
『ラバランチュラ 全員出動!』とは、2015年のアメリカ映画。アメリカのテレビ局であるSyfyオリジナルで制作されたテレビ映画で、アメリカでは劇場公開されなかったが、日本では2016年に「未体験ゾーンの映画たち 2016」において上映されている。派手なパニック描写と笑えるカメオが見どころの、いわゆる「B級モンスター作品」としてカルト的な人気を獲得している。サンタモニカ山の噴火で地上に現れた、溶岩を吐く巨大なクモ型のモンスター「ラバランチュラ」に対抗する人類の姿を描く。
『ラバランチュラ 全員出動!』の概要

『ラバランチュラ 全員出動!』(ラバランチュラ ぜんいんしゅつどう!)とは、2015年のアメリカ映画。アメリカのテレビ局であるSyfyの完全オリジナルで制作されたテレビ映画で、アメリカでは劇場公開されなかったが、日本では2016年にヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田で開催された「未体験ゾーンの映画たち 2016」において上映されている。2016年にはDVDも発売され、その後はAmazon Prime VideoやThe Roku Channel、Pluto TVなどでのストリーミング配信も行われている。また、本作が好評だったことから続編にあたる『ラバランチュラ2』も制作され、こちらもDVDが発売されている。
サンタモニカ山の噴火で地上に現れた、溶岩を吐く巨大なクモ型のモンスター「ラバランチュラ」に対抗する人類の姿を描く、派手なパニック描写と笑えるカメオが見どころの典型的なB級モンスター作品。映画俳優を職業とする主人公が、映画の特殊効果を武力に転換してモンスターに抗うという斬新な設定が評判となっている。
巨大ザメと竜巻という異色の組み合わせで人気を博した映画『シャークネード』シリーズの主人公、フィン・シェパードのカメオ出演や、コメディ映画『ポリスアカデミー』シリーズの俳優陣が登場していることも話題となった。
『ラバランチュラ 全員出動!』のあらすじ・ストーリー
巨大グモの出現
かつては大スターだったものの、今は落ち目でB級映画に細々と出演するくらいになってしまってた俳優のコルトンは、かつての栄光が忘れられず、大きな態度で出演映画のスタッフと衝突する日々を送っていた。ある日も特殊効果の方法でスタッフと喧嘩になったコルトンはカッとなって撮影を打ち切り、家に帰ろうと車を運転していた。すると突然大きな地震に襲われ、さらに眼前のサンタモニカ山が噴火する。ハイウェイに降り注ぐ火の塊に慌てる人々をさらにパニックへ追い込むように、サンタモニカ山からは溶岩を吐き出す巨大なクモ、ラバランチュラまで湧き出してきた。コルトンは大慌てで自宅へ逃げ帰る。
ちょうどその頃、妻も同じようにクモに襲われていたが、キックボクシングのインストラクターとして格闘技を極めた彼女は、難なく自力で撃退していた。
帰宅したコルトンと妻は避難しなければと慌てるが、街に遊びに出かけた息子がまだ帰ってきていなかったことから身動きが取れない。息子の身を案じたコルトンは、救助のために再び街へ向かうことになる。
映画の特殊効果で危機を脱却
息子を探すさなか、コルトンは出会う人々を次々に救助し、避難を促す。しかし、かつての彼がスターだったことを知っている人々は、これが映画の撮影だと思ってあまり真剣に受け止めてくれることはなかった。スターだった当時から大ファンだと言ってくれた男性を仲間にし、辛くも街へたどり着いたコルトンは息子を探し始める。
街もまた、ラバランチュラの大発生によりパニックに陥っていた。
息子のワイアットは、2人の友達と共になんとかラバランチュラから逃げ回っていた。しかし一緒に街に来ていたガールフレンドがラバランチュラに噛まれ、全身をその子どもに食い破られて命を落とす。さらにもう1人の友人のイーライもまた、逃げている最中に死んでしまう。ワイアット自身にも命の危機が迫る中、彼は間一髪のところでコルトンと再会を果たすことができた。
ラバランチュラたちは地下のマグマだまりのような所を巣としていることが発覚する。コルトンは自身が出演する映画のスタッフたちに特殊効果の爆薬を使って地下を爆破してはどうか、と提案し、それを実行することになる。
コルトンは息子に励まされて自身を奮い立たせ、かつての映画で使用したボディスーツをまとい、親玉の巨大グモに爆薬を仕掛ける役を買って出る。
背中にジェットパックを身に付けて空を飛び、爆薬で見事ラバランチュラを殲滅したコルトンは、人々からの尊敬と感謝を集めて再び大スターとしての人生を歩み始めるのであった。
『ラバランチュラ 全員出動!』の登場人物・キャラクター
コルトン・ウエスト(演:スティーヴ・グッテンバーグ)

