美男高校地球防衛部(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

美男高校地球防衛部とは、2015年1月から3月に『美男高校地球防衛部LOVE!』として第1期が、2016年7月から9月に『美男高校地球防衛部LOVE! LOVE!』が第2期として放送されたアニメ作品。
愛の力を授けられたことで、愛の戦士、バトルラヴァーズに変身した男子高校生達の活躍を、まったり、ゆるゆるな日常と友情を織り交ぜながらコミカルに描いている。

一方、生徒会室。
どこからともなく漂ってくるカレーの香りに、錦史郎が激怒する。

そしてマスコミ研究会の部室では、そこで飼育されている金魚、ヒレアシとズンダーが会話を交わしていた。
実はヒレアシはズンダーの上司であり、宇宙テレビのディレクター。
ズンダーはその指示を受け、ヒレアシが携わるテレビ番組制作のために、生徒会を利用して怪人騒ぎを引き起こしていたのだった。
これまで様々な手を尽くしてきたけれど、やはりマンネリ感は否めない。
もっと派手な展開を望むヒレアシは、これまで以上に恨みと不満を抱いていそうな人間を利用するのが良い、とズンダーに進言する。

文化祭当日。
カレーの売り出しに精を出す湯基達とウォンさん。
そして熱史は防衛部の部室でカレー作りに励む。

生徒会室では、錦史郎が強いカレーの香りに業を煮やす。
香りが漂ってくる方向には、模様替えの際に存在が明らかになった扉があり、錦史郎はその扉を開く。

するとそこには、熱史の姿があった。
敵対する防衛部と征服部、生徒会。
その部屋は、実はひとつの扉でつながっていたのだった。

かつてはとても仲が良かった熱史と錦史郎。
突然のことに驚く熱史は、しかし、カレーを食べる?と錦史郎に声をかける。
だが錦史郎は、それを強く拒否。
そして感情に任せたまま、オートアイへと変身してしまう。

錦史郎の正体に熱史も変身。
自らがバトルラヴァーズのひとりであることを明かす。

熱史との戦いは宿命であった。
そう話す錦史郎は、更に闇の力にとらわれた存在、ダークオートアイへと変身する。

戦いを繰り広げる熱史と錦史郎。
その姿は文化祭の催し物のひとつとして生徒達に見守られる。

一方、それを見守る湯基達は、同じく錦史郎の様子を心配し、外へと飛び出してきた燻、阿古哉と会う。
何故、熱史が戦っているんだ、と言う煙。
そして、会、つまり錦史郎が自分たちの言葉に耳を貸さないなんてよほどのことだ、と言う阿古哉。

その会話で、両者もまた、互いの正体に気が付く。
どう言うわけか(ウォンさん曰く『ゴニョゴニョっとね』)、両者が対峙する時のモザイクが外れていたのだった。

かくして燻、阿古哉も変身し、煙、立と戦いを繰り広げる。

カレー販売で手に入るはずだった儲けのことを心配する硫黄。
そして湯基は、錦史郎と戦いを続ける熱史の加勢に入る。

加勢に入り、喧嘩を止めるように進言する湯基に、錦史郎は強く拒否する。
そして私は君が嫌いだ、君が私を拒否したあの日から、と錦史郎は熱史に剣を向ける。
しかし当の熱史には、拒否をしたような記憶がない。

ここで挟まれるのは、錦史郎の回想。

ある日、錦史郎は熱史を自宅へと誘う。しかし、今日は用事があるから、とそれを断られてしまう。
そのことが残念でならない錦史郎は、熱史の後をつけた。
熱史はカレー屋の割引券を入手しており、カレー屋にカレーを食べに行く予定だったのだ。

するとその途中で、熱史は煙と会う。
煙もまた割引券を持っており、ふたりしてカレー屋へと向かうことになった。

その一部始終を見つめていた錦史郎は、だからカレーのことを憎むくらいに嫌いになってしまっていたのだ。

そして翌日。
熱史と煙の仲を嫉妬した錦史郎は、熱史の言葉を一切無視してしまう。
そのことに戸惑いつつ、熱史は、もし理由があったのだとしても、それを錦史郎が話したくないのであれば聞き出すのも悪い、と優しさを見せる。
そこからふたりの距離はじょじょに開いていき、今のような状態になってしまったのだった。

