1978年作品
アメリカの社会問題、ベトナム戦争問題・ゲイ・ドラック・人種差別などのテーマを恐れず正面からとらえた作品。そしてそのテーマは2015年現在でも通用するであろう重厚なテーマです。
よくよく考えたらバトル系ではないですね。アメリカの「日常系」です。70年代の少女漫画…てこんなのばかりなんでしょうか?
1985年~1994年作品
舞台はニューヨークのダウンタウン。コルシカ・マフィアの庇護をうける少年アッシュ・リンクスは、日本人奥村英二と出会い、偶然手に入れた麻薬BANANAFISHを巡り、数奇な運命に巻き込まれていく。
人種問題・ストリートキッズ・ゲイ・ドラック・マフィア・権力闘争その他もろもろ、少女漫画ということを忘れるほどの重厚なテーマに、ハリウッド映画になってもおかしくないストーリーとアクション。
是非ご覧になってほしい作品です。
1996年~2002年作品
沖縄で暮らす有末静は、母比佐子と友人永江十市と穏やかな生活を営んでいたが、母は殺害され母の元婚約者に連れ去られ、アメリカに。
6年後、東京で再び出会う十市と静。
そしてもう一人の自分、弟の凛と出会うことで未曾有の惨事、そして兄弟間の骨肉の争いが始まっていく。
BANANAFISHと世界観を共有するこの物語は、デザイナーベビーをテーマに、バイオハザードから権力闘争へと展開していきます。
2000年にはドラマ化もされた人気の作品です。
シン・スウリンの成長した姿が見れたのが旧作のファンとしては嬉しい限りですね。
2003年~2005年作品
前作の有末静の娘、アリサ・クロサキが織りなす物語。
物語は静が襲撃、歩行困難になり、自分の娘に累が及ぶことを恐れた静の使いがアリサに会うことから始まる。
人類史上最高の天才である静を傷つけることができるのは「同種族」のみ。その正体が自分のクローンであったことを予想した静は、事態が切迫していることを危惧する。
ミトコンドリア・イブ、デザイナーベビー、一連のテーマの終着点、ここにあり。お勧めです‼
重厚・濃厚な社会問題を描き、かつ物語の中でそれを昇華する吉田秋生さんの作品は、時代を超え、世代を超え読み継がれていくものだと思います。少女漫画誌で連載はしていますが、いつかアニメ化、もしくは映画化してほしい作品群です。未読の方は是非読んでほしいと思います。