネタバレ解説・考察まとめ

『GAMERA -Rebirth-』(ガメラ リバース)とは、日本の特撮作品『ガメラ』シリーズを原作とするオリジナルアニメ。『ガメラ』シリーズに登場する怪獣のほとんどが登場するという豪華な内容で話題となった。2023年にNetflixから全6話で公開される。 20世紀末の日本。小学生最後の夏休みを迎えたボコ、ジョー、ジュンイチは、在日米軍司令官の息子であるブロディとトラブルを起こす。これを解決しようと奔走する中、街に巨大な怪獣が出現。窮地のボコたちの前に、亀型の大怪獣ガメラが現れる。

Read Article

目次 - Contents