星野源 / Gen Hoshino

星野源 / Gen Hoshino

星野源(ほしのげん)とは、日本のシンガーソングライターである。アーティストとしてだけではなく、俳優や文筆家としても活躍している。
2000年、高校の同級生らとともにインストゥルメンタルバンド・SAKEROCKを結成。2010年にソロデビューを果たすが、2012年にくも膜下出血で活動を休止。翌年に復帰するが、くも膜下出血が再発し、2度目の活動休止となる。同年に行った手術が成功し、2014年には日本武道館でライブを開催した。
2016年はドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』に出演し、メインキャストとして活躍。主題歌「恋」も担当した。ドラマのエンディングで出演者らが曲に合わせてダンスをする姿が話題となり、大ヒットを記録。「恋ダンス」と呼ばれ、社会現象となった。その後は精力的にライブ活動を行い、2019年には自身初となる海外ツアーを開催。
2021年には、ドラマで共演した新垣結衣と婚約を発表。夫婦役を演じていた2人が現実でも夫婦になることから大きな話題となった。

星野源 / Gen Hoshinoのレビュー・評価・感想 (2/2)

星野源 / Gen Hoshino
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星野源の魅力

星野源さんは、音楽活動に留まらず、執筆活動、演劇活動も行なっていて、どれをとっても表現方法が面白い点がすごい。音楽活動でいえば、星野源さんは作詞だけに留まらず、作曲もなさっている点が他のミュージシャンとの違いを感じる。例えば『SUN』(2015年)という曲は、星野源さんが幼少期から憧れの存在であるマイケル・ジャクソンさんの死から出来た曲である。

君の声を聞かせて
雲をよけ世界照らすような
君の声を聞かせて
遠い所も 雨の中も
すべては思い通り
(『SUN』 歌詞1番 サビ)

音楽活動など全くしたことのない私だったら、きっと死から着想して作った曲ならどちらかというと湿っぽいバラードっぽくなるだろうなと思う。でも、ぜひ曲を聴いてみてほしいのだが、星野源さんはサビ部分をとっても死を連想するようなワードはないし、曲調も一曲を通して明るくポップでリズミカルだ。
星野源さんは死という一時的な出来事の部分に着目しているのではなく、幼少期からのマイケル・ジャクソンさんが自分に与え続けてきたスター的なカリスマ性に焦点を当て、明るい曲調にしていることがすごいなと思う。
執筆活動でいえば、星野源さんは最初文章が上手に書けるようになりたいと思い、周りの人から無理だよと言われても諦めず、自分で出版社に持ち込みをして連載を始めたと自身の著書で述べている。
その時点で応援したくなるが、星野源さんの書く文章はどれも良い意味で力の抜けたような脱力感もありつつ、時折本質を突いてくるよな文章をお書きになっている点が魅力的だ。
演劇活動をとっても、最初はノルマ制のあるチケット発売をしながら演劇活動を始め、地道に経験を重ね、かの有名な大ヒットドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』で主演をつとめている。
このように、星野源さんはもともとあった自身の魅力を自分で売り込みにいき、努力を重ね今の栄光があるという、素敵な人物である。
音楽活動をしていない人でも、その姿勢から得られるものは大きいと思う。これからも応援していきたい。

星野源 / Gen Hoshino
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カッコつけていないのに深い音楽性

音楽に好き嫌いは誰しもあると思うが、その好き嫌いはどこから来るのだろうか?私はその音自体の面白さと、その背後に感じる作者の人間性ではないかと思う。

星野源の音楽は、音楽で遊んでいる感じがして、良い。当然素人にはできないような音での遊びが繰り広げられているように感じる。私は音楽には疎い方であるが、様々な国の様々なジャンルから得たであろう音を彼なりに参考にして、面白いものを追求したような感じがなんとなくする。

また、彼の音楽には"カッコつけている感じ"がない。よくミュージシャンに感じられる"私はこんなに難しいことを考えていますよ"とか"私はこんなことができるので見てください"という厨二臭いようなところが星野源からは全く感じられない。例えば、日本のポップやロックなどには、英語の歌詞が折り混ざることが多いだろう。中学生レベルのこちらが恥ずかしくなるような英文である。いかにも、英語を勉強したての中学生が"俺かっこいいだろ"と見せ付けるようなアレ。しかし星野源の歌詞は一切そういった感じをさせない。純粋に音や言語で遊んで、楽しいと自分が思うものをみんなにシェアしてくれいているような感じがするのだ。

内容的にも、現代に生きる私の楽しみや苦しみが共感できるような気がして、何度も聴いてしまう。

星野源 / Gen Hoshino
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星野源のポップウイルスに感染中

