ヒストリエ(Historie)のネタバレ解説・考察まとめ
2003年から「月刊アフタヌーン」で連載されている岩明均による歴史漫画。マケドニア王国のアレクサンドロス大王に仕えた実在の人物である書記官エウメネス。古代オリエント世界を舞台に、名家の息子として育てられた彼が陰謀によって一時は奴隷に身を落としながらも徐々にその才能を開花させていく様が描かれる。
アリストテレス
哲学者。ペルシア帝国にスパイ容疑で追われていた時にエウメネスと知り合い、助けてもらう。マケドニア王フィリッポスと友人で、ミエザに学校を建てる際招聘され、アレクサンドロスをはじめ次代の幹部候補生たちの教育を請け負った。
アンティゴノス(フィリッポス)
マケドニア軍に包囲されるカルディアでエウメネスが出会った隻眼の商人。取り囲むマケドニア軍の示威行動を見抜いた洞察力や街に入り込むための弁舌に感心し、自分の下で働くよう勧誘する。カルディアを出る際、マケドニア王フィリッポスである正体を明かす。背格好自体は巨漢ではないが、その存在感から一つ眼巨人キュクロプスにたとえられる。
パルメニオン
マケドニアの将軍。堂々たる体躯で「その威信は王に次ぐ」とまで言われる。その威厳からエウメネスは最初この人物をマケドニア王かもしれないと想像した。
ヒエロニュモス
エウメネスの養父。カルディア随一の実力者で街の顔役でもある。奴隷売買に携わる商売をしていた。エウメネスを養子にしたきっかけは、スキタイ人を捕らえる際、幼児ながら実母の死体を見ても動じない彼に英雄の血を感じ取ったことから。ヘカタイオスの謀略により死亡。
ヘカタイオス
ヒエロニュモスの側近。スキタイ人奴隷トラクスが脱走した際に生じた混乱に乗じてヒエロニュモスを謀殺し、カルディア随一の実力者となる。謀略を見抜かれエウメネスに査問会で追及されるが、逆にエウメネスの出自を暴露することで奴隷の身分に追いやることに成功する。カルディアがマケドニアの軍門に下った後、マケドニアの役人となったエウメネスと再会し下手に出ざるを得ない状況に屈辱感を感じている。
ゲラダス
ヒエロニュモスの部下。ヘカタイオスと共謀しトラクスの脱走を契機としてヒエロニュモスを暗殺する。エウメネスがカルディアに戻った際に復讐しに来たと思い込み襲い掛かるが、返り討ちにあい死亡する。
カロン
ヒエロニュモス家に仕え、幼少期のエウメネスに付き世話をしていた奴隷。エウメネスは覚えていないが、奴隷狩りの際、幼いエウメネスを盾にし実母が惨殺されるきっかけとなった。エウメネスが奴隷としてカルディアを離れてほどなくして、こつこつためたお金で自身を買い取り奴隷の身分を脱する。その後10年余りでアテネの将軍フォーキオンに「信頼できる友人」と言わしめる地位まで上り詰め、それまで拒絶されていたエウメネスがフォーキオンと面会を許されるきっかけとなる。
トラクス
スキタイ人奴隷。鎖に繋がれたまま奴隷生活を送っており、日常的に苛烈な虐待を受けていた。鎖を外されたことをきっかけに主人一家を惨殺し、カルディアからの脱走を試みる。常人離れした身体能力と剣の腕で市民兵を次々に殺傷するが、最後には討ち取られる。
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目次 - Contents
- 『ヒストリエ』の概要
- 『ヒストリエ』のあらすじ・ストーリー(第1部)
- プロローグ
- 少年期(カルディア)
- 少年期-青年期(パフラゴニア)
- 故郷カルディアへ
- 『ヒストリエ』のあらすじ・ストーリー(第2部)
- マケドニア首都ペラへ
- アレクサンドロスとヘファイスティオン
- ペリントス、ビザンティオン遠征
- カイロネイアの戦い
- 主要登場人物・キャラクター
- エウメネス
- アリストテレス
- アンティゴノス(フィリッポス)
- パルメニオン
- ヒエロニュモス
- ヘカタイオス
- ゲラダス
- カロン
- トラクス
- サテュラ
- ダイマコス
- テレマコス
- アッタロス
- エウリュディケ
- アレクサンドロス
- ヘファイスティオン
- オリュンピアス
- アンティパトロス
- フォーキオン
- 『ヒストリエ』の用語
- オデュッセイア
- ヘロドトス
- 『ヒストリエ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- エウメネスの絶叫
- 「書物から得た知識の多くが、ほったらかしにしておけばいつまでも“他人”なのだが、第三者にわかりやすく紹介してみせる事で、初めて“身内”になってゆく」
- 大蛇に呑まれる男
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