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8fsho-tajiのレビュー・評価・感想

キングダム / KINGDOM
10

天下の大将軍を目指す主人公と、中華統一を目指す若き国王たちの、騒乱の世を描いたロマン溢れる戦国物語

歴史の教科書でもおなじみ、秦の始皇帝。その時代を背景に、主人公たちの熱き戦いを描いた作品です。亡き親友と誓った「天下の大将軍」になるため、主人公「信」の、くじけずあきらめない、前へ前へと進む姿に心を打たれます。かっこいいセリフで魅せるのではなく、信の行動そのものに惹きつけられます。大切な人の死に悲しみ、新たな仲間との出会を経て、彼らと共に戦い、またライバルたちと切磋琢磨しながら成長していく姿に、ただただ魅了されます。絶対に超えられそうにない大きな壁を超える度に、一歩ずつ夢に近づく「信」は、誰から見ても“かっこいい”人物そのもの。男心をくすぐられること間違いなしです。
史実に基づき描かれていますが、史実だけにとらわれていないところがこのマンガのおもしろいところでもあります。教科書に出てくる英雄たちも登場するため、歴史好きな方であれば、さらにおもしろさが増すと思います。厳しい時代に生き抜く彼らのストーリーがとにかくおもしろいです。
また、それぞれの英雄たちにもスポットライトが当たり、どのキャラクターも魅力たっぷりに描かれているため、読者を飽きさせません。後の始皇帝となる嬴政とともに、中華統一を目指す彼らから目が離せません。

アルドノア・ゼロ / Aldnoah.Zero
10

スーパーロボットVSリアルロボット

『アルドノア・ゼロ』は2014年から放送されたテレビアニメで、
原作は『魔法少女まどか☆マギカ』などで有名な虚淵玄さんです。

本作品は火星に移民した民の末裔と地球に住まう人々の戦いを描いた、所謂ロボットものなのですが、
最大の見どころは地球側の主人公である「界塚 伊奈帆」が、
リアルロボット(超常的な力が備わっていないリアリティ重視のロボット)を駆り、
スーパーロボット(超常的な力を持つロボット)を倒していく点だと私は思います。

どのように伊奈帆が敵である火星のロボットを倒していくかというと、
基本的には非常に優れた分析力などの頭脳プレーを駆使して戦っていきます。

火星側のロボット(カタクラフト)は地球側のロボットに比べて比にならないくらい強いのですが、
それらを頭脳プレーで倒していく様子が痛快なのです。

また、本作は単なる戦闘メインの内容にとどまらず、ヒューマンドラマとしての側面も持ち、
その点も非常に優れており、それが本作をオススメする理由の一つでもあります。

地球側と火星側にそれぞれ主人公がおり、その2人が同じ女性を好きになってしまうというストーリーもとても魅力的に感じます。
また、地球側、火星側それぞれに様々な人間ドラマがあり、ストーリーが中々複雑であるというのも本作の魅力でしょう。

複雑な内容のため、分割2クールで放送されており、
先に述べた主人公が頭脳プレーで戦うという点で賛否が分かれるため、あまり好きではない人もいるようですが、
私は大好きな作品です。

ハイキュー!! / Haikyu!!
10

ところで平凡な私よ、漫画を読んでいる暇はあるのか?

「バレーボールはおもしろい。」そんなことを証明してくれる作品です。
「バレーボールがおもしろい、なんてことはどっちでもいい」と思っている方も安心してください。「ハイキュー!!」ももちろん"おもしろい"です。
ですがきっと、読み終わった後は「バレーボールっておもしろかったんだなあ」そんな気持ちになるのではないでしょうか。

才能ある選手の華々しいプレーにも心が躍りますが、才能や体格に恵まれなかった選手にもスポットライトが当てられ、心沸き立つプレーを見せてくれます。
プレーだけでなく、セリフや行動、表情と様々な角度から感情を揺さぶってきます。
主人公のチームメイトの「ところで平凡な俺よ 下を向いている暇はあるのか」というセリフで私は1番喝を入れられたような気分になりましたが、
みなさんもきっと心がすっと晴れ、背筋が伸びる思いをすることでしょう。

バレーボール経験者には24時間いつでも教えてくれるコーチになり、
経験者でない方や他のスポーツをしている方などには考え方の参考になる作品です。
邪魔にならない程度にルールも説明されていますので、ルールが分からない、バレーボールって難しそうと思っている方にも読みやすくなっています。

漫画は完結しておりますので、これから読むという方にはかなり読みやすいのではないでしょうか。
ただし、終わりに近づくにつれて終わってほしくないという感情が怒涛のように押し寄せてくるので注意してください。

「平凡だけれど、何か自分自身の強さがほしい」「頑張るためのヒントが欲しい」「人の死なない平和な作品が読みたい」そんな人に読んでもらいたい作品です。

ところで平凡な私よ、漫画を読んでいる暇はあるのか?
ー私史上最強の娯楽であり、教科書となりうる漫画で価値ある作品でした。