
怒首領蜂(どどんぱち)シリーズとは、ケイブが開発した業務用縦スクロールシューティングゲームのシリーズである。前作である『首領蜂』(どんぱち)の続編であり、1997年に稼働を開始した。「弾幕系シューティング」の金字塔作品として知られている本シリーズには、プレイ2週目に真ボス(裏ボス)が登場する。本シリーズには、7年以上もクリア者が現れず、「人類にはクリア不可能」と言わしめた伝説のボスが存在する。
怒首領蜂シリーズの概要
怒首領蜂(どどんぱち)シリーズとは、CAVE(ケイブ)が開発した業務用縦スクロールシューティングゲームのシリーズである。発売元はアトラス。前作である『首領蜂』(どんぱち)の続編であり、アーケード版は1997年3月に稼働を開始した。その後、セガサターン版が1997年9月18日に、PlayStation版が1998年9月10日に、ゲームアーカイブス版が2010年5月26日に発売されている。
本シリーズは、「敵の撃った弾を避ける」というシューティングゲームの基本的な要素を極端に高めており、「敵キャラが画面を埋め尽くすような数の弾を一気に放ってくる」という特徴がある。この特徴は「弾幕系シューテング」と形容され、弾の間を潜り抜けるように回避しながら敵に攻撃を当てなければならない。本シリーズは、1画面に最大245発という膨大な数、かつスピードの遅い弾幕と、極端に小さい当たり判定の自機により大ヒットした。
「弾幕系シューティング」の金字塔作品として知られている本シリーズには、プレイ2週目に真ボス(裏ボス)が登場する。真ボス(裏ボス)は1週目のボスとは比べ物にならない程、多数の弾を放つ。 本シリーズには、7年以上もクリア者が現れず、「人類にはクリア不可能」と言わしめた伝説のボスも存在している。
“真の”と言うくらいなので、ゲーム中最強のボスである。その強さはしばしば「鬼畜・残酷・極悪・うぁぐぐぐぉおあぇ!」といった言葉で形容される。彼らの前に屈し、絶望のどん底に叩き落されたプレイヤーは数知れない。
それでも諦めずに挑戦し、ついには倒してしまうプレイヤーも存在する。するとCAVEは、次回作において更に強い真ボスを繰り出してくる。これはシリーズ恒例となっており、CAVE側は完全クリアを全力で阻もうとしている。この果て無き繰り返しは、最早「人類 vs CAVE」の様相を呈している。
火蜂(『怒首領蜂』)

火蜂(ヒバチ)は高難易度の2週目の最終ボスとして登場する。
怒首領蜂二周目六面クリア後に登場する「最終鬼畜兵器・蜂」を倒すと、爆発とともにその内部から姿を現し、画面を埋め尽くす程の弾幕でプレイヤーを苦しめる、その強さは、当時のシューターたちを絶望と恐怖のどん底に陥れた。
処理の限界に近い弾を発射し、当時のシューティングゲーマーの度肝を抜いたその弾幕はシリーズを通して受け継がれている。
ここまでに登場したボスはいずれも大型だが、火蜂は非常に小さく、自機と同じ大きさである。 そんな小型の外見に反して、攻撃は鬼畜の一言。 通常攻撃はもちろん、体力が少なくなった時に移行する最終攻撃モードではさらに苛烈な弾幕を放ってくる。 画面を埋め尽くすような弾幕の形状は、”ふぐさし”と呼ばれている。
未知秘蜂(『怒首領蜂II』)

読み方は「ミチヒバチ」。2体目の“ヒバチ”で、かなり巨大。ステージ「真相 ULTIMATE」で登場。
クラスター弾、ふぐ刺しなど火蜂のような行動が多いが、火蜂が使わない行動も多数。
「陰霾 -UNKNOWN-」という名前で登場。 前作の火蜂に比べてかなりの巨体だが、攻撃は相変わらず苛烈そのもの。 火蜂の使うふぐ刺し弾幕も放ってくる強敵である。
緋蜂(『怒首領蜂大往生』)

極殺兵器・緋蜂。「緋蜂」は「ヒバチ」と読む。
2周目の最終ボスとして「最終鬼畜兵器・黄流」第二段階を撃破した後現れる。(一周目では黄流一段階まで)
ある程度ダメージを与えると発狂モードに移行し、まるで2重の円を描くように玉を発射してくる。 火蜂の攻撃をふぐ刺しと呼ぶのに対し、こちらは「洗濯機」と呼ばれている。 この緋蜂で多くのシューターが躓き、稼働数ヶ月の間完全クリアを阻みつづけた。
まず四本の回転するピンク弾の列。次に今度は逆回転が四本。一拍おいて画面を覆い尽くす大量の超高速青弾が渦を巻いて襲ってくる。ある程度時間が経つと青弾は逆回転する
その画面は美しく、その様子は誰が言ったが知らないが正に 「洗濯機」である。知らない人は一度見てみることをオススメする。
シューティングゲーム史上、最凶難易度のボスとして君臨している。
真緋蜂・改(PS2版『怒首領蜂大往生』デスレーベルモード)

