仮面の忍者 赤影(Akakage)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

「週刊少年サンデー」に連載された横山光輝原作の漫画『飛騨の赤影』を実写化。1967年4月から1968年3月まで全52話がフジテレビ系列で特撮テレビドラマとして放送された。金目教篇、卍党篇、根来篇、魔風篇の4部構成で進行する。木下藤吉郎が飛騨の国から呼んだ赤影、青影、白影の3人がお互いに協力して悪の忍者集団を粉砕し、世の中を平和に導いていくヒーロー時代劇。

『仮面の忍者 赤影』のあらすじ・ストーリー

第1部「金目教篇」

豊臣秀吉がまだ木下藤吉郎だった頃、琵琶湖の南に金目教という怪しい宗教が流行っていた。それを信じないものは、恐ろしい祟りに見舞われるという。
その正体はなにか?藤吉郎は金目教の秘密を探るため、飛騨の国から仮面の忍者を呼んだ。(第1部オープニングナレーションより)

甲賀流忍者である祈祷師・甲賀幻妖斎は、霞谷(かすみだに)を本拠地に巨大な石像・金目像を守り神とする謎の宗教・金目教を広めようとしていた。
天下泰平を願う木下藤吉郎は、金目教の正体を暴こうと飛騨の里の”影一族”に助けを求め、赤影、青影、白影の三人の忍者が駆けつける。
幻妖斎は、奇怪な妖術を使う甲賀忍者の一団”霞谷七人衆”を次々と送り込み霞谷へ向かう赤影たちの行く手を阻もうとするが、ことごとく倒されてしまう。
霞谷に着いた赤影たち三人は、金目教に乗り込むが、守り神の巨大な石像・金目像が突如動き出し徹底抗戦、なかなか幻妖斎を討つことが出来ない。
その後、幻妖斎は霞谷を離れ、将軍家制圧の目論見で京の都へ向かった。赤影、青影、白影も幻妖斎を追って京に向かう。
そして幻妖斎との最後の戦い。金目像が機械仕掛けであるからくりを見抜いた赤影は金目像の内部に潜入、爆薬で破壊し金目教は壊滅する。

第2部「卍(まんじ)党篇」

織田信長が活躍した頃、海を渡って来た奇怪な妖術者の群れが、ギヤマンの鐘を求めて各地を襲撃した。世界を制覇を狙う卍党の仕業である。
強烈なエネルギー製法を秘めた鐘三つ。日本の平和を願う信長は、卍党の野望を粉砕すべく、飛騨の国から仮面の忍者を呼んだ。(第2部オープニングナレーションより)

日本へ向かうポルトガル船がことごとく沈没するという怪事件が起こる。
その頃、大阪湾の堺商人のもとを訪れていた織田信長は、南蛮人ペドロが発明した巨大エネルギーの秘密を隠した”ギヤマンの鐘”と呼ばれる三つの鐘の一つ「デウスの鐘」を手にしていたが、海中から現れた”卍党”と名乗る怪忍者に襲われ、赤影、青影、白影が駆けつけるが、「デウスの鐘」を奪われ逃げられてしまう。
卍党は、金目教と共に滅びたと思われた甲賀幻妖斎が、巨大な円盤型の要塞”大まんじ”を基地とし、甲賀忍者の新たな七人衆を擁する忍者集団で、ギヤマンの鐘の秘密を探っていた。
そして、ギヤマンの三つの鐘「デウスの鐘」「マリアの鐘」「サタンの鐘」を手に入れるべく次々と七人衆を繰り出し、彦根から四国の島々へ、美しい海を舞台に赤影たちと卍党は激しい争奪戦を繰り広げる。そして三つの鐘が揃った時、鐘の導きにより、海底に沈んだという島を見つけた赤影と幻妖斎。島の地下には人口太陽を利用した村があり、科学者ペドロが住んでいた。幻妖斎はペドロを大まんじに乗せて島を立ち去るが、白影が内部に仕掛けていた爆弾により大破。卍党の最後と共に、ペドロは尊い犠牲となった。

第3部「根来篇」

悪大将、夕里弾正の反乱を知った織田信長は、居城清州から小人数を率いて京の都に急いだ。しかし、その道筋には弾正に味方する根来の忍者が、恐ろしい怪獣を操って待ち構えている。道中の無事を願う信長は、飛騨の国から仮面の忍者を呼んだ。(第3部オープニングナレーションより)