そのことを思い出した錦史郎は、更に熱史に向かい、君は誓いを破った、と語気を荒げる。

更に錦史郎の回想は続く。

夜空の下で、流れ星に誓った願い。
そこで錦史郎は、ずっと友達でいようね、と願ったのだった。
それに対して熱史は、それは流れ星に願う必要なんてない、ずっと自分たちは友達だよ、と答えたのだった。

その時の約束が破られた、と錦史郎は強力な攻撃を繰り出す。
苦戦を強いられる湯基と熱史。

一方、『黒玉湯』からは強羅が飛び出していた。
かつてヒレアシの計画(怪人たちによる騒動を番組として放送する)を頓挫させた経験がある強羅は、今回も再び、同じようなことが行われていることに薄々、気づいていたのだった。

湯基と熱史のもとに煙、硫黄、立が合流し、錦史郎のもとにも燻、阿古哉が合流する。
その様子を番組として放送していたヒレアシが、その反響の高さに喜ぶ中、いよいよ防衛部と征服部の直接対決が始まる。

第12話『愛よ永遠に Love Forever』

話し合いを求める防衛部に対し、錦史郎はあくまでも自分の力による世界の粛清を強行しようとする。
その時、強羅の叫びが響き渡る。
その手には、捕えられたヒレアシ。

全ては全宇宙に向けたリアリティショーであり、防衛部と征服部の戦いの様子は番組として放送されている。
ヒレアシはズンダーを地球に送りこみ生徒会を利用して、あるいはマスコミ研究会を操ることで、番組を盛り上げるための展開を次々と発生させていたのだ。

ヒレアシが明かした真相に防衛部、そして征服部はあっけにとられる。

特に、自分が隠しに隠してきた熱史への思いを暴かれていたと知った錦史郎のショックは相当なものだった。
そんな錦史郎に対し、ズンダーは防衛部との戦いを続けるように命令する。
しかし錦史郎は、今さら、戦いを続けても空しいだけ、とその命令を拒否する。

ならば仕方がない、とズンダーとヒレアシは、強羅に目をつける。

かつて、今と同じような計画を立てたヒレアシの前に、初代バトルラヴァースとして立ちはだかった強羅。
その強羅を薪割り怪人に変身させ、バトルラヴァーズと戦わせると言うのが、ズンダーとヒレアシのこの期に及んでの悪あがきだった。

強力な攻撃を繰り出す強羅。
苦戦を強いられるバトルラヴァーズ。

強羅の薪割り怪人としての攻撃が、茫然自失状態の錦史郎を直撃しようとしたその瞬間。
それを熱史が身を挺してかばう。

自分をかばいケガを負った熱史に、錦史郎は何故、と問いかける。
それに対し熱史は、錦ちゃんはもう違うかもしれないけど、俺は錦ちゃんのこと友達だと思っているから、と答える。
そこでようやく、錦史郎は昔のように、熱史のことを、あっちゃん、と呼ぶことができたのだった。

バトルラヴァーズたちの協力技も強羅には通用しない。
しかし、湯基の強い呼びかけに、ようやく強羅は我を取り戻しそうになる。

その時、湯基の体に変化が生じる。
白い羽をまとった、まるで天使のようなその姿に、ウォンさんはモアベターラブメイキングが発生した、と歓喜の声を上げる。
全てにおいてモアベター、つまりより強い愛の力により、強羅は無事、浄化される。

しかしまだあきらめがつかないズンダーとヒレアシは、ロボットに変形。
その攻撃から防衛部を救ったのが、征服部だった。

自分が無視した時、もっと八つ当たりをしたり、理由を聞いたりして欲しかった。
ようやく、そんな自分の思いを熱史にぶつけることができ、錦史郎と熱史の関係は修復。
そして防衛部、征服部、共にモアベターに進化を遂げ、協力技でズンダーとヒレアシが変形したロボを撃破する。

