Ib(イヴ)のネタバレ解説・考察まとめ

「Ib(イヴ)」とは、kouri氏が製作したパソコン用フリーゲーム。実況動画や二次創作で話題になった人気作品。2012年にRPGツクール2000製で公開し、2014年にはRPGツクール2000無しで起動できるようになった。主人公の「イヴ」は両親と一緒に美術館で行われた「ゲルテナ展」へやってくるが、美術館の不思議な空間に迷い込んでしまう。イヴは道中で出会ったオネエの男性「ギャリー」と共に出口を探す。

ギャリー死亡・メアリー消滅時に、無事に外に出た場合のエンディング。
バッドエンド。

イヴは1人無事に美術館の世界からの脱出に成功する。
しかしこれまでの事は何も覚えていなかった。
イヴが美術館の中を歩いていると、絵画「吊るされた男」が置いてあった所に絵画「忘れられた肖像」が置いてある。
そこにはメアリーに花を散らされ死んでしまったギャリーの姿が描かれていた。
イヴはこの絵に何か思うことがあったのかしばらく見ていたが、母親に呼ばれてその場を去った。

ED5 ひとりぼっちのイヴ

ギャリー死亡・メアリー消滅時に、美術館の世界から出なかった場合のエンディング。
バッドエンド。

イヴが美術館の世界の出入り口になっていた「絵空事の世界」の前を通った時に、母親又はギャリーが現れ呼び止められ、そっちは出口では無いと言われる。
本気で信じたのか、既にイヴの心が病んでいて外に出ることを拒否したのか定かでは無いが、イヴは自ら外に出ない事を選んだ。
ギャリーは死に、メアリーは消滅してしまった世界にイヴは1人取り残された。

ED6 ようこそゲルテナの世界へ

メアリーの好感度の高い状態で、青い人形の部屋の脱出を失敗した場合のエンディング。
バッドエンド。
メアリーにとってはハッピーエンドで、三人が揃っている唯一のエンディング。

青い人形の部屋の脱出に失敗し、様子がおかしくなったギャリー。
イヴは心身ともに疲れたのか、ギャリーを想ってか、ギャリーに傍から離れなくなってしまう。
メアリーはイヴを置いて外に出ようとする。
しかし、初めての友達であるイヴを置いて行くのは嫌だと思い、イヴとギャリーの元へ戻ってくる。
メアリーはイヴと一緒に居る事を決め、ギャリーはどうするか尋ねる。
既に心壊を起こしていたギャリーは「アタシも」と答え、メアリーとイヴとギャリーの三人で永遠に美術館の中で過ごす事になった。
メアリーは人形達を集めて歓迎会をし、嬉しそうに「イヴ、ギャリー、これからいっぱい遊ぼうね。永遠に!」と言った。
その傍で、イヴの赤い薔薇とギャリーの青い薔薇が散っていた。

ED7 ある絵画の末路

メアリーの好感度の低い状態で、青い人形の部屋の脱出を失敗した場合のエンディング。
バッドエンド。

青い人形の部屋の脱出に失敗し、様子がおかしくなったギャリー。
イヴは心身ともに疲れたのか、ギャリーを想ってか、ギャリーに傍から離れなくなってしまう。
メアリーが話しかけても反応もしなかった。
メアリーはイヴとギャリーを置いて一人で美術館の外へ向かう。
美術館の空間そのものがメアリーを止めようとするが、メアリーはそれを無視してイヴが通って来た「絵空事の世界」から、外の世界へ出た。
しかし、待っていたのは誰も居ない美術館で、外へ続く出入り口もなく、明かりも消えてしまう。
メアリーに対して責めるような文字が壁や床に浮かび上がり、展示されていた作品にも異変が起こる。
次第に周りが段々暗くなっていき、何も見えない闇の空間になってしまう。
絵画であるメアリーは、外の世界に受け入れて貰えなかったのである。
メアリーはイヴやギャリー、そして父親に助けを求めたが、誰も助けには来なかった。