多くのプレイヤーを葬ってきた真ボス。 おそらく怒首領蜂シリーズでもっとも有名なボスキャラクターだろう。 2体同時に現れ、両方が緋蜂と同等の攻撃を放ってくる。 さらに本作は仕様上ミスが許されず、この2体が放つ弾幕をノーミスで避けなければならない。
発売後7年5ヶ月もの間、誰もクリアできなかったという伝説を生み、「人類にはクルア不可能」とすら言われた。 最終鬼畜兵器の名に恥じない実力のボスである。
しかし、2010年9月18日、シューターのMONが撃破に成功し完全クリア達成。 長らく続けられた人類vsCAVEの戦いは、人類の勝利で終わりを遂げた。
PS2版大往生のオマケであるデスレーベルモード(よくあるボスラッシュモード)では、こちらの緋蜂が出る。さらにPS2版専用モード『デスレーベル』では、1周目のラストに緋蜂が2匹出現(名称:『緋蜂・改』)し、その2周目においては『真緋蜂・改』が現れる。
]-[|/34<#!(ヒバチ)(『怒首領蜂大復活』)

]-[|/34<#!は「ヒバチ」と読む
『怒首領蜂大復活』の裏2周目の最後に登場する、最強にして最狂な最凶のボス。「火蜂(怒首領蜂)」・「未知秘蜂(怒首領蜂Ⅱ)」・「緋蜂(怒首領蜂大往生)」に続く四体目の“ヒバチ”である。例によって名称は”ヒバチ”だが、Leet表記により記号的な名前となっている。(Leet表記、所謂ハッカー語で変換したもので、通常は「ヒバチ」と片仮名で書かれる。)
ダメージを与えていくと発狂。 弾というよりレーザーと呼ぶにふさわしい直線的な攻撃を放ってくる。 この攻撃は「ふぐ刺し」、「洗濯機」に対し、「後光レーザー」と呼ばれている。
]-[|/34<#!(ヒバチ)/光翼型近接支援残酷戦闘機 エヴァッカニア・ドゥーム(『DODONPACHI MAXIMUM』)
スマートフォン用ゲームアプリ『DODONPACHI MAXIMUM』では、『怒首領蜂 大復活』ステージ5をモチーフとしたステージ5「THE DIVIDING ROAD TO FATE」にて真ボスとして「]-[|/34<#!(ヒバチ)」が登場する(5-Eのみ出現)。
また、ver.2.00より追加されたイージーモードでは、『ケツイ〜絆地獄たち〜』に加え『エスプガルーダ2』をモチーフとしたイージーモードステージ5「1 MR HACKING PROGRAM」が遊べる。条件を満たすと5-Aが高難易度になった「SP ROUND」が遊べるようになり、真ボスとして「光翼型近接支援残酷戦闘機 エヴァッカニア・ドゥーム」が登場する。
陰蜂(『怒首領蜂最大往生』)

『怒首領蜂最大往生』の真ボスは、これまでと違い”インバチ”という名前になっている。
怒首領蜂シリーズの真ボスはこれまで”ヒバチ”という名前であり、表ボスの名前も陽蜂(ヒバチ)であることから、当初は陽蜂が真ボスと思われていた。 しかし、攻撃は「ふぐ刺し弾」「洗濯機」「後光レーザー」といった過去作品のボスと同じであり、2週目に入らないまま登場する事から、「真ボスではないのでは?」と噂されていた。
そして真ボス・陰蜂の存在が発覚し、陰蜂が放つ想像以上の攻撃が知れ渡ることとなる。
陰蜂は、特定の条件を満たせば表ボスの陽蜂の代わりに出現する。
外見に大差はないが、羽の部分などのオーラが紫色などに変わっている他、背景も怒首領蜂大往生の緋蜂戦のものに変わる。BGMは陽蜂戦と同じものが使用されているが、緑色を基調としていた陽蜂とは違い、赤色を基調としている。陽蜂がアッパーな性格をしていたのとは対照的にダウナーな性格であり、セリフも鬱々としたものばかりである。
【攻撃について(1段階目)】
いずれも密度の高い弾幕を仕掛けてくるが、ランクが高いほど弾速が上がるため隙間ができやすくなる。逆にランクが下がり過ぎるとかえって回避しずらくなる部分もある。
各攻撃は攻撃後に徐々に激しくなっていくため、無理が生じたら敵弾消去で逃げるなり対応したい。
1.全方位高速連射針弾幕
2.3・4・5方向+左右に子弾発射弾幕
3.扇型→全方位前方自機狙い発射弾幕
4.高速大弾+低速大量小弾→回転
【攻撃について(2段階目)】
陰蜂から無数の回転オプションを出し、そこから高速大型青弾を出す。また、陰蜂も回転青弾を出すほか、一定間隔で赤弾を放出し、赤弾からふぐ刺し弾を回転射出するという鬼のようなもの。
陽蜂はおろか、過去作のボスすら霞むほどの弾幕攻撃はSTG史上最強と言われ、通しプレイでノーコンティニュー撃破の報告は長らくなかったが、2014年についに人間の手で撃破された。