とめはねっ!鈴里高校書道部(漫画・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『とめはねっ! 鈴里高校書道部』とは、2007年~2015年に『週刊ヤングサンデー』(~2008年)及び『ビッグコミックスピリッツ』(~2015年)に連載された河合克敏による漫画及びそれを原作とするテレビドラマである。帰国子女ながら綺麗な字を書く内気な少年・大江縁と、闊達な性格で柔道部のホープだが字の下手な望月結希。二人の書道初心者が鈴里高校書道部に入部し、書道を通じて成長していく様が描かれる。

日野 ひろみ(ひの ひろみ)

鈴里高校の2年生で書道部の部長。名家のお嬢様。生真面目で温厚、面倒見もよく優しい性格だが、書道のことになると自分にも他人にも厳しい。見た目はほとんど同じだが性格は正反対の双子の姉妹・よしみがおり、ことあるごとにひろみに対抗心を燃やしている。しかし海水浴ではペアルックの水着を楽しんだりするなど、姉妹仲は良好のようである。書道の実力は部内随一で、2年生時の「書の甲子園」では鈴里高校書道部で唯一入賞し秀作賞を受賞、3年生時の「書の甲子園」では縁の大賞に次ぐ準大賞を受賞している。「かなの書」で文部科学大臣賞を受賞した藍子に憧れを抱いている。卒業後は藍子やよしみと同じく書道科のある東都文化大学に進学した。

加茂 杏子(かも きょうこ)

鈴里高校の2年生で書道部の副部長。大柄で腕っぷしが強く、中学生のころはヤンキー系女子たちを束ねるリーダー的存在だった。そのため高校生になり、素行が大人しくなった後もヤンキー達の間では一目置かれる存在である。男勝りな性格だが自分の恋愛に関しては奥手で純情である。中学生のとき、久しぶりに会う幼馴染みとのデートで少しでも女の子らしく振舞いたいと考え、杏子の中で「完璧に女の子らしいかわいい子」だったひろみに弟子入り志願する。その時に書道と出会う。タイプの異なる詩織とはもともと反目しあっていたが、その一件でひろみとともにデートのサポートをしてもらったことで仲良くなる。書道部に入ったのは仲の良い詩織やひろみとつるむためで、あまり真面目に取り組んではいなかったが、縁や結希入部後は彼女らのやる気に引っ張られる形で真剣に取り組むようになり、3年生時の「書の甲子園」では入選を果たしている。卒業後は看護学校に進学した。

三輪 詩織(みわ しおり)

鈴里高校の2年生で書道部の会計。中学生の頃からかわいい女子たちと集まって頻繁に渋谷界隈に繰り出していた遊び上手でオシャレな都会っ子である。穏やかで端麗な見た目だが、性悪で頭の回転が速く悪知恵に長けている。当初ヤンキー系女子のリーダー格である杏子とは反目し合っていたが、杏子のひろみへの弟子入り志願の一件を通じて仲良くなる。杏子と同様書道部の活動にはあまり真剣に取り組んでいなかったが、縁や結希入部後は持ち前の負けず嫌いな性格が発揮されるようになり、真面目に書道に取り組むようになる。3年生時の「書の甲子園」では入選を果たしている。成績優秀で、卒業後は現役で早稲田大学政経学部に進学した。

大江 英子(おおえ ひでこ)

縁の祖母で、物語中盤からは鈴里高校書道部で主にかな文字を中心に指導役をつとめる。女学校時代の清風の教え子であり、彼がそこで作った書道部の一番弟子でもある。基本的に優しく柔和な性格だが、放蕩息子で縁の父親である義之には何かと当たりがきつくなりがちである。また、女学校時代はカエルを同級生の下駄箱に仕込んだり教科書にパラパラマンガを描いたりと、お茶目な性格だったようである。

一条 毅(いちじょう たけし)

書道の名門校である大分豊後高校の書道部1年生。「書の甲子園」では1年生で文部科学大臣賞を受賞するほどの実力を持ち、顔もハンサムなイケメン高校生である。小学生時代は神奈川県藤沢市に在住しており、三浦清風のもとで書道を学んでいた。また、結希は小学校の同級生であり、初恋の相手でもある。両親の離婚で転校する際、勇気を振り絞って結希にラブレターを出し呼び出したものの、約束の場所に来てくれなかったことで失恋したものと思っていた。しかし実は、その日結希が約束の場所にこなかったのは柔道の試合と重なっていたためで、連絡をとろうにも雨で手紙がにじんで差出人が分からずどうしようもなかったことによる。1年生時の「書の甲子園」で再会した際ラブレターの送り主が毅だったことに気付いた結希と連絡先を交換し文通する間柄となり、結希への想いが再燃する。そのため、結希と距離の近い縁に対しては嫉妬に近いライバル心を抱いている。

大槻 藍子(おおつき あいこ)

京都青蓮女学院書道部の高校2年生。2年生時の「書の甲子園」ではかなの書で文部科学大臣賞を受賞するほどの実力者。表向きは上品で控えめだが心の内はプライドが高く毒舌家なところがあり、ところどころでそうした内面が表に出てしまう。男性が苦手で「草食系」の縁ですら近づきすぎると拒絶反応を起こしてしまう。関西周辺の博物館事情に詳しく、縁や結希が修学旅行で京都を訪れた際には方々を案内してくれている。歴史に造詣が深く、書道の次に仏像が好きで「仏像ガール」を自称する。卒業後はひろみと同じ東都文化大学に進学した。

三浦 清風(みうら せいふう)

鎌倉市の市民書道大会では審査委員長をつとめ、「書の甲子園」にも審査員として招聘されるなど、神奈川県きっての著名な書家である。書道に関しては立場にたがわぬ豊富な知識や確かな鑑識眼に基づいた的確な指導を行う一方で、年齢や厳格そうな外見とは裏腹に軟派でスケベな性格も併せ持っている。元教師で英子の女学校時代の恩師である。戦争で書道や学問を中断させられながらも60年に渡って書を学び続ける。書一筋で生きてきたため、先立たれた妻に対して経済的に苦労させたことや、夫らしいことを何一つしてやれなかったことに悔恨の念を抱いている。

『とめはねっ!鈴里高校書道部』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「書かれていない白いスペースも字の一部なのよ。」

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