星野源は「SUN」や「恋」で有名です。2018年に「Pop Virus」を発売しています。
私はテレビドラマの主題歌で知り、そこから気になっていましたが、自らCDを買うというところまで好きにはなっていませんでした。ネットで聞いたり、借りてきてスマホに入れたりというくらいです。
そんな話を星野源ファンの子にしたときに「Pop Virus」を貸してくれました。初めて聞いたとき衝撃を受けました。鳥肌が立つほどで、最初スピーカーで聞いていたのですが音漏れしないイヤホンでしっかり聞きたいと思ったほどです。
アルバムの曲を一通り聞いてみて、もう一度きちんと聞きたいと思いました。PC作業をするBGMとしてもいいですし、しっかり音に浸ってもいい、完全にPop Virusに感染したと気づきました。
それから車の中や家でも聞いていますが、飽きないことに驚きました。聞くたびに新しい発見があってとても面白いアルバムです。
感染した私は、サブスクが流行っている中ついにアルバムを購入してしまいました。すでにパソコンやスマホに入れているのですが、Pop Virusに感染した後は星野源に感染してしまったようです。

星野源 / Gen Hoshino
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星野源さんの魅力

逃げるは恥だが役に立つで一躍有名になった星野源さんは、エンディング曲の恋が大ヒットし、言わずと知れたミュージシャンですが、俳優業だけでなくコントも出来る幅の広さもあり、文筆家としていくつかの出版物もあるとても多彩な才能を持った方です。そして星野源さんは、オールナイトニッポンのラジオDJとしても活躍されています。星野さんの優しい声とウェットに富んだ表現、深夜ということで下ネタも多いリスナーとのやりとりは、抱腹絶倒です。聴いたことがまだない、という方はぜひ聴いていただきたいとても面白く元気が出るラジオです。ファン以外の方が星野源のオールナイトニッポンを聴いたら印象が変わるかも!?
星野源さんと言えば、切ることができないのが音楽ですよね。いつもの明るく元気なイメージの星野源さんと180度違う楽曲を紹介します。目隠しをして椅子に座るダンサーさんとネイビーのスーツを着てメガネをかけて立っている星野源さんがとてもセクシーなSnow ManのPVは、ゆったりとしたメロディーと妖艶な歌詞に注目です。色気のある楽曲ですが、そこは星野源さんらしい直接的な表現はなく決して下品ではありません。幅広い世代に聴いていただきたい大好きな楽曲です。

星野源 / Gen Hoshino
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進化が止まらない、これからも期待できるアーティスト

歌手だけでなく俳優や作家としても、活動している星野源さんの多才さがとにかく凄すぎます。それだけいろいろな事に手を出していると、全てが中途半端なんじゃないかと思う人もいるかもしれませんが、そんな事はありません。星野源さんの曲はとにかく最高です。
デビュー当時はアコースティックギターの伴奏でシンプルで癒し系な曲を出していましたが、年々色々な挑戦をして曲風が年を重ねるごとに変化しています。変わってはいますが、昔も今も音楽への向き合い方は変わらずに真剣そのものです。
一般的には曲の面白さは、歌声と歌詞に重点が置かれている事が多いかと思います。だから伴奏よりも声に聴きいる事が多いかと思います。星野源さんの場合はそうではなくて、楽器のメロディだったりダンスだったり、曲に関わる全てが魅力的なのです。だから、何度聴いても新しい発見や、違った受け取り方ができる曲が多いです。
予想のできない転調やメロディーラインだったり、星野源さんの愉快で遊び心のある人柄が感じられるような作品が多く思います。実際に生でコンサートに足を運ぶと、その魅力がわかります。決して歌が日本一うまい訳ではありませんが、お客さんを楽しませようとする気持ちや、音楽への想いの強さを、強く感じる事ができます。

星野源 / Gen Hoshino
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星野源の音楽とは

大ヒットドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の「恋ダンス」で有名になった星野源だが、「みんなが踊れる音楽」でありながら、音楽通にも高い評価を得ている。
元々は『SAKEROCK』というインストバンドのリーダーであり、バンドが解散してからはソロ活動を始めた。音楽だけでなく、役者や執筆活動も行っており、マルチな才能を持つ。
彼の音楽はR&B、ソウルミュージックなど、ブラックミュージックから影響を受けていて、それをJ-POPとしてキャッチーでポップな曲に昇華させている。それを自分で「イエローミュージック」という造語で名付けている。
初期の頃は弾き語りの曲が多かったが、「SUN」でブレイクして、『恋』の大ヒットで、すっかり「明るくてノリが良くて踊れる曲」というイメージが付いている。本人も「みんなに自由に踊ってほしい」と言っているが、明るい曲ばかり求められることに苦しんだこともあったという。朝ドラ「半分、青い。」の主題歌となった「アイデア」では、明るくポップな1番から始まり、2番は転調して暗い雰囲気になり、途中で弾き語りも入った「今までの星野源」と「これからの星野源」が詰まったイメージに捉われない曲となっている。

