想像以上にゾクッときた
Fukaseさんの演技がとにかく怖い。
挙動、話し方、全てが不気味で、私が知っているアーティストとしてのFukaseさんがどこにもいなかった。彼が演じる両角というキャラクターに、正直ここまで彼にゾッとさせられると思っていなかったです。
全体的にびっくり要素は無く、じわじわと精神的に来る怖さが多いです。
ただ、小栗旬演じる清田が後ろを振り返った瞬間、辺見という男の顔がいきなりスクリーンいっぱいに映り、清田が殺されたシーンは、かなりびっくりして思わず声をあげてしまいました。
また、今までずっと「両角が猟奇的で怖い」だったのが、ラストで菅田将暉演じる山城が両角を止めるために包丁を刺していたはずなのに、段々笑いながら刺している様子や、その後2人が倒れた姿が漫画のラストの位置と逆になっている演出が、両角の「キャラクター」が山城に移ってしまったのではないかという不穏な怖さに変っていて、最初から最後までゾワゾワが止まりませんでした。
びっくり要素は少ないですが、役者さん全体の演技力が高く、没入感がある精神的恐怖を感じられるので、「脅かしてくるのは苦手だけど、怖い話は好き」という方におすすめです。
ただ、かなり生々しい殺人描写(血はもちろん、うじ虫のような虫も一瞬出てきます)や、4人家族をターゲットにしているため子供が殺されるシーンがあります。そのような描写が苦手な方は注意したほうが良いかもしれません。