うらみちお兄さん

うらみちお兄さんのレビュー・評価・感想

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うらみちお兄さん
10

少し社会に疲れた大人にオススメするダークギャグ漫画『うらみちお兄さん』

2021年から放送されたアニメの原作漫画、『うらみちお兄さん』(作者:久世岳)。Pixivコミック内のWEBコミック配信サイト『comic POOL』で連載されている。

大人気子ども番組『ママンとトゥギャザー』。そこで体操のお兄さんを務める表田裏道(おもたうらみち)とその周囲の人間たちの、社会で必死に生きていく日常を描く。

この漫画で印象に残るのは、個性的なキャラクターたちだ。

主人公の表田裏道は、朝が来るたびに絶望する子供向け番組の体操のお兄さん。酒焼けでも孤独でも、その顔を隠しながら(全然隠せていないけど)、毎日子どもたちのために笑顔をつくっている。子どもたちの元気に押しつぶされそうになっても、ディレクターの無茶振りに反吐が出そうになっても、家に帰るために頑張れる立派な社会人。

同じく『ママンとトゥギャザー』で、歌のおにいさんを務めているのが、蛇賀池照(だがいけてる)。元ミュージカル俳優ならではの美声の持ち主で、とんでもなくイケメンである。多分番組を見ているお母さま方からの人気はすごいと思う。にもかかわらず、低レベルな下ネタが大好きで、空気も読めず、ついでにアナログ時計も読めない。いわゆる残念なイケメンである。

有名音大卒にも関わらず、経歴に落ち着きがない歌のお姉さん。『ママンとトゥギャザー』のキャラクターである、うさおくんとくまおくんの中の人たち。他にもさまざまな個性的なキャラクターたちが登場し、私たちの心に刺激を与える。

うまくいかないこともある社会人生活。そんな現実を笑い飛ばしてくれるこの漫画、ぜひ読んでみてほしい。

うらみちお兄さん
8

笑いと共感の嵐!大人が楽しめるギャグアニメ!

世の中に疲れた大人が共感できる、シュールで爽快なギャグアニメ。
豪華声優陣と、作中の楽曲も楽しめる。

2017年より久世岳著、コミック配信サイト「comic POOL」にて2017年より連載中。
Web漫画の各種賞を受賞している。
2021年7月から9月までテレビ東京ほかにて放送。

架空の教育番組「ママンとトゥギャザー」の体操のお兄さんが主人公。
筋肉質な31歳のイケメンお兄さんが、子供相手にスルリと発する大人の本音が生々しくも爽快。
お兄さんと子供達の表情も、なかなか見ものである。
まさに、第1話の冒頭から衝撃が走る。
笑いと共感の嵐で、つい次作が気になってしまう。

また、声優陣がとにかく豪華。
主人公の表田裏道は『ガンダム』で有名な神谷浩史。
さらに、宮野真守、水樹奈々が脇を固める。

彼らが歌う、作中のシュールすぎる楽曲にも注目したい。
作詞は原作者の久世岳が担当し、作品の世界観が面白く表現されている。
アニメを見ていて、オープニングやエンディングをスキップする方も、繰り返し見てしまうのではないかというクオリティー。

アニメ好きでなくても楽しめる内容がてんこ盛りとなっている。
普段アニメをあまり見ない方にもオススメしたい。

うらみちお兄さん
10

大人が持つ裏の顔

教育番組「ママンとトゥギャザー」の体操のお兄さん、表田裏道の日常の話で、大人なら一度は思ったり感じたりした事の感情がオンパレードの作品です。教育番組で良い子に囲まれながらも闇を吐くお兄さんに、「あー、分かる…」と、頷ける部分も多数です。教育番組なのに歌の歌詞も教育番組らしくなくて面白いです(作者さんは適当に書いた歌詞と書いておられましたが、何だかジワる歌詞です)。
うらみちお兄さんがへこんでいたら、こどもたちが慰めたり、こどもたちの方が大人だったり、「なぜそんな言葉知ってるの!?使ってるの!?」という場面があったり、着ぐるみのウサオくんは何故か邪険に扱われたり、「あぁ、現代のこどもなんだな…」と思えたりします。
うらみちお兄さんの描く絵が筋肉ムキムキで、こどもたちには不評でも何故か世間には受け入れられて商品化したり、実際、何だか妙に印象に残る絵です。
適当なディレクターに振り回されながら、真冬に真夏の映像を撮ったり、真夏に真冬の映像を撮ったり、仕事だと納得しようと努力しながらも闇を吐くお兄さんに「うんうん、だよね…」と、共感する部分が多数です。回りにいる共演者や後輩達もクセが強いのに、実際に自分たちの回りにいるタイプで、現代の大人達の吐きたい闇を代弁してくれている作品だと思います。