『Ib』の登場人物・キャラクター

イヴ

本作の主人公。9歳の女の子。
両親と一緒にゲルテナ展へ訪れ、美術館の中の謎の世界に迷い込んでしまう。
迷い込んだ世界の中でギャリーに出会い一緒に行動し、その後メアリーと出会い懐かれる。
無口で、選択肢以外には話をしない。
9歳のため、難しい漢字は読めず、重い物を動かす事も出来ない。
ギャリーによく懐いていて、それが友情なのか愛情なのかは描写が無い。
ギャリーが正気を失った際はビンタで正気に戻すシーンがあり、ファンからは幼女なのに男前だと囁かれた。
HPは赤い薔薇で現される。

ギャリー

イヴと行動を共にする青年。
オネエ口調で話し、性格も柔和で面倒見が良くやや女性的。
しかし本当にオネエなのかどうかは不明。
イヴ同様に美術館の世界の中に迷い込んでしまい、絵画「青い服の女」に襲われて倒れていたところをイヴに助けられ、その後イヴと行動を共にする。
イヴの変わりに漢字を読んだり、重い物を動かしてくれる。
不気味な美術館の世界を二人で協力し合っている中で、イヴを気遣うシーンが多々見られる。
趣味は散歩と隠れ喫茶店の発掘で、美術館から無事出られたらイヴとマカロンを食べに行く約束をした。
イヴがギャリーによく懐いているのもあり、イヴと二人で一緒に居たいメアリーからは邪魔者扱いされている。
ルートによって死亡ルートと生存ルート両方存在し、生存ルートにもイヴの事を忘れてしまう通常エンドとイヴを覚えているハッピーエンドが存在する。
HPは青い薔薇で現される。
ライター・腕時計・レモンキャンディーを所持している。

メアリー

イヴとギャリーが美術館の世界で出会う女の子。
物語中盤から現れ、ギャリーとは違い美術館の世界に怯えている様子は無い。
外の世界に居る父親に会いたがり、イヴたちと一緒に美術館の外を目指す。
人懐っこい性格で、歳の近いイヴを気に入り徐々にヤンデレ化し、ギャリーを邪魔者扱いする。
イヴ&メアリーとギャリーが別行動になった際に、パレットナイフを入手し、後々そのナイフが武器となる。
正体はゲルテナの生涯最後の作品「メアリー」で、自分の代わりに美術館の世界に閉じ込める存在を探し、イヴとギャリーを美術館の世界へ招いた。
同年代のイヴとは仲良くなるために、ギャリーは身代わりにするために呼んだのではないか、という意見もある。
何故イヴとギャリーでなければならなかったのかは不明。
エンディングには、イヴと二人で外に出るルート、イヴとギャリーに正体を暴かれ燃やされるルート、三人で美術館の世界へ残るルート、メアリーだけが外へ出るルートがあり、いずれも全てバッドエンド。
イヴと二人で外に出るルートと三人で残るルートはメアリーにとってはハッピーエンドでもある。
青い色が好きで、青い人形がお気に入り。
何となく悪役っぽい雰囲気だが、明るく好奇心旺盛な憎めないキャラクターであり、メアリーに同情するプレイヤーも多い。
また、ギャリーとメアリーどっちも幸せになるハッピーエンドが無く、ギャリーを取ればメアリーが、メアリーを取ればギャリーが犠牲になる。
三人で残るエンドだけは精神崩壊してるためギャリーも楽しそうであるが、このエンドの場合はイヴが心を壊し塞ぎこんでしまう。
HPは黄色い薔薇で現される。

イヴの両親

イヴの両親。
イヴをゲルテナ展へ連れて行く。
イヴとメアリーが脱出するエンドでは、メアリーがイヴの姉妹になっていて、両親の記憶も改竄されている。

ゲルテナ

美術展を開いた芸術家の男性。
ゲーム開始時には既に亡くなっている。
フルネームはワイズ・ゲルテナ。
彼の詳しい事は不明であるが、マイナーな芸術家で、大きな美術展は開けない。
作風は孤独・悲しみ・不条理・滑稽などマイナスの感情を現したものが多く、不思議な魅力で人々を惹き付ける。
ゲルテナには孫が居たらしいが、それが作品「メアリー」の題材になった人物だったのかは定かではない。
メアリーの言う父親とはゲルテナの事である。

ゲルテナの作品たち

5pishikurak
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@5pishikurak

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