yusukemiyazaki215@yusukemiyazaki215

yusukemiyazaki215
yusukemiyazaki215
@yusukemiyazaki215
3 Articles
3 Reviews
0 Contributions
0 Likes
yusukemiyazaki215

yusukemiyazaki215のレビュー・評価・感想

チ。ー地球の運動についてー
8

「常識」をこわす熱意と知性

最初に出てきた主人公の少年が、地動説を証明していく話か〜なるほどね〜と思って読み始めたら一巻の終盤で予想を裏切られ一気に引き込まれました。天動説が当たり前だったとき、地動説を唱えたものたちは異端として拷問をうけ、2度目に捕まれば殺されていました。少年は秀才であり神学を学ぶことを期待されていたのですが、実際興味があるのは天文学です。周囲のプレッシャーに負けて神学を選ぼうとした時「異端者」の地動説学者と出会い、地動説が正しい、と直観します。ここが熱いです、周りの期待や常識でなく、自分の見つけた真実を追求し始めようとする姿、結局流されてしまう自分と比べてまぶしいです。そのあと、それに気づいた養父は、実は元異端者であるのですが、自分がまた捕まることを恐れて息子を通報します。拷問を受けることになった前日、少年は自分の信念のために自死を選ぶのですが、その時の言葉が感動的でした。感動は寿命の長さよりも尊いといった内容なのですが、少年は地動説が将来だれかに証明されることを託してなくなっていくのです。今は当たり前である地動説が実はこんなに長い歴史と戦いの結果証明され認められたということに感動します。エンタメとしても歴史漫画としても面白いです。

BLEACH / ブリーチ
8

BLEACHのおしゃれさ

幽霊が見えるだけの普通の男子高校生の黒崎一護が、ある日「死神代行」になる事から物語はスタートします。現代社会と何も変わらないようでいて、すぐ隣に存在する死んだ後の世界に視点を当てた世界観は、作者久保帯人先生のおしゃれが凄すぎてどのページも圧巻です。
どこがおしゃれ?と言われてしまうと言葉にしにくいのですが、とにかくおしゃれなんです。構図から言葉から全てがかっこよく、かといって厨二臭い訳ではなく、そこにある真実を真っ直ぐストレートに伝えてくる真摯なおしゃれがあります。漫画の巻頭では、その時の物語に沿った詩、ポエムがあるのですが、そのポエムをいまだに覚えている方も多い程長きに渡って愛され続けています。
主人公の黒崎一護は死神の代行となり、敵とされるあの「虚(ホロウ)」と向き合い倒していくのですが、敵の名前も姿も魅力的で滝川が推しという方も多いかと思います。口に出して言いたい名前や、寒気がする程の思考の持ち主も多く、明るいだけの物語ではありません。ですが一度読めば引き込まれ、この世界観を知りたいと思ってしまいます。護廷十三隊と言う組織に関してはもう名前がかっこよすぎて、あっという間に全員覚えられました。是非一度手に取ってみて下さい。

終末のワルキューレ / Record of Ragnarok
8

誰もが一度は妄想した夢のような戦いがここに。

神VS人類。小学生でも思いつきそうな設定だが、これがとても面白い。というか男なら誰もが読みたいと思うのではないだろうか。簡単にあらすじを述べる。神々の世界では人類存亡会議がなされている。そこで神々は、人類が地球に悪影響を及ぼしていることから、人類を滅亡させようした。しかし、一人のワルキューレ(半神半人)が、一つの提案をする。「人類を滅亡させるか否かは、神と人間のタイマン13番勝負で決めてはいかがか?」と。この挑発とも言える提案に神々は了承し、未だかつて見たことのない「神VS人類」の戦いが実現するのだ。
この作品の魅力は何といってもその設定である。神VS人類など、想像しただけでニヤケが止まらなくなる。神代表はゼウスやポセイドンなど誰もが耳にしたことのある神々に対し、人類代表もアダムや呂布など誰もが知る偉人ばかり。対戦カードも魅力的でどんな戦いになるか想像もつかない。だからどんどん読み進めたくなる。人類が神々に勝てるはずがない?もちろん人類には神々に対抗するための切り札がある。それがどんなものなのかは、是非読んで確かめてほしい。
戦闘シーンもこれまた大迫力だ。偉人の人間業とは思えない攻撃と神の言葉通りの神業がぶつかり合う究極の戦いに胸が踊らない者はいるのだろうか、いや、いない。また、この極限の戦いは激しいながらもテンポ良く繰り広げられるため、深く考えずにサクサクと読み進めることが出来る。あえて、一つ不満を挙げるとするのであれば、一つ一つの描写が激しいため、キャラクターの顔の統一感が少々欠けることぐらいだろうか。
王道漫画を読みたい、爽快感満載のスッキリできる漫画を読みたいという方に全力でおすすめできる作品である。