ガルパンで見る世界の戦車達 県立大洗女子学園編

一年生6人チームが搭乗する戦車。アメリカ開発の戦車。
愛称は「グラント」または「リー」、これはレンドリースされたイギリス軍が南北戦争のユリシーズ・S・グラント将軍、ロバート・E・リー将軍から付けた渾名となっています。
ドイツによってフランスが敗北した事によって、アメリカでは戦車部隊の発足されましたが、ヨーロッパで猛威を振るっていたドイツ戦車へ対抗する為急遽75mm砲搭載した戦車の開発に変更され、前身であるM2中戦車をベースに開発された戦車です。
開発に伴い、75mm砲搭載の砲塔や搭載リングなどの開発が経験が不足している事、急遽計画が変更になった為、主砲は75mmは限定旋回式の突出した車体右前部にあり、対戦車戦を想定し車体上部に全周旋回砲塔の37mmも装備されている為、変則的な形になっています。
この戦車は、戦車を多数喪失したイギリスやソ連等ドイツと戦う各国に配備され、また太平洋戦争下のオーストラリアにも配備されました。イギリスでは、強力な榴弾を砲撃できる砲を搭載した戦車が無かった事に加え、車種によっては機動力、装甲等に重大な問題を抱えた戦車が多く、イギリス兵の間では好評ではあったが、高い車高は索敵の際は有利であったが、その反面発見もされやすかった。また、ソ連ではT-34と比較すると全般的に性能が低く、「7人兄弟の棺桶」という不名誉なあだ名を付けられました。
本アニメでは、目が吊り上がり、両手に包丁を持ったウサギが車体左全部描かれています。

ルノーB1bis

新たな戦車が発見された事によって、風紀委員長を含めた3人が搭乗する戦車。フランスの重戦車。
フランスのルノー社が13年掛かって開発された戦車であり、B1bisの名前の由来は「B」は重戦車、「1」は軍縮前に計画されていた次期重戦車が存在した為（次期戦車は軍縮の為、開発は見送りとなった）、「bis」は2型や改良型の意味となっています。
ドイツのフランス侵攻の際に参戦しドイツの電撃戦の為、補給や指揮系統が整う前に各個撃破されていきました。また、実戦において装甲の接合がリベットであった事や、ラジーエーター車体左側の側面にあり狙いが定めやすかった事、小さい砲塔の為車長が指揮・砲手・装填手を行うというオーバーワークであった事、視界の悪さ・通信機の不足による連携不足、そして上層部が第一次世界大戦の頃の構想のままであった為に各歩兵部隊の支援として分散配置を行った事での多数対少数という運営や戦車の弱点が多く見つかった。
しかし、戦車自体の性能はむしろ優秀であり、火力は申し分無い程な上、操縦は優秀なトランスミッションでハンドル操縦が実現しており旋回速度は速く、装甲に関してはドイツ戦車の主力戦車砲では抜く事ができなかった為、ドイツ陸軍は慌てて空軍から88mm高射砲を借りて撃破するという状況を作り出し侵攻速度落とさせる要因にもなりました。中には90発被弾しながらも戦闘を続け最後に88mmで撃破したという資料も残っている程です。
本アニメで車体側部に牡鴨が描かれています。

VI号戦車ティーガー (P)

自動車部4名が搭乗する戦車。ドイツ重戦車。
ドイツで強力な重量型戦車の開発が急がれていた際に「ティーガーⅠ」の試作車両としてヘンシェル社と競合していたポルシェ社で開発された戦車。Pはポルシェ社開発のPであり、俗称としてポルシェティーガーとも呼ばれています。
この戦車は「20世紀最高の自動車設計者」とも呼ばれるフェルディナント・ポルシェ博士が設計しており、構造やシステム等は画期的でした。
動力機構は空冷ガソリンエンジンエレクトリック駆動、所謂ハイブリット車の様に電気による駆動を行わせる構想でした。変速や走向のギアや複雑なステアリングなどを不要な物とし、ギア等によるパワーロスをも解決するという画期的な機構であり、他にもトーションバーと言われる車体を支えるバネを短くし、床下脱出ハッチ・車高を下げる・コストダウンが実現する等、まさにこの時代には考えられない程の構想でした。
しかし実際には重量の割には馬力不足・当時伝導体が皆無であった事・バネを短くした事により重量によって地面からくる反作用が直接足回りに来た為、試験段階で地面にめり込む、エンジン過熱の発火故障・馬力不足による故障・モーターによる通信不能な程の電磁的なノイズ・頻繁な履帯の交換・逸脱を招く等、走行ですらまともに出来ない本車は不採用となりました。
本来な存在する筈のない戦車なのですが、ポルシェ博士とヒトラーは親しい間柄であった為、早手回しで生産が行われており、不採用が決定した頃には10輌程完成していたのです。結果として生産された部品や車体はエレファント重駆逐戦車の基になり、また残り2輌ほどが指揮車輌として実戦投入されています。
本アニメでは砲塔側部にデフォルメ化されたレオポンが描かれています。

