i08171215@i08171215

i08171215
i08171215
@i08171215
23 Articles
8 Reviews
0 Contributions
0 Likes
i08171215

i08171215のレビュー・評価・感想

天賀井さんは案外ふつう
9

普通の基準は人それぞれ

推理小説家「城平京」原作、作画を「水野英多」が務めた漫画。
この二人の有名作といえば「スパイラル~推理の絆~」だが、今回は天賀井さんという女の子が主役を務める作品「天賀井さんは案外ふつう」を紹介しようと思う。

案外ふつう、というタイトルからして何か普通じゃない部分があるのだろうなと察しがつくだろうが、まさしくその通り。
見た目は眼鏡をかけた可愛い女の子だが、天賀井さんは普通じゃない。
だがそんな天賀井さんを上回るくらい普通じゃない人達や出来事がこの物語には登場するのだ。

ひょんなことから会話をするようになったクラスメイトの真木くんや実家の座敷牢に入っている天賀井さんの兄。
そんな彼らを取り巻く環境、状況、人、ありとあらゆることが普通じゃない。
普通じゃない天賀井さんを普通と思わせるくらい普通とはかけ離れているのである。

原作者の城平京は「日常系伝奇コメディ」を目指して作ったらしく、その名の通り戦闘や暴力はほとんどない、ほのぼのとした雰囲気漂わせる漫画である。
確かな画力を持つ水野英多のコメディタッチな絵柄も存分に楽しめるものになっている。

作品は全4巻で完結しており3000円あればおつりも貰え物語も堪能できる。
今からでも遅くない。
彼らの決断と行く末を見守ろうではないか。

KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-
10

キンプリ、プリティーシリーズにおける多様性

映画館で観てから、気になりdアニメストアで全話視聴しました。
本作は少女向けアニメプリティーリズムのスピンオフ作品ではありますが、男女問わず誰でも楽しめる作品だなと思いました。
内容としては、各話が一人一人にフィーチャーされていて、その人物が葛藤し、それを乗り越え、プリズムショーをするという構成になっています。
一人一人の感情の描き方がとても丁寧で、終盤のプリズムショーはキャラクター自身を表していてとても個性的で、魅力的です。
プリティーシリーズは「個性」を大切にしている印象があります。エピソードでは個性的なキャラクターがたくさん登場し、お互いにぶつかり合ったり認め合いながら、キャラクター同士の関係を深め、前に進んでいきます。
さらに、1番の見どころのプリズムショーまたはライブがキャラクターの魅力に磨きをかけ、多様性について考えさせられるような内容だなと感じました。
劇場では、応援上映となっており、自分自身や周りの方々もキンプリの世界の中にいて、直接応援を届けられているような感じが場の一体感も生まれ、とても楽しいもので何度見てもまた違った応援上映になり、楽しめると思います。
KING OF PRISMをこれからも応援していこうと思います。

Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 / サンダーボルトファンタジー / サンファン
9

未知のジャンル、台湾の人形劇×日本のアニメ文化

台湾の伝統的な人形劇である布袋劇と日本のアニメ文化が化学反応を起こした斬新で大胆な作品。日本のアニメやその他の脚本で有名な虚淵玄さんが発起人となっている本作は、日本アニメの文脈を色濃く反映したストーリーとキャラクターをベースに作られた圧巻の人形劇。繊細で美しい人形と荒々しくダイナミックなアクションに目を奪われ、先の読めない物語にワクワクハラハラする。物語は熱く王道的な展開でもあるのですが、魔法少女まどか☆マギカなどで世間を沸かせた虚淵さんの手掛ける脚本だけあって一筋縄ではいきません。初めは映像の独特な空気感に馴染めず敬遠してしまうかもしれませんが、徐々にその芸術性に魅せられること請け合いです。細部まで繊細に作りこまれた人形や背景、小物類。それらを汚すことを厭わず巻き上がる砂ぼこりや降り注ぐ雨たち。そして何より日本のアニメファンとしては声優さんたちのお芝居は見どころのひとつでしょう。人形劇自体は台湾の言葉をベースに作られているらしいのですが、そこにピッタリと違和感なく溶け込んでいる声がより日本人にとって親しみやすいものにしてくれます。そして澤野弘之さんの手掛ける劇中曲もまた作品世界を彩る魅力的なエッセンス。これほど見ごたえがある芸術作品が、ここまでライトな形で楽しめるのは凄いことだと思います。布袋劇自体の癖はかなり強い為に評価は見る人との相性に大きく左右されるでしょうが、この作品の人形に抵抗のない方は一見の価値アリです。

暁のヨナ / Yona of the Dawn
9

少女漫画でも男性でも読みやすい、スリルもありラブもある!