画像中央がコルトン
本作の主人公。かつては大作映画に数多く出演するスター俳優だったが、今は落ち目でB級映画に出る程度となっている。巨大グモ「ラバランチュラ」が出現した日は映画の撮影を切り上げて家に帰る途中で、妻と合流後に息子を助けに街へ戻った。
激昂しやすいが機転は利く一面があり、ラバランチュラの巣を突き止めた際は、映画の特殊効果の爆薬を使用して駆逐する案を出した。息子を救助しに街へ戻る道中で出会った人を救助し、自ら親グモに爆薬を仕掛けに向かうなどの活躍が認められ、最後はスターへ返り咲いた。
オリビア・ウエスト(演:ニア・ピープルズ)

コルトンの妻。キックボクシングのインストラクターをしているため、ラバランチュラを相手にしても普通に戦闘に持ち込み、勝利を収めている。
ワイアット・ウエスト(演:ノア・ハント)

コルトンの息子。ガールフレンドのジョーダンと友人のトラヴィス、イーライと共に街へ遊びに出ていたことでラバランチュラ出現児のトラブルに巻き込まれる。コルトンと合流後は、両親の精神的支柱として奮闘する。
クリス(演:パトリック・レナ)

画像左がクリス
子供の頃からコルトンの映画を鑑賞して育ってきた熱狂的ファン。街へ向かう途中のコルトンと出会い、彼に同行。道すがらで人々の救助などの役割を担った。
マーティ(演:マイケル・ウィンスロー)

画像左がマーティ
コルトンが出演する映画の特殊効果を担当するスタッフ。ラバランチュラ駆除において、爆薬などの知識の面でコルトンをフォローした。
目次 - Contents
- 『ラバランチュラ 全員出動!』の概要
- 『ラバランチュラ 全員出動!』のあらすじ・ストーリー
- 巨大グモの出現
- 映画の特殊効果で危機を脱却
- 『ラバランチュラ 全員出動!』の登場人物・キャラクター
- コルトン・ウエスト(演:スティーヴ・グッテンバーグ)
- オリビア・ウエスト(演:ニア・ピープルズ)
- ワイアット・ウエスト(演:ノア・ハント)
- クリス(演:パトリック・レナ)
- マーティ(演:マイケル・ウィンスロー)
- テディ(演:マリオン・ラムジー)
- ドリス(演:レスリー・イースターブルック)
- パイレート・ジャック(ラルフ・ガーマン)
- エリック・フォン・ストゥルーベル博士(演:タイム・ウィンターズ)
- アーニー(演:ダニー・ウッドバーン)
- ブリトニー(演:フェリシャ・クーパー)
- フィン・シェパード(演:アイアン・ジーリング)
- ジョーダン(演:ダイアナ・ホッパー)
- トラヴィス(演:ザック・グッドスピード)
- イーライ(演:ベン・スノーデン)
- 『ラバランチュラ 全員出動!』の用語
- ラバランチュラ
- 『ラバランチュラ 全員出動!』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- フィン・シェパード「悪いがサメ退治がある」
- 『ラバランチュラ 全員出動!』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 観客を楽しませた「B級映画らしい」カメオ出演やオマージュ