涼宮ハルヒの憂鬱（アニメ）のネタバレ解説・考察まとめ

3年前の七夕

「笹の葉ラプソディ」にて出てくるキーワード。
当時中学1年生だった涼宮ハルヒが、東中の校庭で地上絵を描いた出来事の日のことを指す。キョンは指令を受けたミクルによって3年前の七夕にタイムスリップし、キョンを待っていた大人バージョンのミクルに言われるがまま、中学1年生のハルヒと出会う。そこで、地上絵を描くハルヒのことをを手伝った。
この時キョンはハルヒに対して、ジョン・スミスと名乗っている。この出来事はハルヒに大きな影響を与えており、ジョン・スミス（未来のキョン）との会話で宇宙人・未来人・超能力者の存在を信じ、後に北高に入学した理由に繋がっている。なお、ハルヒはジョンとの出会いを誰にも話していない。
その後、キョンはミクルがTPDDを失ったために元の時代に戻れなくなるが、3年前の長門に助けられ、元の時代に戻る事にができた。

対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース

人間などの有機生命体と言語を介して直接的にコミュニケートするために、情報統合思念体が創造した人型のアンドロイド。具体的には、長門や朝倉のことを指し、他にも存在を明かしていないだけで、存在している可能性がある。それぞれが情報統合思念体の各派閥（「主流派」「急進派」「穏健派」「革新派」「折衷派」など）に属している。情報操作能力によって周囲の環境や時空を変化させ、「同期」をすることで、過去や未来の自分自身と記憶を共有する事ができるなど、作中でも屈指の能力を駆使することができる（ただしこれらの能力の使用には情報統合思念体の許可が必要である）。

未来人

朝比奈みくるのように、「未来」から来た調査員。いくつにも分岐する未来のうち、自分達の属する未来へと向かうように歴史を調整することを目的としている。

禁則事項

「禁則」とも呼ばれる。未来人であるミクルが、キョンたち現代人に対して、共有してはいけないような知識などのことを指す。
未来人は時間移動の際に強力な精神操作を受け、禁則事項にあたる情報を強制的に口にできないようになっている。相手が既に知っている用語・情報であれば問題なく口にできる。未来人個人の権限とも関係しており、権限が弱いほど言える範囲は狭い。
キョンが朝比奈に未来に関することを聞く際、大抵「禁則事項です」と言って回答をはぐらかす。

既定事項

未来人から見て過去に発生した事象のうち、各未来人にとって有益となる事象のことを指す。

時間平面理論

時間が1次元的なものではなく、2次元的なものであるという理論。
例えば、七夕の日にキョンとミクルが3年前にタイムスリップしハルヒと会った後、ハルヒはキョン（ジョン・スミス）のことを認識したまま時間は進むが、その時間を生きる3年前のキョン自身はそのことを知らないため、同じ時間を生きている両者が別々の時間軸上に生きているということを指す。

時間震動

「時空震」とも呼ばれる現象。時間平面に力が加えられて変異する際に発生する、時空の歪みのような現象であるといわれている。
発生元はハルヒであり、3年前に自らの意思とはかけ離れたところで発生し、時間平面に大きな断層を生じさせた。その影響で未来人たちは3年前より過去への時間遡行が不可能となった。
ハルヒのような1人の人間が時間平面に歪みを生じさせた詳細は不明である。

STCデータ

未来人が主に時空の歪みを管理しているものであり、正式名称感度時間制御（Sensitivity Time Control）のことを指す。
これが改変されてしまうと、時間に歪みが生じてしまい、日常に変化が生じてしまう。実際、映画『涼宮ハルヒの消失』では、ハルヒと古泉が別の高校に通っていることになったり、長門が普通の女の子になったりと、考えられないような時間の歪みが生じている。

TPDD

「タイム・プレーン・デストロイド・デバイス （Time Plane Destroyed Device：時間平面破壊装置）」の略。平たく言えば、タイムマシンのことをさす。「航時機」とも呼ばれ、未来人が時間移動の際に使用する。ただし、物理的な装置として存在しているわけではなく、使用者の脳内に無形で存在するという。「笹の葉ラプソディ」では、ミクルが紛失しており、取り乱した場面がある。また、彼女程度の権限では、使用するにあたって上司からの許諾が必要となる。
その名の通り、時間平面を破壊することで時間移動を可能にしているため、通過した時間平面には穴状の痕跡が残り、そのことで時空に歪みが生じてしまう。その歪みの修復には再度TPDDを使う必要があり、それによって新たな歪みができてしまうため、長門たちからはタイムスリップにおいて有効な手段だと思われていない。

超能力者

古泉などの「機関」に所属するメンバーが持っている力のことを指し、ハルヒが作りだした閉鎖空間を察知・侵入し、赤い球体に変化して神人へ攻撃できるという者のことを言う。それ以外は普通の人間と変わりはなく、普段から念力を使えるといったことではない。これらの能力は突然発現したらしく、古泉はハルヒによってその力が与えられ、同じ力に目覚めた人間が他にもいることや、神人を倒すという役割を悟ったと語っている。
彼と同じ力を持つ超能力者は地球全土で10人程度しかいないらしく、その全員が「機関」に所属しているという。

機関

古泉と同じ「超能力」を持つ者たちによって3年前に発足された組織。古泉と同じ力を持つ超能力者が数名所属しているが、古泉も組織の実態を把握しきれていない。彼以外にも数人のエージェントが古泉と同じように学校へ潜入しており、中には生徒会長のような校内のことを把握しているものもいる。世界の「現状維持」を活動目的としており、閉鎖空間における神人を消滅させるほか、ハルヒがストレスを溜めないために様々な対策を実施している。そのため、SOS団の活動のバックアップも行っており、夏の合宿の際には合宿先を用意し、疑似的な殺人事件を起こすなどしてハルヒを楽しませることに努めている。
また、数々のスポンサーがついているらしく、莫大な金額を動かしているが、主にハルヒのストレス対策に費やされている。ミクルが所属している未来人たちとは、ハルヒの能力の解釈や求める役割に違いがある。そのため、作中でも古泉とミクルの考え方が異なることから、敵対とまではいかないまでも、お互いネガティブな印象を抱いている様子が描かれている。

閉鎖空間

ハルヒの精神状態が不安定になると出現する空間。出現する頻度も場所も不定で、生命体が存在しない以外は現実の空間と見た目は同じだが、全体に灰色がかっていて薄暗く、太陽の光は見えない。電気は通っており、スイッチを入れれば電灯はつく。通常、一般人では侵入できず、古泉のような超能力者の力を使ってでしか入ることはできない。
また、閉鎖空間が存在することで、この先一体どうなるかは具体的にはわかっておらず、古泉たち機関の推測では、閉鎖空間が大きくなると、実世界がなくなるのではないかと言われている。