人間まがい(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『人間まがい』(にんげんまがい)とは、2013年のアメリカ映画。2013年のトロント国際映画祭で初上映された。大停電に見舞われた田舎町に現れた未確認飛行物体に攫われた一人の男が、人間を襲う宇宙人の手先として戻り、次々に人を手にかけるSFスラッシャー映画。グロテスクな描写でカルト的人気を博した映画『ムカデ人間』シリーズや『武器人間』などに続く「人間シリーズ」のひとつとして知られている。

本編序盤、未確認飛行物体が放った謎の光に包まれて攫われるマーク

セスらが暮らす平和な田舎町に突如現れた、強い光を放つ謎の飛行物体。飛来すると大規模な停電を起こし、人間を攫い、攫われた人物以外の記憶は消して去っていく。
詳細については本編中で語られることはないが、マークがセスに見せた映像から察するに、誘拐した人間を改造して地球に返し、内部から侵略を目論む宇宙人が乗っている様子。
マークを攫って彼に改造を施したことが一連の悲劇の始まりとなった。

『人間まがい』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

次の悲劇を示唆するラストシーン

エンドロール後に映る、全裸の男性が森に倒れているカット

2年間失踪していたマークが帰って来た時、彼は森の中で裸で倒れているところを地元の猟師に発見されている。
セスの奮闘で、なんとかマーク起点の地球侵略は食い止めることができたかのように見えたが、エンドロールのあと、森の中には再び裸の男性が倒れているカットが入るのである。
この場面は、男がマークと同様、誰かに発見されることでその人物を襲い、仲間を増やそうと次々に凶行に走るという悲劇を示唆している。
全裸の男性という衝撃的なビジュアルもさることながら、「マークだけでは終わらない」ということをハッキリ表したラストシーンに衝撃を受けた視聴者は多かった。

『人間まがい』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

80年代ホラーSFやゴア映画の要素を組み込んで作った「新たなショック要素」としての本作

本作の監督を務めたジョー・ベゴス

監督を務めたジョー・ベゴスは、「ロサンゼルスで撮るホラー映画は見慣れている」「ありきたりになってしまう」と考え、あえて田舎町を舞台とするなど、新たな方向性を模索し、細部までこだわって本作の撮影に臨んでいた。
ベゴスは「エイリアンものとスラッシャーものを混ぜたい」と思い、80年代風SFホラーの金字塔『スナッチャーズ』などに対するオマージュも込めつつ、スラッシャー要素があることでエイリアンアブダクションものだけでは得られないショック要素を出そうと努めたという。結果として、かなりショッキングな仕上がりになったスプラッタの要素は高く評価されるに至った。

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