人間ドラマ必見の伝説アイドル
2015年8月21日、乃木坂46に続く坂道グループとして結成された。翌年の2016年4月に『サイレントマジョリティー』でデビューし、女性アーティストのデビューシングル初週売上1位を記録した。聴衆に笑顔をふりまくイメージのあるアイドルとは異なり、グループメンバー自らの意思で「笑わないアイドル」として衝撃的なデビューを果たし、発売したシングルは社会風刺的な、メッセージ性の高い曲が多くを占めている。
中でも印象的なのは、1stシングルからセンターで在り続けた、平手友梨奈の存在。グループ結成当初は、グループ最年少メンバーのうちの1人でありながら、引き込まれる目力、圧倒的な表現力で、どこにいてもスポットライトが当たり続けているような存在だった。筆者も実際に欅坂46のライブに参戦したことがあるが、平手友梨奈がステージ上に出てきた瞬間、ステージ端に立っていたにも関わらず目を奪われた。まずは、彼女の魅力に存分に浸るのがおすすめ。そして、存分に浸ったのちは、センターに立ち続けた彼女を支えるメンバーにも思いを馳せてほしい。平手ありきの欅坂46といわれてしまっていたグループに対し、メンバー一人ひとりが真摯に向き合い、グループとしての在り方、自身の存在価値を考える姿に心奪われることだろう。アイドルが輝く姿をみながら、ドキュメンタリーを見ているような気持ちになれるアイドル、それが「欅坂46」だ。