FEMM(フェム)の徹底解説まとめ

FEMM(フェム)とは、2013年に活動を開始した日本の女性マネキンラップデュオ。「機械じかけのマネキン」「謎の組織によって命を与えられたプラスチック製の人形」というコンセプトのもと、従来のクラブミュージックとは一線を画す重厚かつ無機質な楽曲やダンスを持ち味として活動。従来の日本のエレクトロ・ミュージックシーンを覆すかのような斬新な音楽性と、キュートなルックスで人気を博すが、2023年に惜しまれつつ解散した。

FEMM(フェム)の概要

FEMM(フェム)とは、2013年に活動を開始した日本の女性マネキンラップデュオ。ユニット名の「FEMM」は「FAR EAST MENTION MANNEQUINS」の単語の頭文字をとったもの。海保エミリが扮するRiRi(リリ)と、藤堂ヒロが扮するLuLa(ルラ)によって結成され、2013年に本格的な活動を開始。2014年に1stアルバム『Femm-Isation』をリリースし、同作がアメリカのビルボードチャート「ワールド・アルバム」部門にて第10位にランクインするなど、結成早々に国内外で人気を確立していく。
「機械じかけのマネキン」「謎の組織によって命を与えられたプラスチック製の人形」というコンセプトのもと、従来のクラブミュージックとは一線を画す重厚かつ無機質な楽曲や、人形が動いているかのようなロボティックなダンス(マネキン・ダンス)を持ち味として活動し、徹底した世界観で話題となる。
活動初期は機械じかけで人間味を抑えた楽曲が中心の「FEMM1.0」、活動中期から解散にかけては、感情を得たマネキンとしてバージョンアップを施した「FEMM2.0」と、コンセプトが前後期で分けられており、この設定はサウンドや歌詞などにも明確に反映されている。このため、活動初期と後期で楽曲に大幅な方向転換が見られるのも特徴。従来の日本のエレクトロ・ミュージックシーンを覆すかのような斬新な音楽性と、キュートなルックスで人気を博すが、2023年末に惜しまれつつ解散した。

また、ダンスボーカルグループのFAKY、シンガーソングライターのYup'inと共に結成した7人組ガールズユニット「FAMM'IN」や、lol-エルオーエル-、加治ひとみ、Beverly、Yup'in、FAKYと共に結成した限定ユニットの「NEW REVIVAL」など、同じエイベックスに所属するグループやアーティストとともに、大がかりなユニットを結成しての活動も行っていたことでも知られる。

FEMM(フェム)の活動経歴

謎めいた2人組の登場

FAR EAST MENTION MANNEQUINS、通称「FEMM」(フェム)としてデビュー。個性的なルックスも話題となった。

海保エミリ扮するRiRi(リリ)と、藤堂ヒロ扮するLuLa(ルラ)によって結成され、「人工知能を持つ、機械じかけのマネキンのユニット」としてデビュー。感情表現を極限まで控え、SNSやMVでは人間とマネキンの境界を曖昧にする演出を押し出した彼女たちは、結成早々に独自の世界観を確立していく。
2014年に1stアルバム『Femm-Isation』をリリース。同作はアメリカのビルボードチャート「ワールド・アルバム」部門にて第10位にランクインしている。
自身の代表曲「Fxxk Boyz Get Money」や「We Flood The Night」など、冷たく無機質なエレクトロ・ポップを基調とした楽曲で注目を集めた彼女たちは、海外のクラブやYouTubeを通じて国際的な人気を築いていく。
MVやライブパフォーマンスでの無機質でクールな演出はもちろん、トラップやハイパーポップ要素を取り入れ、無機質ながらも中毒性のあるキャッチーさがあるコンセプチュアルで知的な楽曲、そして最大の持ち味である「マネキンダンス」も話題となり、ファン層は国内外で拡大し、特にLGBTQ+やクラブカルチャー層からの厚い支持を獲得した。