星野源 / Gen Hoshino
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スターに見えるけどとても暗いミュージシャン

SUN、恋など様々な明るい歌で有名な星野源ですが、昔はとても暗くていじめられていたのです。ソロデビューする前にやっていたインストバンドのSAKEROCKも自分の声がコンプレックスで歌いたくないからやっていたそうです。
そんな星野源さんは2010年にばかのうたでソロデビューしたのですが、SUNや恋などの明るい曲とは程遠い感じの曲ばかりでした。そこから彼は明るい歌を作ろうと自分の殻を破ろうとし、それが形になり始めた曲が夢の外へです。この曲は簡単に言うと夢が現実になることもあるかもしれないという曲で、とても元気になれます。そしてそこから明るい曲を作っていき、このままずっと明るい曲を作り続けるのかと思っていたら、2018年にアイデアというとても深い曲を作ったのです。この曲は1番はとても明るく最近の彼の音楽を表していたのですが、2番に入ると曲調は同じなのですが、使っている楽器や歌詞が違い、とても暗い雰囲気になるのです。雰囲気が同じ曲でガラッと変わることは今まで彼の音楽ではなかったので自分にとってはものすごく衝撃的でした。また、スターになったにもかかわらず自分の闇を包み隠さず出しているところが、とても大好きになりました。

星野源 / Gen Hoshino
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ただの邦楽ではない、ジャパニーズポップスを音楽にのせて伝えるアーティスト

アルバム「POP VIRUS」をリリースし、一番勢いのあるアーティストといっても過言ではないでしょう。
ジャズアーティストの両親をもつ彼は洋楽、邦楽問わず様々な音楽に触れて育ち、特にマイケル・ジョンソンやプリンスといったブラックミュージックを好んでいました。そのため幼少期はどこでも踊り出すような陽気な少年でした。しかし、それをウザいと言われたため引きこもりになってしまい、パニック障害も発症してしまいました。そんな彼だからでしょう、初期の音楽は決してポップスとはいえないようなどこか暗く、玄人受けしそうな音楽が多かったです。また自分の歌声に自信がなかったためSAKEROCKというインストバンドを組んでいました。
そんな彼を変えたのは、CMタイアップもつき徐々に人気が出てきた矢先に起きたくも膜下出血による闘病でした。星野源がインタビューで語っていましたが「一度死んだと思って今作りたい音楽を作ろうと思った」と音楽を作る気持ちに大きな変化が起きました。実際に作られた音楽たちは明らかに過去のものとは違いました。
星野のルーツとなるブラックミュージックを日本に取り入れたジャパニーズポップスを代表するものとなりSUNや恋、Family Songといった大ヒット曲に繋がっていきました。そしてPOP VIRUSでは自らがウイルスとなり日本音楽という体に入り込み、新たな免疫のような存在になりたい、新たなポップス中読者たちの感染源になりたいという思いが込められています。その気持ちを体現するように山下達郎などとコラボレーションした音楽たちは色々な角度から描かれたポップスは多くのリスナーの心に響くと思います。是非聞いていただければと思います。

星野源 / Gen Hoshino
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星野源の歌と歌詞の素晴らしさ

星野源の歌は飽きさせないバリエーションのメロディーと、奥深い歌詞が魅力です。ドラマで有名になった恋やSUNは楽しげなメロディーやリズム感で、人々を虜にします。みんなで踊れるダンスや、耳につく口ずさみたくなるようなメロディーが魅力です。しかしその一方で、彼のアルバムを聞いてみると、しんみりとしたメロディーやメッセージ性の強いものも多く見られ、ギャップを感じられます。このようにひとつだけでく多様なバリエーションのメロディーがあり素晴らしいです。
また彼の歌にはメッセージ性が込められた歌詞のものも多くあります。たとえば、初期のアルバム「ばかのうた」に収録されている「ストーブ」という曲は、単純にきくとストーブが消える、という歌ですが、実はよ~くきいてみると大事な人の火葬の歌だと推測されます。またこれまた初期のアルバムに収録「キッチン」という歌は、パートナーと喧嘩してしまいパートナーが出ていってしまったあとの心境を歌っています。このようによく聞くとすごく悲しい曲だったり、ああこういう意味なのね!と勘当できる点において、彼は歌は大変優れています。
年代によってもそのメッセージ性はちがいます。これは歌に対する彼の考えが変化したためだと思われます。歌詞の意味や歌に深い意味を求めるかかたは、より古い曲を聞けば、素敵な歌に出会えるかもしれません。