そして後日。
『黒玉湯』では、いつものように薪割りに励む強羅、湯を楽しむ防衛部、その防衛部と楽しそうに会話をする征服部の姿があった。

第2期『美男高校地球防衛部LOVE!LOVE!』

第1話『愛、再び!』

『地球滅亡できるかな?2』を打ち切りに追い込み、地球の平和を守った防衛部。
そして防衛部との和解を果たした征服部こと生徒会は、平和な日々を送っていた。

その日も、『黒玉湯』でのんびりと湯を楽しんでいた防衛部。
そこに生徒会の面々が訪れてくる。

実は生徒会の3人は、海外への留学が決定していた。
錦史郎は、熱史にその見送りに来てほしいことを伝えるために、熱史と入浴する。
しかし仲たがいしていた時間が長かったため、どうしてもその思いを素直に伝えることができない。
そして熱史も、なかなか錦史郎の思いを聞き出すことができず、2人は湯にのぼせてしまう。

そんな2人の胸の内を、多少なりとも知っている周りは、素直になれない2人の姿にやきもきする。
しかし、そういうことに鈍い湯基があっさりと、生徒会に、見送りに行ってもいいか、と問う。
錦史郎は好きにすればいい、と答え、熱史は湯基に対して礼を述べるのだった。

生徒会は『黒玉湯』を去り、再び、防衛部は湯を楽しむ。
するとそこに、砂時計怪人があらわれる。

ヒレアシとズンダーの野望は打ち砕き、それにより怪人もあらわれなくなったはず。
なのに何故、怪人が、と防衛部は訝しむが、とりあえず変身することに。
ところがラブブレスレットが消えてしまい、変身をすることができない。

砂時計怪人が繰り出す砂の攻撃に苦しめられる防衛部だったが、湯基の友人たちが騒いでてるのだと勘違いし、それをとがめに来た兄、強羅の出現によって、砂時計怪人は姿を消し、どうにかその場は事なきを得る。

しかし翌日。
防衛部の部室に行くと、そこには砂時計怪人の姿があった。

生徒会の見送りに行きたいから、とりあえず暫くの間、戦闘は待ってくれないか、と頼み込む防衛部。
しかし砂時計怪人はそれを拒否し、攻撃を繰り出す。
変身することができず、苦しめられる防衛部。
すると、そこに謎の光が降り注ぎ、姿を消していたウォンさんがあらわれた。

ウォンさんの力により、ラブブレスレットが復活。
湯基達は変身し、砂時計怪人と本格的な戦闘に挑む。

一方、空港では出発直前の生徒会の姿があった。
見送りに見ない防衛部の面々に、阿古哉は、もともと防衛部のことなんて信用していない、と言葉を口にする。
その言葉を受け、錦史郎は言葉を返す。
来る。あっちゃんは約束を守る、と。

変化のない、永遠の存在になりたい、と攻撃を繰り返す砂時計怪人。
湯基は、人は変化をしてこそ力と夢を手に入れることができる存在だと言い放つ。
そして、砂時計怪人を浄化させる。
その足で、急いで空港へと向かった防衛部は、ギリギリではあったが、錦史郎達を見送ることに成功したのだった。

一方、夕暮れの眉難高校では、2人の生徒の姿があった。
ウォンさんのコントロール範囲から距離を置いてしまったため、一時的に死体と化している俵山に話しかけるその生徒たち。
その正体は、2期で防衛部の前に立ちはだかる存在、双子の別府月彦と別府日彦だった。

第2話『愛はカゲロウ』

美しさは罪。そして美しさを兼ね備えている自分は、罪なる存在。
そんな思い込みを抱いている、眉難高校の生徒、大宇曽造那。
しかし周囲の人間からは、当然のような馬鹿にされる日々を送っていた。

何故、周囲の人間は自分の美しさがわからないのか。
美しさとは、これほどまでに罪で、孤独なものなのか。

1人、悲嘆にくれる彼の前に、交換留学生として眉難高校にやって来た双子の兄弟、別府月彦と別府日彦が姿をあらわす。
その美しい姿に、造那はあっと言う間に、彼らに魅了されてしまう。

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