感情獲得から活動終了まで

バージョンアップを施され「FEMM2.0」として感情を手に入れた二人

2020年、FEMMは「FEMM 2.0」としてバージョンアップし、感情的で人間味を持った楽曲を発表するようになっていく。マネキンが感情を学んでいく物語が音楽にも反映され、サウンドも従来のY2K風シンセに加え、ハイパーポップやシンセウェーブを取り入れ、クールさと感情表現のバランスを確立していった。
アルバムやEPのリリース、ライブ活動を順調に重ねていたFEMMだが、2023年末で10年間にわたる活動に幕を下ろすことを突如発表。2023年11月には最期のEPとなる『CHERRY』をリリースし、この音源にはRiRi初のソロ曲「Living in the Spotlight」や、「We Flood the Night MYLK Remix」などが収録され、活動の集大成と評するにふさわしい作品となった。EPリリース翌月となる2023年12月16日、ロンドンでの単独公演「Last FEMM-Isation」を開催して海外での活動を終了し、同年12月24日に渋谷で行われたクリスマスイブライブ「HIMM & FEMM」をもって、すべての活動を終了した。
徹底したコンセプト管理と、従来のクラブミュージックとは一線を画す重厚かつ無機質な楽曲やダンスは「異色」と評され、解散後も日本のエレクトロ・ポップシーンに変革をもたらした存在として語り継がれている。

FEMM(フェム)のメンバー

RiRi(リリ/海保エミリ)

海保エミリが扮している戦闘型マネキン。クールでかっこいいファッションを好んでおり、音楽はラップを好んでいる。特技は格闘技全般。クールで物怖じしない性格だが、行動力がありすぎるためか時々オーバーヒートしてライブやイベント中に動きが止まってしまう。その都度LuLaに直してもらうのもライブ中の「お約束」となっている。クールビューティーな印象を持たせるキリっとした顔立ちが特徴。最もアイコニックなスタイルは「Kill the DJ」で着ているミリタリースーツ。担当エージェントはHoney-B。

LuLa(ルラ/藤堂ヒロ)

藤堂ヒロが扮しているハウスキーパー型マネキン。女の子らしくかわいらしいファッションを好んでおり、音楽はバラードが好き。心優しく気弱な性格で、RiRiに守ってもらうことが多いが、激しい動きが多くて壊れやすいRiRiをいつも修理し、持ちつ持たれつの関係を築いている。甘くてガーリーな印象を持たせる、丸く大きな目のかわいらしい顔立ちをしている。最もアイコニックなスタイルは「Party all Night」で着ているナース服。担当エージェントはW-Trouble。

FEMM(フェム)のディスコグラフィー

FEMM1.0時代のアルバム

Femm-Isation

2014年10月リリースの1stアルバム。リリースから2か月後の同年12月、本作のインストゥルメンタル音源で構成されたアルバムも発表されている。

1. We Flood The Night
2. Astroboy feat. Honey-B & W-Trouble
3. Kill The DJ
4. Party All Night
5. The Real Thing
6. Dead Wrong
7. Unbreakable
8. Girls Night Out
9. Kiss The Rain
10. Fxxk Boyz Get Money
11. White Noise
12. Whiplash
13. Wannabe

80s / 90s J-POP REVIVAL

2017年10月リリースのアルバム。全曲カバー曲で構成され、1980年代から1990年代に人気となったJ-POPを彼女たちのカラーで楽しむことができる。

1. My Revolution feat. Akina, Anna & Mikako from FAKY
2. CANDY GIRL
3. 淋しい熱帯魚
4. どんなときも。
5. すみれ September Love
6. There will be love there -愛のある場所-
7. Dear Friends
8. 浪漫飛行
9. 卒業
10. BELIEVE IN LOVE
11. SEVEN DAYS WAR
12. 今夜はブギー・バック (nice vocal) feat. Lil' Fang from FAKY & Yup'in

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