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ToRoe8

ToRoe8のレビュー・評価・感想

窮鼠はチーズの夢を見る
7

漫画も映画も、それぞれリアル。見え方が違う。

漫画では今ヶ瀬の経てきた紆余曲折が詳しく描かれており、どうしてこの場面でこういう行動に出るのかという理解を進めながら納得をもって彼の行動を理解できる。その考え方と経てきた経験をベースに主人公を翻弄していく様子が詳しく描かれている。主人公においても、今ヶ瀬との関係の深みにはまっていく様と、今ヶ瀬にはまりつつも妻やその他の女性に対する思いも全てがその時々で本物であるということがとてもよく理解できる。一人の人間からある人間を見たときに、どうしても一つの側面からしか見ることが出来ない。嘘をつくつもりがあるわけでも、ことさら傷つけたいわけではなくても、関係がうまくいかなくなってしまうことはある。人ってこうだよね、でも主人公、流されすぎ!!!でも、こういう人いるなぁ…ということをとてもリアルに感じた。漫画を読まずに映画で見ると、説明が少なく今ヶ瀬がただのヤンデレ・主人公がただのひどい男みたく見えてしまう。でも、そこがリアル。他人からある他人を見たら、よほど胸の内を明かして全ての行動を把握しているほど親しくない限り情報量はとても少なくて、そんな見え方をするものなのかな、と思った。自分と近しい人もそうでない人も、様々な過去と事情を抱えて生きている。誰も傷つけず、自分らしく生きるのは無理なのかもしれないけど、自分に対して嘘がないように、極力誰かを傷つけてしまう前に気づけるような人間でありたいと思った。

色づく世界の明日から / Iroduku: The World in Colors
10

綺麗な世界観に引き込まれる作品です

絵が綺麗で魅力的に感じ、鑑賞してみました。
作画・キャラクターデザイン・音楽に関して、とてもクオリティが高く、引き込まれる世界観でした。
登場人物の女の子とたちもとても魅力的で、声優さんがキャラにマッチしていて素晴らしかったと思います。
ジャンルは、ファンタジーと青春を掛け合わせたちょっと特殊な世界観です。
日常の中に小さな魔法が残る世界。主人公の月白瞳美(17)は魔法使いの一族であり、幼いころに色覚を失った感情が少し乏しい女子高生。
とある日の夜、大魔法使いの祖母である月白琥珀は魔法で瞳美を過去へと送り出します。
タイムスリップした先で様々な出会いや、瞳美の視界に飛び込んでくる色彩が、瞳美の人生を大きく変えていく、そんな美しい物語です。

涙なしでは見られない、そんな名作と言えます。
意外なことに、アニメマニアでも知らないという方が結構多いです。
原作小説・漫画がなく、P.A.WORKSの完全オリジナルアニメということも関係しているのでしょう。
監督の篠原俊哉氏は他にも、「黒執事」「凪のあすから」「白い砂のアクアトープ」の監督や「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」の演出などを担当しています。
どれも大変素晴らしい世界観なのですが、私が本作品が最も引き込まれた世界観でした。
ぜひ、見てみてください。

グーニーズ / The Goonies
10

絶対に子どもに見せたい最高傑作

グーニーズは1985年公開の映画で、リチャードドナー監督、総指揮はあのスピルバーグ。
海賊伝説が伝わる郊外の街に、不動産屋から立ち退きを迫られる一家の末っ子マイキーとその仲間たちが海賊船の宝を探しに行った先で、ギャングのフラッテリー一家と出くわしてしまう。体は弱いが勇敢なマイキー、生意気なマウス、デブで泣き虫のチャンク、発明大好きなデータ、それぞれのキャラクターが非常に立っていて面白い。フラッテリー一家から化け物扱いされている顔面崩壊のスロースとの出会いは本当に心打つ。ぜひ子どもたちに見てもらい、仲間を大切にする気持ちを感じて欲しい。スロースがチャンクとともに海賊船に仲間を助けにくるシーンは胸熱である。
ちなみにシンディローパーの歌う主題歌「グーニーズはグッド・イナフ」も今でも通じるような色褪せなさがある(映画内でも本人役として登場)。
私は小学生の頃からだが弱く、よく学校を休んでいたのだが、休むたびにテレビ放送の録画を何度も見て、同じく体の弱いマイキーと自分のすがたを重ねていた。
AMAZONプライムやネットフリックスなどのサブスクでは配信していないようなので、見たことない人はぜひDVDを購入して見て欲しい。

ゴーストバスターズ
8

SFコメディ洋画感想

1984年に公開されたアメリカのSFコメディ映画で、映画自体大ヒットを記録し、当時社会現象を巻き起こしたほどの影響を与えた作品です。
主なあらすじは霊体の研究をしていた3人の科学者が大学から費用を打ち切られ端を機に幽霊退治の会社「ゴーストバスターズ」を立ち上げて各地で起こる怪奇現象に挑むという流れとなっています。
幽霊を扱っている作品ですがホラー要素は皆無で(登場するゴーストもユニークなデザインのものが多いですし)、主人公4人の軽妙な掛け合いといい、本作を語る上で実にお有名なテーマ曲といい、終始コメディタッチな作風として仕上がっていて、クライマックスでは邪神との闘いになってもそのノリは変わらないので最初から最後まで肩の力を抜いて楽しめる作品なのも本作がとっつきやすい印象をうけるのかもしれません。
また、劇中登場するゴースト捕獲機から発せられるロープのようなビームのインパクトも本作では有名なシーンの一つといえます。
本作を象徴するゴースト達も恐ろしい風貌のものもいますが、ゴーストバスターズが最初に捕獲するスライマーなど前述のようにコメディ的なデザインで、クライマックスでは邪神ゴーザが変身したマシュマロマンがそのシュールな容姿と裏腹な怪獣映画的な演出で現れるのも今見てもインパクトが絶大で(笑)、それらの要素が見事にマッチして当時大ヒットを記録したんだなと思いました。

コンフィデンスマンJP -プリンセス編-
10

今回も大満足!

人気テレビドラマの映画化第2弾。
今回の舞台はシンガポール。
世界有数の大富豪が逝去し、遺された莫大な遺産を継ぐのは彼の3人の子ども達のうちの誰なのかと世間の注目を集めるも、後継人として発表されたのは誰も会ったことが無い隠し子の名前。
世界中の詐欺師たちがその隠し子を装って遺産を狙う中、ダー子・ボクちゃん・リチャードも大富豪の家に潜り込む。
10兆円とも言われる遺産をダー子は手に入れられるのか…?
前作『ロマンス編』に登場した悪者や詐欺師たち・テレビドラマに登場したお久しぶりの詐欺師たちが本作にも登場。
毎度のごとく見事に騙される悪者にクスッとし、華麗に人を騙す詐欺師たちには感嘆する。
前作にて素晴らしいまでの伏線回収の数々を見て感じた爽快感はそこまでないものの、今作の“お家騒動”に至るきっかけを作ったのは前作に香港で暴れたダー子たち自身だったというオチには、前作とは違ったスッキリ感を覚えた。
また、これまでの作品では人の情に流されるキャラではないように描かれていたダー子だが、「この子にも母性はあったのね」と思わせるシーンがあり、そこにはホロリとした気持ちにさせられる。
今回も主題歌はOfficial髭男dism。もうヒゲダンの曲じゃなければ『コンフィデンスマンJP』ではない!と言えるほど、素晴らしい楽曲。