悪名高き大和の国の武将・夕里弾正は、巨大な怪獣を使う根来忍者の一派である根来十三忍の頭領・暗闇鬼堂(くらやみきどう)に信長の暗殺を依頼、目的成就の暁に「夜の世界を譲り受けること」を条件に承諾する。早速、信長のいる岐阜城に第一の刺客を送るが、そこには赤影、青影、白影の三人が待ち受けていた。
翌朝、信長は京へ出発する。そして赤影たちは信長を守るため護衛に付くことになる。
根来十三忍は、信長の道中を狙い次々と刺客を繰り出してくる。しかも刺客はそれぞれ巨大な怪獣を使って攻撃してくる。何とか京へ近付くも、京への道には敵方の手配がなされ入ることが出来ない。そんな折、暗闇鬼堂に信長と青影を拉致され、根来の里・暗闇寺に捕らわれてしまう。だが、救出に向かった白影は夕里弾正を、赤影は暗闇鬼堂をそれぞれ討ち果たし、悪は滅び、信長は無事に京へと向かうのであった。

第4部「魔風篇」

飛騨の国、影一族に伝わる黄金の仮面はあらゆる忍者にとって憧れの的、栄光のシンボルであった。そしてまた、仮面には、莫大な黄金の謎が秘められているのだ。この仮面を奪い、忍者の王座を狙うものが現れた。怪忍獣を使う魔風雷丸である。起て!仮面の忍者!(第4部オープニングナレーションより)

魔風十三忍の頭領・魔風雷丸(まふういかずちまる)は、赤影たちの故郷「影の里」に伝わる、”黄金の仮面”を狙って里を全滅させ、赤影の父で里の頭・烈風斎を襲う。赤影たちが駆け付けた時すでに遅く、烈風斎は亡き者になっていた。そして”黄金の仮面”は、青影の姉・陽炎に託されていたが、雷丸の手で奪われ陽炎も人質に捕らわれてしまう。
魔風十三忍の忍者が次々と怪獣と共に現れ、赤影たちを攻撃してくる中、一度は陽炎を取り戻すが、今度は伊豆山中の魔風の砦に陽炎を連れ去られてしまう。
”黄金の仮面”と陽炎を取り戻すため、里の敵を討つため、赤影、青影、白影の三人は、魔風の砦に乗り込むが、逆に魔風の罠にはまり三人とも捕らえられてしまう。だが絶体絶命のピンチを救ったのは、黄金の仮面の秘密を知る陽炎の呪文だった。その呪文で仮面が巨大化し、光線を発射し雷丸を討ち果たす。
かくして赤影は黄金の仮面を着け、飛騨の里の再興のため、青影、白影、陽炎と飛騨へ帰るのであった。

主な登場人物・キャラクター

赤影(演:坂口祐三郎)

忍びの名門、飛騨の里「影一族」の長、烈風斎の子息であり一番手の忍者。
木下藤吉郎や織田信長といった戦国武将の命を受け、青影、白影と共に、様々な忍術を駆使し、幻妖斎を始め次々と現れる忍法者たちと戦う。
白馬に乗り、赤い仮面と赤いマフラーがトレードマークだが、一般民に変装しているときは素顔をさらしている。
透視能力、光線や弾丸技、飛行術など、数々の”飛騨忍法”を使う無敵のスーパーヒーロー。

青影(演:金子吉延)

赤影と同じ「影一族」の少年忍者で、赤影、白影と共に行動し活躍する。
水玉模様の青いマフラーをしていて、鎖鎌を武器に大人顔負けの術をたくさん心得ている。
いつも陽気で、すばしっこく、鼻に手を当て「だいじょーぶ!」や「がってんがってん、しょーち!」が決め台詞。
第4部で飛騨の里の実姉・陽炎が登場する。

白影(演:牧 冬吉)

赤影、青影と同じ「影一族」の初老の忍者で、赤影には忠義を尽くし、青影とは孫のように接し、行動を共にする。
白いマフラーをしていて、白地に「影」と書かれた大凧に乗って空を飛ぶ。また、槍術にも長け、豊富な知識とアイデアを繰り出す忍術のベテラン。
第2話から登場し、赤影、青影のピンチ救うことが多く、頼りになる気さくなおじさんである。

甲賀 幻妖斎(演:天津 敏)

金目教の幻妖斎

甲賀流忍者でありながら、謎の宗教・金目教の教祖となり、自ら祈祷をして民衆を従える。
天敵である赤影たちに対しては、甲賀忍者の一団である霞谷七人衆の統領として、次々に忍者を繰り出し攻撃を仕掛ける。
やがて本拠地を霞谷から京都に移し、金目教の力を誇示して天下統一を狙おうとするが、霞谷七人衆はすべて討ち果たされてしまう。
最後は自ら金目像を動かして比叡山に迫るが、赤影に金目像を破壊され金目教は壊滅する。

卍党の幻妖斎

金目教壊滅後、ギヤマンの鐘の秘密を手に入れ世界制服を企む”卍党”の統領として登場する。
白い衣装、白いマントを羽織り、飛行と潜水の能力を持つ円盤型の要塞基地「大まんじ」を本拠にしている。
甲賀忍者集団「うつぼ忍群」に属する七人衆を使い、赤影たちとギヤマンの鐘の争奪戦を展開するが、最後は白影が大まんじに仕掛けた爆薬で爆死する。

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