
『AIR/エアー』は、2015年のアメリカ映画。人気テレビシリーズ『The Walking Dead』(ウォーキング・デッド)のスタッフが制作に携わり、同作のダリル・ディクソン役で知られる、ノーマン・リーダスが主演を務めて話題となった。外気が放射性物質に汚染され、死の星となった地球を舞台に、地下施設で冷凍睡眠中の科学者たちを守る管理人の男の、心理的駆け引きを描いたSFスリラー。物語は、2人の管理人による緊張感あふれる会話劇を軸に展開する。
冷凍睡眠ポッド

科学者を長期間にわたって冷凍睡眠(コールドスリープ)させ、地球環境が回復するまで保存するための装置。これを点検、整備し、地球の未来のために守るのが、管理人であるバウアーとカートライトの仕事。
『AIR/エアー』(2015年の映画)の名言・名セリフ/名シーン・名場面
バウアー「すまなかった」

最後は命の奪い合いに発展したものの、元は唯一無二の同僚として信頼し合っていた2人
バウアーがカートライトとの戦闘の末、モルヒネを投与されて命を落とす直前に発したのは、まさかの謝罪の一言だった。
普段は軽口を叩きながらふざけて仕事をしているのに、任務の中で発生した緊急事態においては「科学者を犠牲にするべき」という、冷徹なまでの合理性まで発揮して対処しようとする二面性を発揮し、観客を戸惑わせてきたバウアー。
しかし、今わの際で彼は謝罪と共に、自分が地上に妻と子を残して任務に就いたこと、カートライトへの友情や信頼を同時に吐露するのである。
果たしてこの謝罪は、カートライトに対してなのか、地上に置いてきてしまった妻子に対するものなのか。短いセリフながら、観客に「彼の冷徹さも弱さゆえだった」と考えさせる、重みのある一言である。
『AIR/エアー』(2015年の映画)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
『The Walking Dead』(ウォーキング・デッド)制作陣が工夫を凝らしたSFスリラー

本作の制作陣が制作に携わっていた人気テレビシリーズ『The Walking Dead』(ウォーキング・デッド)
本作『AIR/エアー』は、アメリカの人気テレビシリーズ『The Walking Dead』(ウォーキング・デッド)の制作陣が手がけたSFスリラー映画として話題となった。
製作総指揮には同作の原作コミックの作者である、ロバート・カークマンが参加した。カークマンは「ポストアポカリプス」というテーマに深い興味と理解を持っており、彼のこの作風が、『AIR』においての世界観づくりや緊張感の演出に影響を与えることとなった。
また、『The Walking Dead』で屈指の人気キャラクター、ダリル・ディクソンを演じ、本作では主演に抜擢された俳優のノーマン・リーダスは、感情を抑えた冷徹なキャラクターを演じるために表情や動作に細心の注意を払って役作りを行ったという。
さらに、地下施設を舞台にしたセットは、限られたスペースや照明を巧みに活かすことで、閉塞感と極限の緊張感を画面に反映させている。こうした演出とキャスト、そしてカークマンの制作総指揮が組み合わさることで、単なるポストアポカリプス映画ではなく、心理サスペンス的な深みを持つ作品として仕上げられている。
『AIR/エアー』(2015年の映画)の主題歌・挿入歌
Edo Van Breemen(エド・ヴァン・ブレーメン):「AIR Theme」
映画冒頭で流れている楽曲。閉鎖的な地下施設での緊張感や登場人物たちの心理状態を反映したような、緊迫感のある1曲となっている。
目次 - Contents
- 『AIR/エアー』(2015年の映画)の概要
- 『AIR/エアー』(2015年の映画)のあらすじ・ストーリー
- 酸素が貴重になった時代
- ポッドの破損と2人の亀裂
- 人類の再建
- 『AIR/エアー』(2015年の映画)の登場人物・キャラクター
- バウアー(演:ノーマン・リーダス)
- カートライト(演:ジャイモン・フンスー)
- アビー(演:サンドリーヌ・ホルト)
- 『AIR/エアー』(2015年の映画)の用語
- バンカー
- 冷凍睡眠ポッド
- 『AIR/エアー』(2015年の映画)の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- バウアー「すまなかった」
- 『AIR/エアー』(2015年の映画)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 『The Walking Dead』(ウォーキング・デッド)制作陣が工夫を凝らしたSFスリラー
- 『AIR/エアー』(2015年の映画)の主題歌・挿入歌
- Edo Van Breemen(エド・ヴァン・ブレーメン):「AIR Theme」