高華王国のお姫様であるヨナは、幼馴染で専属護衛のハクと従兄のスウォンと幸せに暮らしていた。しかし、スウォンがヨナの父を殺害し、ヨナとハクは城を追われる身となってしまった。城を出てみると民はみな幸せだと思っていたヨナの想像とは異なり、苦しんでいる民が多くヨナは自分がどれだけ無知だったのかを思い知る。そしてハクとともに旅をしてく中で、四龍と呼ばれる戦士たちと行動を共にしていくことになる。
最初はハクに守られ、助けられるばかりであったが、ハクが自分のために我が身を犠牲にする姿を見て、自分も強くなろうと弓や剣などを習い、強くなっていく。何もできないお姫様であったヨナが、ハク、そして四龍を守る姿は同性から見てもかっこいい。また、一緒に旅をしていく中で、幼馴染であるが故にすべて知っていると思っていたハクに女性の影があると嫉妬したり、ハクの突然の行動にあたふたしてどんどんハクを恋愛対象として意識しているところは少女漫画らしい。原作ではわりと序盤からヨナを意識している描写があったハクだが、告白やキスなどがあってからはかなり積極的に攻めている印象でそこはとても胸キュンポイントである。しかしあまり少女漫画的要素は多くないため、女性はもちろん男性でもとても読みやすい物語である。

リリイ・シュシュのすべて
10

美しい自然の映像美で覆われたどん底鬱映画

この映画は岩井俊二監督により2001年に公開された映画です。
主演は市原隼人、出演に忍成修吾、伊藤歩、蒼井優などをおき、今でこそ名だたる俳優である彼らがこの映画ではまだ幼く、あどけない表情で芝居をしている。
あらすじはある中学生の一クラスで起こるいじめや暴走を、傍観者でいるしかない主人公の目線でずるずると描いている。主人公の親友がある事件をきっかけに暴走していったり、その影響でクラス中の男女の関係がぐちゃぐちゃになっていくのを最も近くで目の当たりにする主人公。しかしどうすることもできないまま、どんどん悪化していく状況を見ている事しかできない虚無感や、巻き戻す事の出来ない時間を悔しく思う気持ち壊れた関係は元には戻らず、何もかもが手遅れな状況、この映画はそういう事をとても深く実感できる映画だ。
この映画はただの鬱映画ではない。この映画の主なロケ地は栃木県足利市で、俗に言うド田舎だが、田園の緑と鉄筋コンクリートが馬鹿みたいに美しい。何と言うか、思春期の複雑な心理状況や、美しい登場人物の中の大きな闇を、1シーン1シーンの画で無意識に感じさせられているような気がする。美しさの中の闇、中学生の不安定な心理、そんな物をじっとりと感じられる2時間半にわたる映像美。じっとりとした映画で泣きたい方におすすめ。

