まるでRPG!? 映画「ラバランチュラ」で火を噴くクモが大暴れ!
サメと同じくらいB級映画ではお馴染みとなった巨大グモの映画。この映画では火山の噴火によって出現したクモが火を噴きます。なぜ火山でクモなのかは不明。突如として現れたモンスターに落ちぶれた俳優が決死の覚悟で挑む、トンデモB級映画「ラバランチュラ」をご紹介致します。
あらすじ・ストーリー
20年前、主演作が大ヒットして一気にスターダムにのし上がったコルトン(スティーヴ・グッテンバーグ)だが、今やB級作品くらいにしか出演できないほど落ちぶれていた。過去の栄光にすがる彼はまたしてもスタッフと衝突し、撮影現場を後にする。頭に血が上ったコルトンがハイウェイを暴走中、突如サンタモニカ山が噴火し……。
ツッコミどころ満載のB級の中のB級映画
ツッコミどころが多すぎて逆にツッコめないという筋金入りのB級映画。真面目に作ってこの出来ならばすぐに放り出してしまいそうですが、スタッフもぶっ飛んだ状態で作っていそうなのでなかなか面白かったです。細かいことは気にしてはダメ。何も考えないで、過ぎ行く画面に集中しましょう。おそらく視聴後には何も残りませんが、娯楽映画ってそういうものですよね。
クライマックスに大きなツッコミどころが1つあります。主人公が空を飛びます。一応背中にジェットエンジンぽいものは着けていますが、それで飛べたら苦労はしねえやといった代物。パニックアクション映画がいつの間にかファンタジー映画に変わっていました。さぞ激闘を繰り広げるのだろうと思っていましたが、勝負はあっさりと決着。これはクモ映画ではなく、もしかしたらヒーロー映画なのかもしれないと混乱気味な頭で思わず考えてしまいました。
開始10分でクモが出現するスピーディーな展開がありがたい
何も考えないで観る映画とはいっても展開が遅かったらさすがにだれてしまいます。しかしご安心ください。この映画は開始10分で物語が動きます。火山が噴火し、渋滞する道の上でクモが人々を襲い出すのです。まさかこんなに早く物語が動くとは思っていなかったので、早い段階で作品に没入することができました。83分という短い上映時間の中で、いかにして視聴者の心を掴むかがきちんと考えてあります。もしかしたらただ前置きが面倒なだけだったのかもしれませんが。ありえないと思いますが、この映画を観るとその可能性も捨てきれないんですよね。
まとめ
手放しに称賛できる映画ではありませんが、小難しいことを一切考えずに観られる映画としては1級品でしょう。ツッコミどころが多いとむしろ安心してしまうという、稀有な映画でもあります。適当に観流すも良し、友達と観て呆れるも良し、真剣に観て時間を浪費する感覚を存分に味わうこともできる作品です。人生に何ら影響を及ぼさない映画ですので、お気軽な気持ちでご観賞ください。