Kendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)の徹底解説まとめ

Kendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)とは、アメリカ合衆国のラッパー、ソングライター、音楽プロデューサーである。「ウェストコースト(西海岸)の新王者」などと称されている。2015年にリリースした3枚目のアルバムとなる『To Pimp a Butterfly』は他方面から高い評価を受け、一躍、時代を象徴するラッパーとして名を馳せる事になった。2018年には、ラッパーとして初の快挙となるピューリッツァー賞を受賞している。

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Kendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)の概要

Kendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)とは、アメリカ合衆国のラッパー、ソングライター、音楽プロデューサーである。ウェストコースト・西海岸のラッパーで、「ウェストコースト(西海岸)の新王者」などと称されている。2015年にリリースした3枚目のアルバムとなる『To Pimp a Butterfly』は他方面から高い評価を受け、一躍、時代を象徴するラッパーとして名を馳せる事になった。2018年には、ラッパーとして初の快挙となるピューリッツァー賞を受賞している。
ケンドリック・ラマーの楽曲はクオリティが高く、特筆すべきはサンプリングの妙といったところだろう。様々な時代の楽曲をサンプリングしており、そのセンスの良さをとっても、久々にシーンに現れた大物ラッパーと言っても過言ではないであろう。なお、ソロ以外にヒップホップグループ"ブラック・ヒッピー"のメンバーとしても活動している。

Kendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)の活動経歴

K-DotとしてデビューしてからKendrick Lamar名義でメジャーデビューするまで

2003年、ケンドリック・ラマーは16歳で自身初のミックステープ『Youngest Head Nigga in Charge(Hub City Threat: Minor of the Year)』をK-Dotというステージネームでリリースした。ミックステープは地元で注目を集め、カリフォルニア州カーソンを拠点とするインディーズレーベル「Top Dawg Entertainment」と契約することになる。
2008年、Jay Rockのデビューシングル「All My Life(In the Ghetto)」のミュージックビデオに出演するなど活動の幅を広めたケンドリック・ラマー。2009年には、アメリカンヒップホップのスターであるLil Wayneの「Tha Carter III」のテーマに合わせて構成した3枚目のミックステープ『C4』をリリースした。その後、本名である「Kendrick Lamar」で活動していくことを決め、『Kendrick Lamar EP』をリリース。
2010年、ケンドリックはヒップホップのプレイヤーでプロデューサーでもあるDr.DreのレコードレーベルであるAftermath Entertainmentと契約する。2011年には若手アメリカンラップアーティストの登竜門ともいえるXXL誌の「Top 10 Freshman Class」に選出され、表紙を飾った。テレビやラジオで宣伝されることなくリリースされた1stアルバム『Section.80』は、初週5,300枚を売り上げ好評を得る。2011年8月、ウエストコースト出身のラッパーのSnoop Dogg、Dr.Dre、The Gameらとウエストロサンゼルスコンサートに出演した際に、3人から「西海岸の新王者 (New King of the West Coast)」に指名された。

グラミー賞で最優秀ラップソング・最優秀ラップアルバムなどの5部門を受賞

メジャーレーベルと契約し、2012年7月に発表したシングル「Swimming Pools (Drank)」は全米シングルチャートにて17位まで上昇。さらに、同曲を収録した2ndアルバム『Good Kid, M.A.A.D City』は非常に高い評価を得、全米でのトータルセールスは100万枚を突破。その後プラチナムディスクに認定された。
2014年9月23日、3枚目のスタジオアルバムの最初のシングル「i」をリリース。同年12月には、スポーツウェアブランドのリーボックのイメージキャラクターとしての契約したことが発表された。
2015年にリリースされた3rdアルバム『To Pimp A Butterfly』は、2016年の第58回グラミー賞にて11部門にノミネートされる。主要部門の受賞は逃したが、最優秀ラップソング、最優秀ラップアルバムなどの5部門を受賞した。