三式中戦車 チヌ

オンラインゲーム仲間3人が搭乗する戦車。日本中戦車。
第二次世界大戦中期頃から太平洋戦争下では米軍のM4中戦車が脅威となりつつあった日本ではM4中戦車に対抗できる戦車の開発が急がれていました。
しかし四式中戦車チトと五式中戦車チリは開発途中であり、生産はまだ先の事であった為、前車である一式中戦車をベースに武装を強化した本車が開発されました。
ベースとはされているが、ほぼ一式中戦車に野砲を砲塔内に搭載しており、射撃の際には野砲と同じく拉縄という縄を引く撃発手が必要であったり、砲塔自体に補強されておらず破片よけ程度の装甲しかなかったり、エンジンは据え置きの為馬力がそのままで重量が増しているので速度や走破能力が極端に低下していたりと急造された為に改装に欠点が多く存在する車輌となりました。
軍上層部は本土決戦の最終兵器として配備を行いましたが、本土決戦になる前に終戦を迎えた為、実戦では使用されなかったり、この戦車の搭乗者であった司馬遼太郎が後年、「ヤスリでも削れる装甲」「腐っても戦車か」（真偽の程は不明）等著述していたり何かと不遇な戦車としても有名な戦車です。
本アニメでは、砲塔側部にリボンで新体操をするアリクイが描かれています。

主人公の率いる大洗高校の紹介となります。如何でしたか？
ガールズ＆パンツァーを見ると監督やスタッフの戦車の細部に至るまでの拘りの描写や演出が見れます。
そういった時に戦車の詳細なスペック等を知っておくと尚楽しめると思いますよ！！

関連記事

ガルパンで見る世界の戦車達 聖グロリアーナ女学院編 - RENOTE [リノート]

renote.net

戦車を使った武道「戦車道」が華道や茶道と並ぶ大和撫子の嗜みとなった世界で少女たちが戦車に乗って戦うミリタリーと少女が融合した作品である「ガールズ＆パンツァー」
可愛らしい少女達と鉄と油と火薬の匂いが漂うなんともアンバランスな作品、劇場版も大いに賑わいました。
今回は全戦車内部に紅茶用具一式が搭載されていると噂のイギリス戦車所有の「聖グロリアーナ女学院」の戦車の紹介になります。

ガルパンで見る世界の戦車達 サンダース大学付属高校編 - RENOTE [リノート]

renote.net

戦車を使った武道「戦車道」が華道や茶道と並ぶ大和撫子の嗜みとなった世界で少女たちが戦車に乗って戦うミリタリーと少女が融合した作品である「ガールズ＆パンツァー」
可愛らしい少女達と鉄と油と火薬の匂いが漂うなんともアンバランスな作品、劇場版も大いに賑わいました。
今回は物量と猿にでも扱える操作性を謳う、尖った所がないのが特徴のアメリカ戦車所有の「サンダース大学付属高校」の紹介となります

ガルパンで見る世界の戦車達 アンツィオ高校編 - RENOTE [リノート]

renote.net

戦車を使った武道「戦車道」が華道や茶道と並ぶ大和撫子の嗜みとなった世界で少女たちが戦車に乗って戦うミリタリーと少女が融合した作品である「ガールズ＆パンツァー」
可愛らしい少女達と鉄と油と火薬の匂いが漂うなんともアンバランスな作品、劇場版も大いに賑わいました。
今回は車両は変なところが極端な性能の車両が多いイタリア戦車を所有する「アンツィオ高校」の紹介となります