うらみちお兄さん
7

体操のお兄さんの裏の顔?うらみちお兄さん

「うらみちお兄さん」は久世岳さんが原作で、漫画はpixivコミックにて配信されているWeb漫画雑誌『comic POOL』で2017年から連載されています。
2021年7月にスタジオブラン制作でアニメ化され、大きな反響を呼びました。

あらすじ
教育番組「ママンとトゥギャザー」で体操のお兄さんを担当している表田裏道、通称“うらみちお兄さん”。いつも子供たちに笑顔を見せるうらみちお兄さんにも、時折「大人の闇」が垣間見えることがあります。
不安定なメンタルのうらみちお兄さんから出てくる大人の闇に、子供たちもドン引き。
それでもうらみちお兄さんは日々を生きていくため、社会人として笑顔で仕事をするのでした。

この作品の魅力は、現代社会にあるブラックな部分や、大人になってわかる人生の難しさ。世の中の理不尽など、今を生きる人々の悲哀が詰まった内容です。
本作に登場するキャラは皆それぞれブラックな一面を抱えています。子供からの何気ない質問でダメージを受けたり、製作スタッフからの無茶振りに耐えたり…。
そんな中でも裏の顔を隠しながら笑顔で明るい雰囲気を精一杯作っている彼らの姿は社会人として生きている方なら共感できるものもあるでしょう。
大人になった私たちにも刺さるアニメではないでしょうか。

うらみちお兄さん
8

体操のお兄さん、そんなに黒くていいの!?

いつも笑顔で面白くて、素敵な筋肉の体操のお兄さん。子育て中のお母さんの癒しである体操のお兄さんが、子供からの質問に対してすごい笑顔のまま、夢も希望もないことしか答えない。
えっ!?そんなこと言っちゃう?というドキドキと、大人の社会って本当に理不尽だらけだよね~っと共感してしまう。
そんな体操のお兄さん、表田裏道の声優が神谷浩史さん。神谷浩史さんと言えば「進撃の巨人」のリヴァイや「デュラララ!」の折原臨也など、本当のイケメンから癖のあるイケメンまで、とにかくイケメンボイス。更に、いつも表田裏道にいじられている後輩、兎原跳吉は、「銀魂」のぎんちゃん役で有名な杉田智和さん。歌のお姉さんは、声優としても歌手としても活躍中の水樹奈々さん。歌のお兄さんは、声優という枠を飛び越えて活躍中の宮野真守さん。
その他にも豪華な声優さんが登場し、イケメンボイスに癒される。
登場人物の個性も面白くて、歌のお姉さんは結婚のことばかり考えていて、とても教育番組では見せられない裏の顔を持っているし、歌のお兄さんは、「ちん」がつく言葉を聞くだけで、ひき笑いが止まらなくなる姿がかわいい。
子育ての合間にコッソリ見て、自分の中にたまった毒を、うらみちお兄さんに出してもらうとスッキリ。小学生くらいの子なら一緒に笑ってくれそう。

うらみちお兄さん
10

アニメ化も決定!

うらみちお兄さんは「ママンとトゥギャザー」という子供向け番組の体操のお兄さんのお話です。このうらみちお兄さんは裏表の激しい人でよく子供向け番組に採用されたなと思うほど裏表が激しく、そしてこの作品に出てくる子供たちはどこか達観的で子供らしくない発言をすることもしばしば。ほかにも歌のお兄さんと、歌のお姉さんもキャラがとても強いのです。歌のお兄さんこと蛇賀池照(だがいけてる)は常におにぎりのことを考えていたり、「ちん」とつく単語につい笑ってしまったりとよくわからない人物でありながらも自分が不器用でできないことにも一生懸命向き合い努力する一面もあります。
他にもうらみちお兄さんとともに行動するのが、着ぐるみのウサオくんこと兎原と、クマオくんこと熊谷のかけあいも見どころです。兎原はよく影でうらみちお兄さんの悪口を言いその度にうらみちお兄さんに見つかり締められています。熊谷はこの作品のなかで唯一の常識人ですが、時折兎原を裏切ったり平気でする冷酷な人間でもあります。トータルしてこの作品に出てくる人物はクセが強かったり変人だったりとツッコミが絶えないこと間違いなしです。
何よりこの作品の見どころはうらみちお兄さんの数々の名言です。うらみちお兄さんが語ることは今を生きる私たちに響く言葉が数多くあります。この作品を読んだ方もきっとお気に入りの言葉が見つかるはずです。そしてなんとこの漫画が遂にアニメ化することが決まりました。声優さんは超豪華なのでぜひ気になった方は是非ご覧ください。

