カッコつけていないのに深い音楽性
音楽に好き嫌いは誰しもあると思うが、その好き嫌いはどこから来るのだろうか?私はその音自体の面白さと、その背後に感じる作者の人間性ではないかと思う。
星野源の音楽は、音楽で遊んでいる感じがして、良い。当然素人にはできないような音での遊びが繰り広げられているように感じる。私は音楽には疎い方であるが、様々な国の様々なジャンルから得たであろう音を彼なりに参考にして、面白いものを追求したような感じがなんとなくする。
また、彼の音楽には"カッコつけている感じ"がない。よくミュージシャンに感じられる"私はこんなに難しいことを考えていますよ"とか"私はこんなことができるので見てください"という厨二臭いようなところが星野源からは全く感じられない。例えば、日本のポップやロックなどには、英語の歌詞が折り混ざることが多いだろう。中学生レベルのこちらが恥ずかしくなるような英文である。いかにも、英語を勉強したての中学生が"俺かっこいいだろ"と見せ付けるようなアレ。しかし星野源の歌詞は一切そういった感じをさせない。純粋に音や言語で遊んで、楽しいと自分が思うものをみんなにシェアしてくれいているような感じがするのだ。
内容的にも、現代に生きる私の楽しみや苦しみが共感できるような気がして、何度も聴いてしまう。