ファンの間でも評価の分かれる作品
鉄血のオルフェンズは、アナザーガンダムヒストリーという枠組みに入る、機動戦士ガンダムの派生作品です。
大筋としては、火星移民の孤児である主人公たちが、地球生まれが特権階級として君臨する世界で自分たちの居場所を求めて戦うというストーリーです。この話の中では、物語の300年前に厄災戦という人間対機械の戦いがあり、その戦いを勝利に導いたのがガンダムと呼ばれるモビルスーツだという設定になっています。
人間模様なども大変に作り込まれた作品であったのですが、何故評価が定まらないかというと、結末の救われなさに尽きると思います。製作陣によると日本のとある抗争をストーリーの参考にしたとのことで、凄惨な描写は決して少なくありません。それはまだしも、終わり方とそこに至る過程であまりにも主人公サイドのキャラクターが悲惨な形で途中退場させられたので、ファンですらその扱いに怒る、失望するという始末でした。
最終回付近で描かれたシーンはネットミームになっているものもあり、私は好きな作品であるため、大変複雑な気分です。ただ、骨太のストーリーや細部まで作り込まれた設定、シナリオは間違いなく一見の価値あり。ぜひ、多くの人に観てほしい作品です。