うらみちお兄さん
10

働くのが辛い人こそ見るべき!「うらみちお兄さん」

「仕事がつらい」「働きたくない」と思ったことはありませんか。もしそう思ったことがある方におススメしたいのが「うらみちお兄さん」という作品です。子供向け番組「ママンとトゥギャザー」に出演する、31歳の体操のお兄さん、表田裏道(おもた うらみち)が主人公です。一見、子供向け番組のスタッフの奮闘を描いた作品のようにも思えますが、実際は表田裏道と周囲の人間のつらい現実を描いたコメディ系の作品です。絵柄は子供向けですが、内容はガッツリ大人向けです。この作品のオススメしたいポイントを2つに分けて紹介していきます。
1つ目は、魅力的なキャラクターです。この物語の主人公、表田裏道は筋トレが趣味、喫煙者で酒好きの体操のお兄さんです。子どもたちの前では明るく親切に接するようにしていますが、少し精神不安定なところがあり、子どもたちの前で大人の世界の過酷さを説くなどのネガティブな面も持っています。表田裏道だけでもかなり個性的ですが、彼以外にも、手先が不器用で下ネタが大好きなうたのお兄さん、蛇賀池照(だが いけてる)、お笑い芸人の彼氏と同棲中で、結婚願望がかなり強めのうたのお姉さん、多田野詩乃(ただの うたの)、お調子者でパチンコや麻雀が大好きな「ウサオ君」の着ぐるみの中の人、兎原跳吉(うさはら とうきち)、唯一の真面目キャラで、器用さや優しさを持つ「クマオ君」の着ぐるみの中の人、熊谷みつ夫(くまたに みつお)など、少し癖のあるキャラクター達が登場します。この他にも個性的なキャラクターがたくさん存在します。お気に入りのキャラクターに出会えるのではないでしょうか。
2つ目は豪華な声優陣です。主人公の表田裏道の声は、進撃の巨人のリヴァイでおなじみの神谷浩史さんが担当しています。その他にも宮野真守さんや杉田智和さん、水樹奈々さんなど超実力派の声優さんが声を担当しています。声優さんが好きな方にはたまらないメンバーではないでしょうか。
「うらみちお兄さん」は、つらい現代をどうにか生き抜いている皆さんに寄り添ってくれる作品です。心が疲れてしまったときや、ストレスが溜まっているときこそ、是非ともこの作品を見てみてください。きっと個性的なキャラクターたちが、面白おかしく寄り添ってくれますよ。

うらみちお兄さん
8

お子様向け番組出演者の主人公の悲哀が面白い

お子様向けのテレビ番組「ママンとトゥギャザー」を舞台としたギャグ漫画です。もちろんモデルはあの国民的番組なのでしょう。いつも笑顔でポジティブなお子様向け番組の裏側は、本当なこんな感じかも!?という大人目線の笑いが満載です。主人公・体操のお兄さんを務める表田裏道こと“うらみちお兄さん”が繰り広げる世界観が、とにかくシュールで面白いです。超ネガティブな性格でありながら、子供向け番組の出演者として子供と対峙する様子は、笑いを誘います。うらみちお兄さん以外にも、恋愛がうまくいかない闇を抱えた歌のお姉さんと、「チン」というフレーズが入った言葉を聞くと笑いが堪えられない、幼稚園児並みの下ネタが好きでド天然な歌のお兄さんの二人が共演者として脇を固めます。着ぐるみのウサオ君・クマオ君の中身の人たちは裏道が卒業した体育大学の後輩にあたり、とても子供には聞かせられない大人の会話を繰り広げます。うらみちがつぶやく台詞には人生の悲哀が込められていて、なかなかの名言だなと思うこともしばしばです。過酷な番組の収録や公式グッズ作成などの様々な試練をネガティブにこなしていくうらみちお兄さんから、もう目が離せなくなっています。