LITTLE NIGHTMARES-リトルナイトメア-
10

ゲーム初心者がリトルナイトメアをやってみた感想

まず一言「こ の ゲ ー ム 最 高 」。
普段ほとんどゲームをやらない、ゲームセンス皆無の初心者の私がドはまりしたホラーゲーム「リトルナイトメア」。某動画サイトで実況中継を見て惹き込まれ、購入を決意しました。私がプレイしたのは任天堂Switchの「デラックスエディション」版で、通常版とはセーブの仕様や使えるアイテム等が違うようです。
物語は、謎めいた巨大船舶「モウ」に囚われた少女「シックス」が、モウから脱出を試みるところから始まります。まさに「ナイトメア(=悪夢)」の名にふさわしく、舞台は終始暗く不気味な雰囲気です。各所で登場する敵は、恐ろしくグロテスクながらもどこか可愛らしさがあり、恐怖とファンタジーの絶妙なミックスが、このゲームの魅力だと感じました。
私が実際にプレイして感じたおすすめポイントは、大きく3つあります。
操作がシンプル・プチ謎解き要素が面白い・ストーリーがよくできている「操作がシンプル」これは、ゲーム初心者である自分が諦めずに最後までプレイできた最大要素だと思っています。基本的には「歩く/走る」「しゃがむ」「ジャンプ」「つかむ」等、本当にシンプルな操作で物語を進めることができます。操作が複雑だと、慣れる前に諦めていたかもしれません。キーとなるアイテムも少なくて分かりやすいので、いちいち扉を開けたり、落ちている紙を読んだりアイテムを集めたり…という工程がいらないので、サクサク進めます。逆にゲーム上級者の人には物足りないと感じるかもしれません。
「プチ謎解き要素が面白い」物語を進めるための小さな謎解き要素がたくさん詰まっており、解決できたときのスッキリ感・アハ体験はたまりません。(何度も挫折して攻略サイト見てしまいましたが…笑)
「ストーリーがよくできている」何と言っても、お話がおもしろい!よくできている。シックスちゃんがどんどん狂っていく様子は怖かったですね…見た目が可愛いだけに、ギャップが。味方のノームを食べちゃたところは思わず声が出ました笑。最後にはレディさえもその胃に収めて、黒要素全開のシックスちゃんにはしびれました。さらにキッド編。あの時のノームは彼だったのかと知ったとき、切なさを通りこして感動を覚えました。
とにかく、大満足です!!あとは複数人でわいわいプレイするのも盛り上がります!リトルナイトメア、ぜひいろんな人にやっていただきたいです。

ボヘミアン・ラプソディ / Bohemian Rhapsody
9

数日たっても感動が残っています

数日前、友人とボヘミアンラプソディーを観に行きました。前評判もよく、いつか観たいと思っていて、ようやく映画館へ観に行きました。
クイーンの歌ができる過程など、詳しく描かれていて、よりクイーンのことが知れて、感動しました。また、改めて歌詞の素晴らしさにも感動して涙が出ました。勇気付けられたとでもいうのでしょうか。前向きな気持ちになりました。また、フレディの歌声は、唯一無二のもとだと感じました。生きていたら彼の歌をまだ聞けていたのか、と思うと残念で寂しく思いました。フレディを演じていた俳優さんは、顔はあまり似てなかったとおもうのですけど、他のメンバー役の俳優さんは、実際のクイーンのメンバーによく似ていました。
映画を見て帰宅後、録画していたアカデミー賞の番組を見たら、実際、今のクイーンのメンバーがおじいちゃんになって、頭も白髪でしたが演奏されてて、感動しました。フレディだけがいないのは寂しく思いましたが。フレディ役の俳優さんも賞をとられてて感動でした。フレディも空の上から喜んでいるのじゃないかと思いました。この映画をみて、数日たっても感動が残っています。観て良かったです!

ペルソナ5 / Persona 5 / P5 / ペルソナ5 ザ・ロイヤル
9

最強のRPG

シナリオ、戦闘バランス、キャラクターのデザインすべてをとっても最強のRPGだと思います。ペルソナシリーズは3、4、5とクリア済みになります。まずはシナリオですが、怪盗となって人の心の大事な部分を盗むところからスタートしていきます。そこからいろいろなトラウマや問題を抱えた仲間たちとの日常のやり取りから始まり、一緒に協力していき怪盗としての任務を果たしていくストーリーとなってます。そしてイゴール声優さんがお亡くなりになりましたが、声優を変えたことすらシナリオに大きく関わってくるまさかの展開には驚きと衝撃、そして流石だなと感心しかありませんでした。戦闘のバランスも絶妙でレベル上げをしながらいかないと苦しむところがありました。そこに合わせて日数の制限も毎日をどう過ごしてレベルを上げ、ステータスを上げ、コミュを上げていくか考えるのですら楽しい。強いペルソナができた時の戦闘も俺つえー感を味わうことが出来るバランス。キャラも主人公の相棒となる竜司や杏、モルガナなどみんな魅力的なキャラばかりでした。エンディングまでいったとき、ラストの感動とともに終わってしまったという消失感に複雑でした。やっていない方はぜひプレイしてみてください。