ラッパーとして初の快挙となるピューリッツァー賞を受賞

2017年4月14日、4枚目のスタジオ・アルバム『DAMN.』がリリースされた。『DAMN.』は自身のキャリア最大の初動セールス、さらに2017年作品では当時最大の初動記録を打ち立て、全米アルバム・チャートで1位を獲得。アメリカにおけるヒット・アルバムのランキングでは年間2位となる大ヒット作となり、Rolling Stone誌、Complexなどの年間ベスト・アルバム・ランキングで1位に選ばれた。
さらに、マーベル・スタジオの映画『ブラックパンサー(2018)』のサウンドトラックのプロデュースに携わることが発表された。インスパイア・アルバムと銘打たれた『ブラックパンサー:ザ・アルバム』は2018年2月9日にリリースされ、全米アルバムチャート初登場1位を記録した。
2018年第60回グラミー賞では、主要2部門を含む7部門にノミネートされ、最優秀ラップパフォーマンス賞、最優秀ラップ/サングパフォーマンス賞、最優秀ラップソング賞、最優秀ラップアルバム賞のラップ4部門を制覇。さらに、最優秀ミュージックビデオ賞を加えた5部門での受賞を果たした。
2018年4月、ラッパーとしては初めてとなるピューリッツァー賞を受賞。ピューリッツァー賞でクラシックやジャズ以外の作品が選ばれるのは初めてという快挙であった。

Kendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)のプロフィール・人物像

ケンドリック・ラマーは1987年6月17日、カリフォルニア州コンプトンにて生まれる。名前は、アメリカのシンガーソングライターEddie Kendricksを称えて母親から与えられた。父、ケニー・ダックワースはシカゴのストリートギャング、ギャングスター・ディサイプルズの元メンバーで、ラマーの家族はブラッズと関係があった。また、ギャング行為に走る友人が多い中、ケンドリックはコンプトン統一学区のMcNair Elementary and Vanguard Learning Centreを首席で卒業するなど、真面目で優秀な学生だった。
16歳の頃に洗礼を受けたクリスチャンである。

Kendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)のディスコグラフィー

アルバム

『Section.80』

2011年7月2日発売。

1. "Fuck Your Ethnicity"
2. "Hol' Up"
3. "A.D.H.D"
4. "No Make-Up (Her Vice)" (featuring Colin Munroe)
5. "Tammy's Song (Her Evils)"
6. "Chapter Six"
7. "Ronald Reagan Era (His Evils)"
8. "Poe Mans Dreams (His Vice)" (featuring GLC)
9. "The Spiteful Chant" (featuring Schoolboy Q)
10. "Chapter Ten"
11. "Keisha's Song (Her Pain)" (featuring Ashtrobot)
12. "Rigamortis"
13. "Kush & Corinthians (His Pain)" (featuring BJ the Chicago Kid)
14. "Blow My High (Members Only)"
15. "Ab-Soul's Outro" (featuring Ab-Soul)
16. "HiiiPoWeR"

2017年4月、米国レコード協会(RIAA)からゴールドディスクに認定された。

『Good Kid, M.A.A.D City』(グッド・キッド、マッド・シティー)

2012年10月22日発売。

1. Sherane a.k.a Master Splinter's Daughter
2. Bitch, Don't Kill My Vibe
3. Backseat Freestyle
4. The Art of Peer Pressure
5. Money Trees
6. Poetic Justice
7. Good Kid
8. M.A.A.D City
9. Swimming Pools (Drank) [Extended version]
10. Sing About Me, I'm Dying of Thirst
11. Real
12. Compton

『ローリング・ストーン』誌が選んだ「オールタイム・グレイテスト・アルバム500」(2020年版)において115位にランクインした。

『To Pimp a Butterfly』(トゥ・ピンプ・ア・バタフライ)

2015年3月15日発売。

1. Wesley's Theory
2. For Free? (Interlude)
3. King Kunta
4. Institutionalized
5. These Walls
6. u
7. Alright
8. For Sale? (Interlude)
9. Momma
10. Hood Politics
11. How Much a Dollar Cost
12. Complexion (A Zulu Love)
13. The Blacker the Berry
14. You Ain't Gotta Lie (Momma Said)
15. i
16. Mortal Man

第58回グラミー賞において、最優秀ラップ・アルバム(Best Rap Album)と共に、収録曲"Alright"が最優秀ラップ・パフォーマンス(Best Rap Performance)を受賞した。

『DAMN.』(ダム)

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